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マネー・ローンダリング(Money Laundering)

ビジネスキーワード:ファイナンシャルアドバイザリー

ファイナンシャルアドバイザリーに関する用語を分かり易く解説する「ビジネスキーワード」。本稿では「マネー・ローンダリング(Money Laundering)」について概説します。

1. マネー・ローンダリング対策の必要性

マネー・ローンダリング(Money Laundering)とは、違法な起源を偽装する目的で犯罪収益を仮装・隠匿すること、すなわち、犯罪行為で得た「汚れた資金」をあたかも正当な取引で得た「きれいな資金」のように見せかける行為(仮装)や、金融商品等を購入することでその出所を隠す行為(隠匿)等をいう。「資金洗浄」や「マネロン」と言われる場合もある。

例えば、規制薬物取引、盗品等を含む贓物取引、詐欺、脱税、不正、粉飾決算、汚職行為等の犯罪行為によって得られた収入である「汚れた資金」を、捜査機関による摘発等を逃れたり、新たな犯罪の資金源として利用したりする目的で、金融機関等で架空口座を利用して転々と送金を繰返したり、または会社の債券や株式の購入、大口寄付等、その他合法的な財産と混和させるなどの方法で実行される。

国民生活の安全と平穏を確保し、経済活動の健全な発展を維持するためには、犯罪による収益の移転等を防止することが必要であり、犯罪行為を放置すると、犯罪による収益が将来の犯罪活動に使われることを放任することとなり組織的な犯罪を増加させるおそれがある。また、「汚れた資金」が会社経営権の取得等のために使用されると、犯罪組織が合法的な経済活動に支配力を及ぼす契機となることから、国内的にも国際的にもマネー・ローンダリングの防止を通じて、資金面から犯罪組織、犯罪行為の撲滅を図ることが必要となる。
 

図表1:犯罪資金の流れ

2. マネー・ローンダリング対策(Anti-Money Laundering)の基礎

マネー・ローンダリング対策として、主要国は「1. 犯罪行為で得た資金を隠す行為を処罰する」とともに、「2. 犯罪行為で得た資金を国が没収する」ことができようにしている。これは、マネー・ローンダリングが実行されていることを発見して初めて効果がある対策であり、実際はマネー・ローンダリングの実行を発見することは容易ではない。そこで、多くのマネー・ローンダリングの手口において、金融機関等(以下、「特定事業者」)を利用して実行されることに着目して、主要国は「A.特定事業者の口座開設や大口の現金取引を実施する際に、特定事業者に顧客の本人確認を求める」とともに、「B.特定事業者でマネー・ローンダリングの疑いがある取引が実行された場合に、特定事業者から監督官庁へ届出をしてもらう」ことをしている。
マネー・ローンダリングを防止するためには、1つの国が規制を強化しても、他の国の規制が緩いと「汚れた資金」は当該国に流出してしまい、犯罪組織を撲滅することは困難になる。そこで主要国で共通の対策が必要となり、各国が共通の対策を一致して実行することが重要である。

図表2:主要国のマネー・ローンダリング対策(Anti-Money Laundering)

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