Brexit Newsletter (UK)-vol.9

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Deloitte UK 日系企業サービスグループ 『Brexit Newsletter (UK) - vol.9』

シティ・オブ・ロンドンが「ノルウェー方式」ではなく、「スイス方式」をさらに推し進めた方式での交渉を提案(2016年8月23日)

2016年8月第2週は、シティ・オブ・ロンドンが「ノルウェー方式」ではなく、「スイス方式」をさらに推し進めた方式での交渉を提案するなどの注目すべき動きがあった。

Brexitに関する最近の動き ※詳細資料(PDF)より一部抜粋

先週は、シティ・オブ・ロンドンが「ノルウェー方式」ではなく、「スイス方式」をさらに推し進めた方式での交渉を提案するなどの注目すべき動きがあった。

以下は、この一週間の英国及び欧州の経済と政治における主な動きである。

  • 第2四半期における英国の労働生産性の伸び率は0.5%と横ばいとなった。GDP成長率や回復基調にある労働市場に遅れを取るという世界金融危機後の流れが続いている
  •  英国のOffice for National Staticsの最新データによると、4月から6月までの3か月間、英国の失業率は11年ぶりの低水準である4.9%で横ばいで推移した。これと同時に、自営業者が急増している。
  • 7月の英国の消費者物価上昇率は、英ポンド安による輸入価格の上昇を受けて0.6%に達し、2014年11月以来の高水準となった。
  •  第2四半期のフランスの失業率は、François Hollande大統領に追い風となるかのように予想以上に早く低下し、2012年以来初めて10%を下回った。同大統領は、フランスの経済状況を改善することができなかった場合には、来年の大統領選には出馬しない意向を示している。
     

その他のBrexitと欧州の政策に関する先週の主な動きは以下のとおりである。

  •  英国の消費に関しては、これまでのところBrexitの投票結果によるマイナスの影響は出ていない。7月の小売業の売上高(燃料を除く)は1.5%増加し、4月以降の最も高い伸びとなった。
  •  Financial Times紙によると、シティ・オブ・ロンドンは今後の英国とEUの協定に関し、EU単一市場への全般的なアクセスを持つ「ノルウェー方式」ではなく、個別分野ごとに貿易協定を結ぶ「スイス方式」をさらに推し進めた方式での交渉を行っていく提案をまとめた。
  • イタリアのSandro Gozi EU担当次官は、Financial Times紙とのインタビューにおいて、英国がBrexitに関する交渉を2017年後半まで先延ばしした場合、欧州では政治的不確実性が拡大し、他のEU加盟国の更なる統合への取組みを損ねることになるだろうと述べた。
  • テクノロジー企業のCiscoは、厳しいマクロ環境の見通しと英国におけるBrexit投票結果後の顧客からの受注低迷による売上の鈍化を理由に、全世界の従業員の7%にあたる5500人の人員削減を行うと発表した。Financial Times紙は、Brexitの投票結果後の英ポンドの下落が、英国の移民労働者が海外の親族宛てに行っている送金額を大きく減少させたと報じている。世界銀行の見積りによれば、英国の移民労働者が昨年行った本国送金の額はおよそ249億ドルである。
  • シンクタンクResolution Foundationの調査によると、清掃、販売、警備といった比較的低賃金の職種ではBrexit後に賃金の上昇が見込まれるが、この賃金上昇効果は、経済全体からすると、景気の失速に伴う賃金成長率の全体的な低下によって減殺されるだろうとされている。
  • 英国協同組合銀行(Co-Operative Bank)は、上半期の税引前損失が1億7700万ポンドであったと発表した。同行は、Brexitの投票結果により英国のモーゲージ市場の縮小が起こりうるとし、融資額の伸びに影響を及ぼす恐れがあるとして警戒している。
  • サンタンデール銀行英国法人は、Brexitの投票結果は、英国の銀行にとって比較的安定した時代の「終焉を告げるもの」であり、利益は減少する可能性が高いとして、継続してコスト削減に取り組まなければならないとしている。
(PDF, 243KB)

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