Brexit Newsletter (UK)-vol.17

最新動向/市場予測

Deloitte UK 日系企業サービスグループ 『Brexit Newsletter (UK) - vol.17』

Brexitに関する不安が高まる(2016年10月18日)

保守党大会でのTheresa May 首相の発言に対し、市場は英国がビジネスに消極的な政策に向かうサインと理解したことで、英ポンドが主要通貨に対して過去最低の水準に迫るなど、Brexitに関する不安感が高まっている。

Brexitに関する最近の動き ※詳細資料(PDF)より一部抜粋

Theresa May首相の発言に市場が反応し、英ポンドが主要通貨に対して過去最低の水準に迫るなど、Brexitに関する不安感が高まっている。

以下は、Deloitte UKのチーフエコノミストの私見を含む、政治・経済の動向である。

Brexitに関する不安の高まり

  • 英ポンドの値動きが激しい2週間だった。英国がEU加盟国からの離脱のみならず、その単一市場からも離脱するのではないかという予測が高まったことにより、英ポンドの価値はさらに下落した。先週、英ポンドは主要通貨に対し過去最低の水準にまで迫った。10月14日には、国民投票前の水準から16%の下落となる1.22ドルで取引された。
  • この英ポンドの更なる下落は、10月初めに行われた保守党大会での首相の演説に端を発する。Theresa May首相は「我々は独立した主権国家として振舞う。移民をどのようにコントロールするかは我々が決める。我々には立法の自由がある」と述べており、非関税のEU単一市場へのアクセスと引き換えにEU市民の移動の自由を引き続き認めることはないように受け取られた。
  • 驚きであったのは同首相の発言内容ではなく、これに対する外国為替市場の反応であった。政府はEU離脱の支持票から、英国の有権者が納得する形でEU離脱を行う任務を与えられている。EU離脱後も単一市場に留まれば、混乱は最低限に抑えられる一方、英国がコントロールできないEU市民の移動の自由とEU法を受け入れることになるだろう。これは多くのビジネスにとって、EU残留の次に望ましいことである。
  • しかし、これは政治的にはうまくいくのだろうか。David Cameron前首相は、そうは考えていなかった。Cameron氏は1年前の演説で、EUに加盟していないノルウェーは国民一人当たりで英国の2倍のEUへの拠出金を負担し、EU市民の移動の自由とすべてのEU法を受け入れているにもかかわらず、「交渉の権利が一切ない」ことを指摘して、いわゆるノルウェー方式を退けている。


その他、この一週間のBrexitおよび欧州の経済ならびに政策に関する主な動きは以下の通りである。

  • イングランド銀行のMark Carney総裁は、英国の失業率の急激な増加を防ぐため、2.0%という物価上昇率目標をやや超えることを許容すると述べた。
  • 英国商工会議所(BCC)によると、第3四半期の英国の製造業の輸出額は、英ポンド安の影響で増加した。
  • BCCはまた、国内のサービス部門の受注の伸びが大幅に鈍化していると報じた。
  • 英国王立チャータード・サベイヤーズ協会(RICS)によると、9月の英国の住宅問い合わせ数は、Brexitの投票結果後に急激に減少した後、7か月ぶりに増加した。

(PDF, 987KB)

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