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日豪EPAによる様々な機会

オーストラリアにおける現在そして将来の成長の波に乗るために

2015年1月15日に発効された日豪経済連携協定(日豪EPA)は、日本とオーストラリア両国の生産者、輸出業者、投資家、サービスプロバイダーおよび消費者に大きな潜在的な機会をもたらします。 (このレポートは、Deloitteオーストラリアが作成したものをデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社が翻訳したものです。)

オーストラリアは最近、重要なアジアの貿易相手国と自由貿易協定を締結しました。これは投資家にとって現在および将来のオーストラリアの経済成長に参画する機会をもたらします。

日本とオーストラリアは従来より緊密な関係を維持しており、オーストラリアの首相は近年日本をアジアの中で最も緊密な関係国として指名しました。日本が現在オーストラリアにとって2番目に大きな輸出相手国でもあることから、貿易が重要な要素となることは疑いの余地がありません。

これらの既存の関係を強化するために、両国は2014年7月に日豪経済連携協定(日豪EPA)に合意しました。日豪EPAは2015年1月15日に発効し、これが完全に施行されると日本にとっては過去最も自由化された貿易協定となります。

日豪EPAは、オーストラリアの農業生産者、エネルギー資源輸出業者、サービスプロバイダーおよび消費者にとって大きな便益をもたらします。日豪EPAが完全に施行されると、97%以上のオーストラリアから日本への輸出品は、税務上で優遇される、もしくは関税が撤廃されることとなります。

日本にとっては、自動車、電子機器、電化製品を含む輸出品の段階的な関税の撤廃に繋がります。外国投資審査委員会(FIRB)の日本からのノンセンシティブ・ セクターへの投資の基準金額は248百万ドルから1,094百万ドルに増加されます。よって、日本企業がオーストラリアで買収や事業展開することにより、オーストラリアでの事業の利益を享受できるでしょう。

日豪EPAは日豪両国の生産者、輸出業者、投資家、サービスプロバイダーおよび消費者に大きな潜在的な機会をもたらします。また、これはデロイトが発行しているBuilding the Lucky Country paper「Positioning for Prosperity: Catching the next wave」でも言及しているように、基本的にオーストラリア経済にとって現在および将来重要となるセクターと一致します。これらは主に

・アグリビジネス
・エネルギーおよび天然資源
・サービス

の3つのカテゴリーに分類されます。

アグリビジネス

アグリビジネスはオーストラリアの成長機会のひとつ

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アグリビジネスは明らかにオーストラリア経済にとって重要な将来の成長セクターの一つです。これは主に経済新興国の成長によって引き起こされている世界的な農業製品への需要の増加に起因するもので、乳製品や果物、野菜やタンパク製品のより一層の消費に繋がります。さらに、これは食品加工セクターの成長機会にも繋がることが期待されます。

オーストラリアは、豊富な農業生産や安全性に関する歴史、質と新鮮さ、そしてイノベーションの水準の観点から、優位性のある国と言えます。

しかしながら、重要なリスクとしてはセクターの数が非常に分散されている点、農業従事者の減少が挙げられます。

エネルギーおよび天然資源

将来の成長機会は採鉱やガスにある

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「現在の波」である採鉱に加えて、ガス、精炭、ガス輸送や次世代太陽光発電、原子力発電の「将来の波」があります。これらは全て大きな潜在性を秘めており、これはグローバルでの強い需要、代替的なエネルギー源の模索(原子力やダーティーエネルギーと比較して)や自由化されたマーケットの中で多くのプレイヤーにより下支えされています。

豊富な天然資源、重要な顧客や市場への近接性、発達した技術等を背景に、オーストラリアは優位性のある国と言えます。

重要なリスクとしては事業上の継続的な高コストや規制上の負荷の増加が考えられます。

サービス

教育とウェルスマネジメントは将来の成長の重要な推進力

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サービスは重要な将来の成長セクターとして見られており、製造業のような伝統的産業が直面するような課題に挑戦しています。サービスは特に教育やウェルスマネジメントのようなセクターと、それに伴う融資関連のようなサービスも含まれています。これらの機会は中間層の増加や平均財産の上昇と老齢人口の増加に伴う新興国からの需要の増加に基づいています。

オーストラリアは、発達した教育産業やウェルスマネジメント産業の質と信頼性に対して高い評価を得ており、市場での優位性を持っています。


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Deloitte Australia について

Deloitte Australiaは長い間、日系企業の豪州投資および豪州企業の日本投資についてサポートを行っています。そのため、どのような機会があり、典型的にどのような点で問題に直面するか非常に良く理解した上で、日豪のクライアントを支援することが可能です。そして、オーストラリアおよび日本のチームが緊密に連携し、実践的なアプローチでクライアントをサポートします。

また、ターゲットの選定からデューデリジェンス、そして買収後の統合に至るまでのM&Aのライフサイクル全体を通じてサポートをさせて頂くことが可能な、非常にユニークな体制を有しています。

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