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今後の公営企業の経営改革の方向性について

総務省が公営企業の経営戦略の策定等に関する研究会を設置

公営企業は、地域において住民の暮らしを支える重要な役割を担っていますが、現在、高度経済成長期以降に急速に整備された社会資本が大量に更新時期を迎えつつあり、人口減少に伴う収入減等も見込まれる等、経営環境は厳しさを増しています。

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今後の公営企業の経営改革の方向性について

1.「公営企業の経営戦略の策定等に関する研究会」による報告書の公表
公営企業は、地域において住民の暮らしを支える重要な役割を担っていますが、現在、高度経済成長期以降に急速に整備された社会資本が大量に更新時期を迎えつつあり、人口減少に伴う収入減等も見込まれる等、経営環境は厳しさを増しています。 こうした状況下で、将来にわたって安定的に事業を継続していくためには、各企業の実情に対応した中長期的な視野に立った経営の基本計画である「経営戦略」を策定し、それに基づき経営基盤の強化を図ることが必要となっています。
このため、総務省においては「公営企業の経営戦略の策定等に関する研究会」が開催され、以下の点をはじめとする公営企業の経営戦略策定に係る論点について、関係者の意見を伺いながら検討を行い、平成26年3月に「公営企業の経営戦略の策定等に関する研究会報告書」が公表されました。
なお、当監査法人は本研究会の事務局支援業務を実施し、報告書の取り纏め作業に深く関与をしております。

2.研究会報告書を踏まえた総務省の対応(案)
 この研究会報告書を踏まえ、総務省では次のような対応(案)を検討しています。
(1)平成26年度以降の検討課題
①PPP/PFIや広域化、地方公共団体間の連携等
「投資計画」と「財政計画」の均衡について、自助努力のみでは 実現を図ることができない場合には、PPP/PFI の導入や広域化の 推進等が必要となる。そのための手順、留意点等についての検討 を行うことが必要。
②経営企業の組織、人材戦略
業務に比べて職員数が少ない中小規模の公営企業を中心に、中 長期的な人材育成、円滑な技術継承等を行うことができるように、 組織、人材戦略策定の考え方等についての検討を行うことが必要。
① 公営企業法の適用(企業会計への移行)による経営の見える化
経営戦略の適切な策定、実行と不可分の関係にある公営企業 法の適用(企業会計への移行)について、同法の適用により得ら れる財務情報の活用・分析方法の整理等により、経営の透明性 向上を図ることが必要。

(2)総務省において取り組むべき課題
①経営戦略策定に係るフォローアップの実施
 経営状況を把握するための手法等のより一層の具体化や 適切な活用等についての検討 (2) 経営戦略策定に係る取組状況の把握
 経営戦略策定に係る先進事例等の把握・事例紹介
 経営戦略に関連した新たな手法・技術等の計画的な把握
 優良地方公営企業の表彰等を通じた取組の推進
 新地方公営企業会計基準(平成26年度から適用)を活用した 経営分析手法等の検討
②国・都道府県の役割の充実
アドバイザーの派遣等により経営戦略策定に取り組む公営企業 の支援に取り組むことが必要。
③ 地方財政措置の検討
経営戦略策定等に要する経費について、地方財政措置を講じる ことを検討することが必要。

3.今後のスケジュール等
平成25年12月に研究会が設置され、平成26年3月に報告書が取り纏められ公表されました。平成26年度以降の総務省の取組予定としては次のとおりです。
① 公営企業の経営に係る新たな考え方を示す(通知の発出)
今後の公営企業経営の基本方針となる考え方(通知)を平成26年夏頃に発出予定。同通知においては、経営戦略の策定を各公営企業に対して要請するとともに、策定手順や留意点等についてもふれることを検討。
② 経営戦略策定の支援と検討の継続
都道府県とも協力して各公営企業の経営戦略策定を支援するとともに、有識者等で構成された研究会を設置し、経営戦略に係る新たな検討を行う。

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