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R&D機能のグローバル化

近年、アジア地域などの新興国を中心とした急激な市場拡大により迅速に対応するために、より競争力のある製品を開発し、より迅速に投入する必要性が高まっています。そのためには、単にグローバルで共通な製品や安価な製品を開発するだけではなく、その国や地域の特性に応じた製品を限られたリソースで実施することがキーとなります。本稿では、R&D機能のグローバル化の動向を紹介します。

R&D機能グローバル化のアプローチ

R&D機能グローバル化の流れ

各業界でアジアなど新興国を中心にR&D機能を海外展開を推進しています。R&D機能をグローバル化させる目的は、以下のような事項が挙げられます。

  • 本国から子会社への技術移転支援
  • 現地市場向け製品開発
  • 現地のサプライヤーやユーザーネットワークへのアクセスを通じた技術、ノウハウの獲得
  • 世界市場向け製品開発
  • 全社的な基礎研究
  • 各国の優秀な研究者の雇用

 

企業が抱える代表的な課題

海外展開を進めるにあたり、一般的に直面する課題については以下のものがあげられます。さらに他社との競争上、速やかに実施していくことが必要となります。

  • グローバルに配置するR&D拠点毎の機能/役割の明確化(本社によるガバナンス)
  • 展開先の国・地域の適切な選定
  • R&D拠点間、本社拠点間、製造拠点との情報連携プロセスの確立
  • 現地人材の確保、育成
  • 情報基盤の構築

 

R&D機能グローバル化のアプローチ

R&D機能のアセスメントや他社ベンチマークにより、現在のR&D機能の成熟度やマネジメントスタイルを客観的に評価し、R&D機能の将来目指すべき機能分担のゴールを設定します。以降で、実現のポイントを具体化します。

R&D機能グローバル化の実現のポイント

R&D機能グローバル化実現のポイント

R&Dグローバル化において、4つのポイントを実現することにより、より効果的な展開を実現することができます。

1) 地域の進化段階のシナリオと本社との役割分担

地域の市場ニーズの新製品への迅速な反映など、その主たる目的を明確にし、地域で担うべき機能と、本社R&Dとの役割分担の方針を立案します。また、地域R&Dが将来に向けて、どのような役割を段階的に担っていくかの進化シナリオを定義します。

2) 内外リソース活用方針

海外展開の目的に応じて、機能(ex.基礎研究、商品企画、設計、開発、量産立ち上げなど)や必要となる技術領域に関しての求められる要件を明らかにし、社内リソースを活用するか、外部連携をはかるのかの方向性を決めておくことが重要です(外部リソースには、地域の大学、諸企業との連携があげられます)。

3) 現地人材の獲得・育成

初期段階では、本社からの人材派遣も多く発生しますが、現地技術系人材の獲得には、現地の人材特性や同地域での他社のベンチマーク調査などを通じて人材獲得のための仕組みを構築しますまた、人材要件にはグローバルで共通的に活用できる人材スキルマップなどの準備を行います。

4) 情報基盤の整備

分散化するR&D機能をグローバルレベルで効率的に実施するためには、IT環境は整備も必要となります。例えば製品コード統一や変換の仕組み、標準的な技術文書管理、技術情報支援機能の設置などを進めていきます。

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