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基準改正 固定資産の評価

固定資産の評価の概要を解説します。

「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」(25高私参第8号)では、一定の条件を付して、これまで実際に処分するまでは貸借対照表の資産計上額から除くことができなかった固定資産について、実際の処分を行わない場合でも備忘価額を残して貸借対照表の資産計上額から除くことができるようになりました。

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固定資産の評価の会計処理の取扱い

1. 総論
東日本大震災といった未曾有の大災害が発生したことを契機に、その固定資産の使用が困難で、なおかつ処分できない状況下にある固定資産について、貸借対照表の資産計上額から除くことができることになりました。

2 適用条件
現に使用することをやめ、かつ、将来も転用するなどにより、使用する予定のない状態にあるものであり、以下(1)~(3)の条件全てに該当する場合に限られます。
(1) 固定資産の使用が困難である場合
社会通念上誰にとっても使用することが困難である場合であり、当該学校法人の個別的な事由で使用が困難な場合は含まれません。
(2) 処分ができない場合
通常想定される方法で処分できない場合であり、たとえば以下のようなケースが考えられます。
・物理的なアクセスが制限されている場合
・当該固定資産を処分するために教育活動を長期にわたり中断しなければならないなど、事業を行う上で重要な支障を来たし、ただちに処分することが合理的でない場合
・法令の規制など、学校法人の都合によらない外部要因によりただちに処分することができない場合
(3) 上記(2),(3)に該当する固定資産であって、備忘価額を残して貸借対照表の資産計上額から除くことについて理事会および評議員会の承認を得た場合

3. 会計処理
備忘価額を残して貸借対照表の資産計上額から除くことになります。
備忘価額を残すのは固定資産の評価を実施した後も当該固定資産を引き続き保有していることを帳簿上明らかにするためです。このため、備忘価額は学校法人が規程等で合理的に決めた価額(たとえば1円)となります。
なお、当該固定資産についてはその全額が基本金の取崩し対象となります。

4. 対象資産
有形固定資産のみならず、2.の適用条件に該当する場合は、土地や無形固定資産も対象となります。

5. 有姿除却等損失と基本金取崩し
有姿除却等損失を計上した場合は、当該事由を固定資産明細表の適用欄(書ききれない場合は脚注)に記載しなければなりません。

6. 再使用した場合の取扱い
将来において新たな知見が発見され、新技術等により使用が困難であった状況等が解消、使用または転用が可能となる状況になった場合でも、当該固定資産の帳簿価額を増額させることはできません。 

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