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iJAMP自治体実務セミナー「ギャンブル依存症セミナー」にデロイト トーマツ 仁木が登壇

ギャンブル依存症対策の海外事例

有限責任監査法人トーマツ パートナー、デロイト トーマツ グループ IR(Integrated Resort)ビジネスグループ リーダーである仁木一彦が、2019 年1月29日(火)に東京都内で開催された「ギャンブル依存症セミナー ~ギャンブル依存症をよく知ろう~」に登壇、ギャンブル依存症への対応に関する海外事例を紹介した。

ギャンブル等依存症対策の法整備

海外においてカジノには長い歴史があり、シンガポールのマリーナベイサンズや米国ネバダ州ラスベガスなどのIR(統合型リゾート: Integrated Resort)は大変多くの観光客を呼び込むことに成功している。日本でも魅力ある施設を用意することで、政府が目指す4,000万人のインバウンドを呼び込むための強力なコンテンツのひとつになるだろう、と仁木は語りはじめた。

しかし、IRにまつわる議論で避けられないのが「負の影響」である。特にカジノは、マネー・ローンダリング、地域環境の悪化、反社会的勢力の介入といった負の影響が懸念され、その中の大きなテーマのひとつがギャンブル等依存症とされている。

「ギャンブル依存症」について概観するにあたり、まず仁木は国内の法整備について、2つの重要な法律を整理した。ひとつは「ギャンブル等依存症対策基本法」である。これはいわゆるカジノだけではなく、競馬や競輪、パチンコ店も含む、広範なギャンブル等の依存防止を対象とする法律である。もう一つは「IR整備法」である。IR整備法は、IR施設に含まれるカジノ行為への依存を防止するための国による措置に加え、事業者が取り組むべき依存防止措置を義務付ける法律である。

公共政策としての「日本型IR」において想定されている依存症対策のための取り組みについて以下の5つを仁木は取り上げた。

 

依存症防止対策の考え方

依存症防止対策の考え方
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<依存症防止対策の取り組み>

  1. 機会の限定
  2. 誘客時の規制(広告の規制等)
  3. 厳格な入場規制(マイナンバーによる本人確認等)
  4. カジノ施設内の規制(ATMの設置に関する規制等)
  5. 相談・治療につなげる取り組み(相談窓口の設置等)

 

諸外国でのギャンブル依存症対策

講演の後半で、「依存症防止対策の考え方」で示した①~⑤のフレームワークに則って「シンガポールのギャンブル等依存症対策」と「米国ネバダ州のギャンブル等依存症対策」について仁木は紹介した。

シンガポールにおける依存症防止対策のフレームワーク

シンガポールにおける依存症防止対策のフレームワーク
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出所:各組織の公表情報等をもとに有限責任監査法人トーマツ作成
 

シンガポールでは、カジノ行為への依存を防止するため、事業者に対して講ずべき措置を義務付けている点が特徴的である。具体的には、以下のような取り組みがなされている。

<シンガポールにおける具体的な施策例>

  • マリーナベイサンズの広告は認められているが、カジノの広告は認められていない
  • シンガポール国民に対する入場料の徴収、ATMを設置しないなど、日本国内と同様
  • 中央政府機関、中央政府外郭機関による依存症患者の治療支援体制
  • カジノオペレーターによる従業員に対する依存症対策の教育


アメリカ合衆国 ネバダ州における依存症防止対策のフレームワーク

アメリカ合衆国 ネバダ州における依存症防止対策のフレームワーク
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出所:各組織の公表情報等をもとに有限責任監査法人トーマツ作成
 

米国ネバダ州においては、事業者の自主的な取り組みとしてシンガポールと同様の措置を講じている。ここで異なるのは、ギャンブルを認可しているネバダ州と事業者がそれぞれ取り組みを行っている点である。

<米国ネバダ州における具体的な施策例>

  • 基本的には自由競争でありカジノ施設の設置数について規制はない(ただし、不適切な運用がなされていれば権利は剥奪される)
  • 州政府機関、その他民間団体による依存症者の治療支援体制
     

地方自治体に求められるギャンブル依存症への取り組み

最後にまとめとして、地域ネットワークの構築についてまとめた。

仁木は、今後各地方自治体にて必要と考えられる取り組みの例として、以下の3つを挙げた。

  • 地域の医療機関とも連携した治療期間の設置、回復施設の設置
  • 地域住民への情報発信等の啓もう活動・研修等の実施
  • 依存症防止に向けた地域の支援ネットワークの構築


本セミナーの概要はこちらよりご確認ください。

有限責任監査法人トーマツ パートナー、デロイト トーマツ グループ IRビジネスグループ リーダー 仁木一彦
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IR(統合型リゾート)ビジネスグループでは、Deloitteのグローバルネットワークを活用し、海外事例等を踏まえたIRビジネスに関連する幅広い調査・分析を行っています。

IR(統合型リゾート)ビジネスグループ

info-irbg@tohmatsu.co.jp

 

 

IR(統合型リゾート)ビジネスグループとは

IR(Integrated Resort:統合型リゾート)実施法案の審議開始から免許交付までの間に、IRビジネスグループでは参入を目指す日本企業に対し、さまざまなアドバイザリーサービスを提供します。

また、カジノ施設の設置と運営にはさまざまな課題やリスクが指摘されています。そのため、IRビジネスグループでは、日本企業に対する事業支援サービスだけでなく、企業と自治体に対し、IR施設を設置・運営する上で懸念される課題と社会問題の解決に関するアドバイザリーサービスも提供します。

 

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