調査レポート
Global CPO Survey 2019
高まる複雑性:難題を乗り越えチャンスを掴む
テクノロジーの進化とともに複雑性が高まる昨今の市場環境において、従来のビジネスモデルは過去のものとなりつつあり、調達領域も乗り遅れることなく必要な変化に対応する必要がある。本レポートでは、CPO(調達責任者)のアジェンダはどのような変化が起きているのか、調達関係者に求められているトレーニング内容とは、CPOは調達領域のデジタル化についてどの程度満足しているのか、といった内容について紹介する。
2019年度のCPO(調達責任者)に対する調達トレンド調査結果
本サーベイはOdgers Berndtson社と共同で実施されており、本年度は世界38カ国から481人の調達責任者に参加いただいた。参加企業の年間売上高の合計は5兆ドルに達している。
Global CPOサーベイ2019〔PDF, 3.8MB〕
本年度サーベイの主要な調査結果
- 調達関連リスク要因の増加
調達領域のあらゆる局面で市場の複雑性が高まる中、ビジネスリーダーの6割強が過去12ヶ月間の間に「リスクが増加している」と考えている。また、具体的なリスクシナリオとして、「景気低迷」や「貿易戦争」など外部環境に起因するリスクに高い懸念を示している一方、自組織内の課題に起因するリスクを挙げる割合も高く、社内外両面でのリスク管理体制を整える必要性と認識される傾向が高まっている。
- 組織の優先事項
ビジネスリーダーの93%が「コスト削減」と「リスク管理」を優先するとして全体のトップに挙げており、次いで「デジタルビジネスモデルの導入/拡大」が87%と高い結果となった。デジタルビジネスモデルの導入により、属人的な業務の自動化と生産性向上、また、組織内に蓄積されたデータの可視化と活用が可能となるため、優先事項である「コスト削減」および「リスク管理」等の目的達成に有効活用しようとする意図が読み取れる結果となった。
- デジタルテクノロジー導入に対する不満
「リスク管理」や「デジタルビジネスモデルの導入」に高い優先度が置かれる一方で、それらに対応するテクノロジーを導入した企業の多くは、その効果に満足していないことが明らかになった。特に「サプライチェーンのリスク/コンプライアンス」関連のテクノロジーに対する不満度は高く、それ以外のテクノロジーでも半数以上の企業が不満を表しており、重要度の高い施策ながら導入に課題が多いとの結果となった。
- デジタルテクノロジーの障壁
企業がデジタルテクノロジーの導入において抱えている障壁として、「データの品質」(57%)との回答が多く挙げられており、自社が保有しているデータの活用に苦戦していることがうかがえる。このほかにも、ITリソースや予算の不足、アプリケーション間の統合における障壁などが挙げられ、社内のデジタル環境の整備に課題が見られることが明らかとなった。
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インフォグラフィック
業界別および地域別概観
高まる複雑性:難題を乗り越えチャンスを掴む
The Deloitte Global Chief Procurement Officer Survey 2019
サーベイ結果概要をご確認下さい。
Global CPO サーベイ2019:業界別および地域別概観〔PDF, 2.2MB〕