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まち・ひと・しごと創生
地方人口ビジョンと地方版総合戦略
国が策定した「長期ビジョン」と「総合戦略」を受け、地方では、各地域の人口動向や将来人口推計の分析や中長期の将来展望を「地方人口ビジョン」として提示し、各地域の人口動向や産業実態等を踏まえ、2015~2019年度(5か年)の政策目標・施策を「地方版総合戦略」として策定することになった。
地方から日本を創生する
政府は、昨年末、日本の人口の現状と将来の姿を示し、今後目指すべき将来の方向を提示する「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン(長期ビジョン)」と今後5か年の目標や施策の基本的な方向、具体的な施策を提示する「まち・ひと・しごと創生総合戦略(総合戦略)」をとりまとめ、閣議決定している。
総合戦略においては、「しごと」と「ひと」について次の目標に対応する施策を提示している。
1.2020年までの5年間で地方での若者雇用30万人分創出などにより、「地方における安定的な雇用を創出する」
2.現状、東京圏に10万人の転入超過があるのに対して、これを2020年までに均衡させるための地方移住や企業の地方立地の促進などにより、「地方への新しいひとの流れをつくる」
3.若い世代の経済的安定や、「働き方改革」、結婚・妊娠・出産・子育てについての切れ目のない支援などにより、「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」
また、「まち」の活性化として、
4.中山間地域等、地方都市、大都市圏各々の地域の特性に応じた地域づくりなどにより、「時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する」
も進めることにしている。
今後、地方公共団体において、国の長期ビジョンと総合戦略を勘案して、地域の特性を踏まえた「地方人口ビジョン」と「地方版総合戦略」を策定することになった。
これに対して、国は、地域経済分析システム(ビッグデータ)を開発・提供することによる「情報支援」、小規模市町村へ国家公務員を派遣する地方創生人材支援制度や相談窓口となる地方創生コンシェルジュの選任による「人的支援」、地方創生の先進的な取組を支援する新しい交付金措置を盛り込んだ緊急経済対策や地方財政措置などの「財政的支援」により、地方公共団体を支援する。
以上、「長期ビジョン」「総合戦略」の閣議決定に伴う石破大臣のコメント(平成26年12月27日)より作成。
なお、平成27年2月3日に平成26年度の補正予算が参議院本会議で採決され、可決成立した。
この補正予算には、まち・ひと・しごとの創生に向けた「総合戦略」の先行的実施が含まれており、地方自治体としてはこれを受けた26年度補正予算案を上程し、いわゆる「先行型」の速やかな事業着手とまち・ひと・しごと創生につながる事業の企画が求められることになる。