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米国FDAがデジタルヘルス事前認証プログラム作業モデル改定版を公表

【第62号】ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

2018年6月19日、米国食品医薬品局(FDA)は、「ソフトウェア事前認証プログラムの構築:作業モデル」第0.2版を公表しました。

第62号 2018.6.19公開

FDAは、2017年7月27日、デジタルヘルス分野のイノベーションを加速させることを目的とする「デジタルヘルス・イノベーション行動計画」を公表し、ソフトウェア事前認証プログラムの創設を政策の柱に掲げた。同年9月26日には、ソフトウェア事前認証パイロットプログラムの参画企業9社(米国企業7社、外国企業2社)を公表し、さらに翌2018年4月26日、「ソフトウェア事前認証プログラムの構築:作業モデル」初版を公表していました。今回の第0.2版は、初版に対するパブリックコメントへの対応を反映させながら、より詳細な記述が加えられています。

FDAは、事前認証制度のベースとなる「品質や組織の卓越性の文化(CQOE)」を示す要素として、以下の5つの原則を掲げています。

  • 製品品質:高い品質レベルのSaMD(Software as a Medical Device)を提供するのに必要な、開発、検証、メンテナンスにおける卓越性の証明
  • 患者安全:安全な患者経験を提供し、あらゆる意思決定プロセスにおける重大な要因として患者安全を強調する際の卓越性の証明
  • 臨床的な責任:責任を持って臨床評価を実施し、表示、人的要因など、患者中心の課題が、適切に処理されていることの卓越性の証明
  • サイバーセキュリティの責任:サイバーセキュリティを保護し、ステークホルダーや同僚の積極的な関与を通じてサイバーセキュリティ課題を処理する際の卓越性の証明
  • プロアクティブな文化:調査、ユーザーニーズの評価、継続的な学習に対するプロアクティブなアプローチにおける卓越性の証明

その上で、以下の4つのプログラム構成要素について概説しています。

  • 構成要素1:卓越性の評価と事前認証
  • 構成要素2:レビュー経路の決定
  • 構成要素3:簡素化された市販前レビュープロセス
  • 構成要素4:リアルワールドエビデンス

なおFDAは、2018年7月19日までの間、第0.2版に対するパブリックコメントを募集しています。

当該記事が関係機関に及ぼすと考えられる影響

医療機関

・デジタルヘルス事前認証プログラムのベースとなる5原則については、臨床現場で機器・サービスを利用する医療機関や患者の関与の度合によって結果が左右される可能性があるので、医療機関は品質管理に注意しておく必要がある。

製薬メーカー

・デジタルヘルス機器・サービスを提供するメーカーは、製品品質や患者安全と同等レベルで、サイバーセキュリティの重要性を認識した上で、具体的対策を講じる必要がある。

医療機器メーカー

・デジタルヘルス機器・サービスをデータソースとして、リアルワールドデータ(RWD)/リアルワールドエビデンス(RWE)の分析研究を行う製薬メーカーは、品質やバリデーションの観点から、上述の5原則の順守状況をチェックする必要がある。

サプライヤー

・デジタルヘルス機器・サービス向けに、ネットワーク、OS、開発環境、データストレージなどのICTインフラを提供するプラットフォームサービスベンダーは、サイバーサプライチェーンリスクマネジメントのエコシステムを担う一員として、メーカーや医療機関と連携する必要がある。

ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

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