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米国トランプ政権が「MyHealthEData」イニシャティブを発表

【第54号】ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

2018年3月6日、米国ラスベガスで開催中の医療情報管理システム学会(HIMSS)主催カンファレンス「HIMSS 18」において、保健福祉省(HHS)傘下のメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)は「MyHealthEData」イニシャティブを創設することを発表しました。

第54号 2018.3.6公開

2018年3月6日、米国ラスベガスで開催中の医療情報管理システム学会(HIMSS)主催カンファレンス「HIMSS 18」において、保健福祉省(HHS)傘下のメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)は、患者が医療データをコントロールし、各人の健康・ケアに関して、十分な情報に基づいた意思決定を行うように権限を付与するシステムへ移行することを目的として、「MyHealthEData」イニシャティブを創設することを発表しました。新たなイニシャティブでは、ホワイトハウス米国イノベーション室(OAI)がリード役となり、HHSおよびCMSのほか、国家医療IT調整室(ONC)、国立衛生研究所(NIH)、退役軍人省(VA)が参画します。

「MyHealthEData」イニシャティブについて、CMSが公表したプログラムの概要は以下の通りです。

・患者によるデータへのアクセスとコントロールの拡張
   -個人健康記録(PHR)「MyHealthEData」イニシャティブの立ち上げ
     -メディケア向け「Blue Button 2.0」を介したメディケア被保険者へのデータ付与
     -患者にデータを提供する民間保険への要望

・CMSプログラムを介した患者アクセスの促進
  -意味のある利用および質に基づく支払プログラム(QPP)の簡素化
  -相互運用性につながる質的評価の優先順位付け
  -情報ブロックの防止

・価値ベースのケアに焦点を当てた医療提供者向け要求事項の近代化
  -医療提供者に対して、データ共有を保証するシステムへのアップグレードを要求する
  -患者が退院時のデータを受け取ることを保証する
  -重複した検査の削減

このうち「Blue Button」は、VAとHHSが、退役軍人およびメディケア被保険者向け個人健康記録(PHR)のポータル機能として開発したものであり、各人が健康情報を含む電子ファイル(PDF)をダウンロードして利用することが可能になっています。今回のイニシャティブでは、ユーザーインタフェース(UI)/ユーザーエクスペリエンス(UX)やデータ相互運用性、セキュリティ/プライバシー対策などの機能を強化した2.0版を開発する方針を示しています。

当該記事が関係機関に及ぼすと考えられる影響

医療機関

・医療機関が既存の医療情報システムから生成されるデータを2次利用する場合、セキュリティ/プライバシーの観点からも、相互運用性の確保・標準化が課題となるので、「MyHealthEData」や「Blue Button 2.0」の動向を注視する必要がある。

医療機器メーカー/製薬メーカー

・一般消費者向けに健康医療関連ソフトウェアを開発・提供する企業は、「MyHealthEData」や「Blue Button 2.0」のUI/UX、セキュリティ・バイ・デザインなどを注視しながら、消費者保護の視点に立ったアプリケーションセキュリティ対策を強化する必要がある。

サプライヤー

・米国政府機関のサプライヤー/パートナーとして参入する企業は、HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act of 1996:医療保険の携行性と責任に関する法律)セキュリティ/プライバシー規則およびNISTサイバーセキュリティフレームワークの遵守が前提条件となっている点に留意する必要がある。

ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社のサイバーセキュリティチームでは、ライフサイエンス・ヘルスケア業界に向け、海外の規制情報やそれに伴う関係業界への影響について情報提供しています。(不定期刊行)

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