調査レポート

成長への布石:日本における事業ポートフォリオ管理

事業ポートフォリオ管理調査レポート 2017

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社は、Acurisの出版部門であるAcuris Studiosと共同で、事業ポートフォリオ管理に関するアンケート調査を行い、その回答から、事業ポートフォリオ管理に関する企業の理解、実施状況、そして傾向を探ることができました。

調査について

本調査は、日本の100人の企業経営者を対象に2017年4月~5月にアンケート調査を実施。うち、日本企業は80% 、国内プライベート・エクイティ・ファームが15%、日本で事業を展開する外資系プライベート・エクイティ・ファームが5%。

 

エグゼクティブサマリー

有効性に欠けるポートフォリオ管理

自社のポートフォリオ管理プログラムを有効的と回答した企業は全体のわずか55%にとどまり、44%の回答者がどちらでもないと答えている。事業売却という面に関してはさらに深刻で、事業分割/売却が必要な事業を特定する際に自社のポートフォリオ管理プログラムがやや有効的か、それ以上と回答した企業はわずかに30%となった。

主な目的

実施されたポートフォリオ・レビューのほとんど( 99%)が、再投資により成長を図るべき事業の特定を目的としていたのに対し、今後実施される予定のポートフォリオ・レビューについては、既存の不振事業の再構築にフォーカスするとした回答が80%を占めた。クロスボーダーM&A案件数の増加を反映して、今後実施されるポートフォリオ・レビューでは海外市場での買収が焦点となると60%の回答者が述べている。直近で実施されたポートフォリオ・レビューについてはこの数字は41%となっている。
 

当初予想を上回るビジネスリソースの投入

既存事業の再構築、国内での事業分割/売却の実施、そして、クロスボーダーでの事業分割/売却の実施には、企業側が当初想定していたものより多くの時間、ビジネスリソース、予算が必要であったことが明らかとなった。実施されたポートフォリオ評価において当初目標を達成した予定通りの成果が得られたと回答のあった項目は、回答数が少なかった順に下から、クロスボーダーでの事業分割/売却の実施( 20%)、国内での事業拡大/買収の実施( 31%)、国内での事業分割/売却の実施(42%)となっている。
一方で、当初目標を達成するには時間、ビジネスリソース、予算が不足していた項目は、回答数の多かった順に、既存の不採算事業の再構築(68%)、国内での事業分割/売却の実施(64%)クロスボーダーでの事業分割/売却の実施(47%)との回答を得ている。この結果より、不採算事業の再構築および事業分割/売却には、企業が当初想定していたものよりも多くの時間とビジネスリソースを必要とすることがわかる。
 

定期的、かつ柔軟なレビュー

実施頻度の面では、85%の回答企業が、少なくとも年に一度ポートフォリオ・レビューを実施しており、44%が少なくとも半年に一度実施されるべきであるとしている。一部の回答者は、市場環境の変化に応じてレビュー頻度を調整する選択肢の重要性もあげている。
 

ビジネスリソースの再利用と再配分

事業売却に関しては、最終合意価格の交渉に十分な時間とビジネスリソースを費やしたと回答した企業が72%に上ったにも関わらず、合意価格については最も満足度が低い( 37%)結果となった。売却案件完了後については、79%の回答企業が売却収入を既存事業に再投資する予定とし、56%が新たな買収により成長戦略を加速させると回答している。
 

国内重視の買収

今後一年以内に、国内M&A を優先するとした回答企業は84%、クロスボーダーM&A を優先するとした企業は56%となった。国内M&A を志向する企業の目的としては、コスト・シナジーの実現(76%)、市場シェアの拡大(67%)、新技術・イノベーションの獲得(66%) となっている。

 

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