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クロスボーダーリスクコンプライアンス関連サービス

カルテル行為の摘発は、日本の当局だけでなく、米国や欧州をはじめとする海外当局からも積極的に行われており、今や国際的な広がりを見せています。さらに、リニエンシー制度を活用し自らのリスク回避を図る企業も散見されるため、摘発のリスクは特定の業界だけでなく関連製品や隣接する業種に広がる可能性があります。このようなカルテルリスクの低減の支援から、事後対応を予測した事前準備・体制構築をご支援します。

米国司法省によるカルテル課徴金の現状 

近年、国際カルテルで摘発される日本企業が増加しており、米国司法省(DOJ)の高額制裁金(10百万US$以上)114件のうち、実に42件が日本企業となっています。あわせて欧州委員会やその他の国の司法当局からも調査対象とされる可能性があります。さらに、社員や役員が禁固刑を受けるなど個人に影響が及ぶ可能性があります。こうして、国際カルテル摘発は、企業に金額だけではない大きなダメージを与える可能性が高くなっています。 

多額の課徴金と日本企業のリスクについて

DOJの摘発を受け、2012年から3年間で課徴金の支払いに合意した日本企業は37社あり、このうち17社は自動車部品メーカーです。また、課徴金支払いもさることながら、課徴金額の確定の前にはe-Discoveryや被害額の算出など、長期的な調査対応が必要となり、この調査に対応する企業のご担当者様の負担や、弁護士費用、ベンダー費用の支出など、企業にとって多大なコストが発生しています。
また、企業への課徴金の賦課にとどまらず、個人も起訴されており、罰金や禁固刑が課されています。日本企業約10社で刑を課された人数は17名以上にのぼります。 

リニエンシーとアムネスティ・プラス

カルテルにはリニエンシー(課徴金減免制度)があります。リニエンシーとはカルテルを1番先に申告した企業に対して刑事訴追の免除や課徴金の減額などの免責を受けられる制度です(米国DOJの場合)。また、リニエンシーを獲得できなかった場合でも、別の製品に関してカルテルの事実を申告した場合に免責を受ける制度もあります(アムネスティ・プラス)。こうした制度がある一方で、カルテルの事実を発見しても申告しなかった場合は刑の加重につながることもあり、また、リニエンシーを利用しなかった過失により株主損害賠償の訴訟に発展するケースもありますので、企業としては積極的にリニエンシーやアムネスティ・プラスを活用すべきと考えています。 

カルテル対応サービス紹介

e-Discovery(電子証拠開示)支援

米国や英国等のコモンローシステムを採用している国において、司法当局に対してカルテルに関連する証拠資料を電子情報として開示する必要があり、この開示準備を支援します。これは、単に電子データを収集するのみではなく、グローバルで定められた手法(EDRM)に沿って情報収集・保全・分析・開示等に対応することが求められます。また、開示内容の遅延や不備は企業において不利益を被ることもあり、迅速な対応が必要です。さらに、文字コードや文字区切り等の日本語特有の問題に対して効率的に対応する知見が必要です。

 

Document Review(ドキュメントレビュー)支援

カルテルに関連する当事者の資料のレビューを実施します。EDRMの過程として証拠資料の審査が必要であり、また、カルテルの事実確認の一環として各種書類の閲覧が必要となります。大量の書類から関連する証拠を効率的に閲覧するためには、専用のソフトウェアや不正調査の経験が必要となります。

 

Quantification(損害賠償額算定)支援

カルテルの制裁金は、カルテルで過剰に獲得した利益を基礎とするものであり、海外の司法当局では当該利得の算定を各企業に命じますので、当該金額の算定が必要となります。企業において過剰に獲得した利得を各国(=各司法当局の管轄範囲)毎に算定するための、司法当局が納得できるレベルでのロジックを設計できる能力が必要です。

 

Ability to Pay(摘発企業の支払能力の算定)支援

多額の制裁金により企業が倒産することは司法当局も望んではおらず、支払能力に応じた金額への制裁金減額を図ります。制裁金があまりに多額にのぼる場合、こうした対応を取ることも重要です。ここで主張する支払能力は、企業から中立的な第三者が算定したものと同様と判断されることが必要です。