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デンマーク政府が国家AI戦略を公表

【第80号】ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

2019年3月14日、デンマーク王国政府の財務省と産業・ビジネス・金融省は、「デンマーク国家人工知能戦略」を公表しました。同戦略では、「AIの責任ある開発および利用において、デンマークがフロントランナーとなる」ことをビジョンとして、4つの目標を掲げています。

第80号 2019.4.2公開

「デンマーク国家人工知能戦略」が掲げる4つの目標:

  1. デンマークが、人工知能に関して、人間中心で共通の倫理基盤を持つ
  2. デンマークの研究者は、人工知能の研究開発を行うべきである
  3. デンマークの企業は、人工知能の開発および利用を通して、成長を達成すべきである
  4. パブリックセクターは、ワールドクラスのサービスを提供するために、人工知能を利用すべきである


これらの目標を達成するため、以下の4つの焦点領域を掲げています。

<焦点領域>

  1. AIのための責任ある基盤
  2. より多くのより良いデータへのアクセス
  3.  強力なコンピテンシーと新たな知識
  4. 増加する投資


このうち「1. AIのための責任ある基盤」では、以下の通り、セキュリティ対策を含むイニシアティブを設定しています。

1.1  人工知能の倫理原則

1.2  データ倫理評議会の創設

1.3  セキュリティと人工知能

1.4  人工知能の開発と利用に関する法的明確性

1.5  パブリックセクターによる透明性のあるアルゴリズム利用

1.6  ビジネスコミュニティによる、倫理的責任と持続可能性のあるデータ利用

1.7  人工知能のための標準規格に関するデンマークのインプリント
 

また、優先順位の高い領域として、以下の4つを揚げています。

  1. 医療
  2. エネルギーとユーティリティ
  3. 農業
  4. 交通

このうち「医療」については、医師が病気をより迅速に診断したり、最も救急ニーズの高い患者を優先させて、病院の稼働率改善に貢献したりするために、AIを役立てることが可能であるとした上で、具体的なAIプロジェクトの例として、心不全の特定、CAT/MRIスキャン支援を取り上げています。

当該記事が関係機関に及ぼすと考えられる影響

医療機関

・欧州連合(EU)加盟国の医療分野で利用されるAIについては、重要インフラを対象とする欧州ネットワーク・情報セキュリティ(NIS)指令が適用されるので、学習用データセット、解析アルゴリズム、学習済モデルの各々について、基幹サービス運営者として、各国政府が規定したサイバーセキュリティの要求事項遵守に注意を払う必要がある。
 

医療品メーカー/医療機器メーカー

・EU域内の医療機関向けにAIサービスを提供する医薬品メーカー・医療機器メーカーは、NIS指令における基幹サービス運営者のサプライヤー/パートナーに該当するので、各国政府が規定したサイバーサプライチェーンリスクマネジメントの要求事項に留意する必要がある。
 

サプライヤー

・EU域内の医療機関が利用するAIサービス向けにクラウドサービスを提供する外部事業者は、NIS指令におけるデジタルサービスプロバイダー(DSP)に該当するので、各国政府が規定したDSP固有のサイバーセキュリティ要求事項遵守に注意を払う必要がある。

ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社のサイバーセキュリティチームでは、ライフサイエンス・ヘルスケア業界に向け、海外の規制情報やそれに伴う関係業界への影響について情報提供しています。(不定期刊行)

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