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EUがエストニアでeヘルス高官レベル会議を開催

【第45号】ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

2017年下半期の欧州連合(EU)理事会議長国を務めるエストニア政府は、同年10月16日~18日、首都タリンにて、同国社会福祉省、欧州コネクテッド・ヘルス・アライアンス(ECHAlliance)、欧州医療情報管理システム学会(HIMSS Europe)と共同で、eヘルスに関する高官レベル会議を開催しました。

第45号 2017.10.30公開

2017年下半期の欧州連合(EU)理事会議長国を務めるエストニア政府は、同年10月16日~18日、首都タリンにて、同国社会福祉省、欧州コネクテッド・ヘルス・アライアンス(ECHAlliance)、欧州医療情報管理システム学会(HIMSS Europe)と共同で、eヘルスに関する高官レベル会議を開催しました。

期間中、議長国エストニアの社会福祉省は、「デジタルヘルス社会(DHS)宣言」を発表しています。同宣言は、以下の2つに焦点を当てて、医療におけるデジタルイノベーションを促進することを目標としています。

・市民が、電子的に便利かつセキュアな方法で、自分のヘルスデータにアクセス、管理、コントロールする権利
・研究およびイノベーション目的のためのよりよいヘルスデータ利用
 

その上で、欧州委員会および各加盟国と協力しながら、以下のようなことに取り組むとしています。

・下記の主要課題に関する欧州デジタルヘルス社会(DHS)タスクフォースを開始し、調整する
   -相互運用性の標準規格に関する収斂ロードマップ
   -市民がコントロールするデータガバナンスとデータ提供者
   -ヘルスデータのフリーフローと二次利用のための法的フレームワーク
   -医療・介護組織におけるデジタルトランスフォーメーションとチェンジマネジメント
・上記の課題について確実に前進するために、ステークホルダーのコミットメントを集約しながら、欧州全域にわたる行動とプロジェクトを創生し、推進する
・欧州規模でのデジタルヘルスイノベーション導入において、加盟国による自主的な協力を促進する
・これらの行動およびコミットメントと、欧州全域にわたる医療システムのデジタル化の確実な進化によるインパクトをモニタリングし、評価する
 

EHS宣言は、欧州委員会によるデジタル単一市場戦略フレームワークの取組を支援するものと位置づけられており、2017年末までを目標に、EU理事会での採択に向けた準備が進められています。

なお、エストニアは、サイバーセキュリティ分野におけるEU域内協力でも主導的な役割を果たしており、今年9月14日、タリンで「EUサイバーセキュリティ会議」を開催するなど、新たなEUサイバーセキュリティ戦略策定に向けた取り組みを行っています。

当該記事が関係機関に及ぼすと考えられる影響

医療機関

「デジタルヘルス社会(DHS)宣言」の概念が、EU域内の各医療・介護施設におけるデジタルトランスフォーメーション・プロジェクトの方向性やロードマップに組み込まれる可能性がある。


医療機器メーカー

米国トランプ政権下で加速するデジタルヘルスに係る相互運用性の標準化と同様の動きが、欧州域内で進む可能性が高く、それに合わせて、サイバーセキュリティ/プライバシー対策の重要性が増す。


製薬メーカー

ヘルスデータの2次利用、AI/ブロックチェーン利活用など、デジタルヘルス分野のR&Dを推進する主要グローバル製薬メーカーと、欧州域内の医療・介護施設との間で、戦略的連携が進むと同時に、データガバナンスなどの役割分担が課題となる。


サプライヤー

今後、EU域内の各医療・介護施設が推進するデジタルトランスフォーメーションに呼応して、IT/OTで連携するサプライヤーに対するリスクマネジメントの要求事項が高度化・複雑化する可能性がある。

ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社のサイバーセキュリティチームでは、ライフサイエンス・ヘルスケア業界に向け、海外の規制情報やそれに伴う関係業界への影響について情報提供しています。(不定期刊行)

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