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日本の経済成長を支えるファミリービジネスのナレッジを生かし、デロイト トーマツがビジネス、ファミリー両面を支援

デロイト トーマツの「オーナー企業の経営承継支援サービス」(4)

日本は世界有数のファミリービジネス(同族企業)大国と言われる。デロイト トーマツではファミリービジネス学会会長の奥村昭博氏の協力を仰ぎ、ファミリービジネスの理論研究を重ねている。その取り組みについて、奥村教授と、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社の岸務、デロイト トーマツ アンカーマネジメント株式会社の沖本普紀が話し合った。(Wedge 2015年10月号掲載)

日本は世界有数のファミリービジネス(同族企業)大国と言われる。ファミリービジネスというと、零細・中小企業をイメージするかもしれないが、実際には、上場企業など大手企業や、地方を代表するミドル企業にも優れたファミリービジネスは多い。そこで、デロイト トーマツでは、慶應義塾大学名誉教授でファミリービジネス学会会長も務める奥村昭博氏の協力を仰ぎ、ファミリービジネスの理論研究を重ねていくという。その取り組みについて、奥村教授と、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社の岸務、デロイト トーマツ アンカーマネジメント株式会社の沖本普紀が話し合った。(Wedge 2015年10月号掲載)

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
リオーガニゼーションサービス
統括パートナー
岸 務

慶應義塾大学名誉教授
ファミリービジネス学会会長
奥村 昭博氏

デロイト トーマツ アンカーマネジメント株式会社
代表取締役
沖本 普紀

ファミリービジネスが日本発の経営学として注目される

沖本:私は、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院で経営学修士号(MBA)を取得しました。奥村先生もノースウェスタン大学でMBAを取得されていますので、私にとって大先輩にあたります。

奥村:私が大学院で学ぶきっかけは、「日本発」の経営学をつくりたいという思いでした。当時、経営学というと、米国などの理論を翻訳したものしかなかったのです。日本経済が急速に成長している背景には必ず普遍的な経営原理が存在すると感じていました。

私は、キーワードの一つが「ファミリービジネス」だと考えました。欧米でも、成功しているファミリービジネスがいくつかありますが、日本ではファミリービジネスの数や歴史では世界有数です。

それでありながら、実はこの分野が注目されるようになってから、まだ日が浅いのです。米国では1990年代の中ごろから、ビジネススクールなどで研究が始まりました。日本でも研究はまだスタートしたばかりです。私がファミリービジネス学会を設立したのは、まだ6年前のことです。

岸:デロイト トーマツグループでは現在、オーナー企業、すなわちファミリービジネスの経営承継支援サービスの提供に力を入れています。グループ内には、監査、税務、法務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーなどの専門家がそろい、幅広いソリューションを提供できます。

ただし、ファミリービジネスでは、ビジネスとファミリーの、両面の課題を解決する必要があります。かねてより、そのためには、日本のファミリービジネスに共通する理論体系のナレッジが不可欠だと考えていましたが、これを当社グループで一から構築するのは現実的ではありません。その学問体系を日本で実践されている研究者の方とオープン志向でコラボレーションできないかと考えていたところ、奥村先生と出会うことができました。

ファミリービジネスが直面する課題の解決をきめ細かくサポート

沖本:ファミリービジネスの定義はどう考えるといいのでしょうか。また、そのメリットやデメリットはどんな点ですか。

奥村:さまざまな議論がありますが、広く知られるものに「スリーサークルモデル」と呼ばれるものがあります。スリーサークルモデルの3要素は「オーナーシップ(所有)」、「マネジメント(経営)」、「ファミリー(家族)」です。3つの要素がそろっていると「ファミリービジネス」の典型と言えます。日本では、大手企業でも「ファミリービジネス」が多いのが特徴です。上場企業のうち40%以上がファミリービジネスであるという調査もあります。

ファミリービジネスのメリットは、株主の声に左右されずに、経営者のビジョンに基づいた経営ができることです。四半期決算などを気にせず、長期的な視点でビジネスを展開できます。このため、ファミリービジネスはそうでない企業に比べて、収益性が高いというデータもあります。逆にファミリービジネスのデメリットは、特定の一族に権力が集中するため、ガバナンスが効かず不祥事などが起こりやすいことです。

岸:経営承継の問題が必ずつきまとうのもファミリービジネスの特色ですね。当社グループへのご相談も増えています。その内容も、これまでであれば相続税など税務に関するものが多かったのですが、最近では、長年の資本の蓄積をどう有効活用するかといったように複雑になっています。たとえば、お父様の代から息子さんの代に引き継ぐときに、事業のポートフォリオを見直し、不振な事業を売却するなど、将来を見据えた事業再編を行う企業もあります。このあたりは、税理士事務所だけではなかなか実行できませんが、デロイト トーマツであれば、戦略の立案から実行まで一貫した対応が可能です。

沖本:当社では、資本移動だけでなく、後継者の問題についてのニーズに応えるために、暫定的に経営者を派遣するサービスも行っています。経営承継の際に生じる、オーナーシップの移動とマネジメントの移動のタイムラグをつなぐことができます。

デロイト トーマツでナレッジを蓄積し総合的なサービスをワンストップで提供

奥村:「娘婿」経営者が多いのも日本企業ならではの傾向です。優秀な人材を外から招くという考え方です。また、将来の経営者には丁稚奉公など現場を経験させるという考え方も特徴的です。これらの経営原理を体系化することで、アジアをはじめとするグローバルなマーケットで、「日本型ファミリービジネス」が普及する可能性もあると考えています。

岸:国内外のグローバルなネットワークと知見を持ちながら、経営承継やファミリービジネスまで対応できるのはプロフェッショナルファームでは当社だけだと自負しています。

ファミリービジネスの泰斗である奥村先生の教えをいただきながら、総合的なサービスをワンストップで提供し、オーナー経営者の悩みに応えたいと考えています。

経営承継支援に関するサービス紹介は以下からお進みください。

経営承継支援

■ チーフリストラクチャリングオフィサー(CRO)サービス

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