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宮古島市における高等教育機関設置を推進!

離島特有の環境、ニーズ等に鑑み、高等教育機関設置に向け調査・検討を実施

デロイト トーマツの教育セクターが宮古島市からの委託を受け業務を遂行し、市民や沖縄県内の経済団体、教育関係者、教育や観光事業者から構成する「高等教育機関の設置検討委員会」を組成し、学校の在り方について議論した。また、教育分野像や公有施設の利活用の方向性、平成30年度以降の設置実現に向けた取組の方向性について導出した。

1. 高等教育機関の設置検討の概要

宮古島市には、過去から現在まで大学・専門学校等の高等教育機関が存在しない。このため、市内の高等学校を卒業し進学を希望する場合には、市外(島外)への転出が必然となっている。また、高等教育機関には、島外から人を呼び込むという機能への期待があるが、高等教育を目的とした市内(島内)への転入も望めない状況にある。

人口減少社会を迎えたいま、島外への若年人口の流出に歯止めをかけるとともに、島外からの人の呼び込みにも期待できる高等教育機関の設置実現に対し、地域の持続可能性の観点から大きな期待がある。

こうした高等教育機関の設置実現に対する地域の期待を現実のものとするため、宮古島市がリーダーシップを発揮し、地域における高等教育機関の設置実現に向けた取組を進めている。

平成28年度には、宮古島市により、高等教育機関の設置に対する市内高校生等の進学ニーズ調査や、全国の既存高等教育機関への設置意向のアンケート調査など、初期的な調査が実施された。

平成29年度は、当法人教育セクターが宮古島市からの委託を受け業務を遂行し、市内の中学・高校や保護者(PTA)、経済団体、教育事業者及び行政から構成する「高等教育機関の設置検討委員会」における高等教育機関のあり方の議論から、候補とする教育分野像や公有施設の積極的な利活用の方向性について整理するとともに、平成30年度以降の設置実現に向けた取組の方向性について導出した。

 【検討成果】

平成29年度報告書「高等教育機関の設置検討に関する報告書」 (平成30年3月、宮古島市)(外部サイト)
平成28年度報告書「高等教育機関の設置可能性調査委託業務報告書」(平成29年3月、宮古島市)(外部サイト)

 

2. 実現に向けた平成29年度の活動風景と実現に向けたステップ

宮古島市の、市民の学校という意識を醸成するため、あらゆる関係者間の議論を積極的に実施している。今後は、これまでの検討結果を踏まえ、宮古島市での高等教育機関設置の実現性を高めるため、行政(宮古島市)のリーダーシップによって、高等教育機関を有する法人への発信と、行政支援策の具体化などの活動が本格化していく。それでは、今後の活動がどういった形で進んでいくのか、3つの取組について次項にて紹介する。

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3. 設置実現に向けた平成30年度以降の3つの取組(予定)

1)高等教育機関設置の実現性検討のための構想検討

宮古島市という高等教育が未整備の地において、新たな事業を展開することは、法人にとっては大きなリスクを伴うことから、設置に対する経営判断を行うことは難しいという課題がある。こうしたリスクを軽減する施策とし、高等教育機関設置の実現性検証のための構想を検討し、行政、設置意向法人、市民など全てのステークホルダーにとって最良の設置の在り方を検討する。

2)自治体施策の検討

今後生じる空き公有施設(校舎、庁舎等)を利活用することは、市の資産の有効活用であるとともに、設置意向法人にとってもコスト負担の軽減が望ましいことから、公有施設の積極的な利活用を検討する。また、行政・高等教育機関・経済界が協働した奨学金制度の構築など、学生に対する他の行政支援策についても、具体化に向けて検討する。 

3)地域との継続的なコミュニケーション

単に高等教育機関を設置するに留まらず、宮古島市及び設置意向法人の双方にとって、理想的かつ長期的に良好な関係を維持できるスキームの検討が必要である。そのため、地域から認められ、地域と共に持続的に成長していく高等教育機関が理想である。地域と高等教育機関の間で、相互の窓口機能の設置など、継続的なコミュニケーションのための体制や仕組みの検討を行う。また、宮古島発の高等教育設置モデルを全国に周知するためのプロモーションも検討する。

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