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米国医療情報学会がFDAのAI規制フレームワーク草案に対する意見書を公表

【第85号】ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

2019年6月3日、米国医療情報学会(AMIA)は、食品医薬品局(FDA)が同年4月2日に公表した「人工知能/機械学習に基づくソフトウェア・アズ・ア・メディカルデバイス(SaMD)の修正のための規制フレームワーク草案」に対する意見書を公表しました。

第85号 2019.6.21公開

AMIAがFDAに対して提示した主な論点は以下の通りです。

  1. 継続的に学習するアルゴリズムと「ロックされた」アルゴリズムを、どのようにして、別個に取扱うべきかについての一層の強調と認知
  2. どのようにして、新たなデータのインプットがアルゴリズムのアウトプットに影響を及ぼすかについての議論
  3. ハッキングまたはデータ操作のようなサイバーセキュリティリスクが、どのようにして、アルゴリズムのアウトプットに影響を及ぼすことがあるかについての議論
  4. 製造者は、影響を受ける製品に利用されるアルゴリズムが、このようなバイアスを促進したり、容易にしたりしないことを保証するために、どのようにして、アルゴリズムに起因するバイアスに関する知識の進化を利用すべきかについての議論

特にサイバーセキュリティリスクに関して、AMIAは、SaMDアルゴリズムの修正が、どのようにして、サイバーセキュリティ違反の結果や、定期的な評価の要素とするニーズを生むかについての議論が欠落している点を指摘しています。

当該記事が関係機関に及ぼすと考えられる影響

医療機関

・AIに基づくSaMDを利用する医療機関では、データのインプット、アルゴリズムに係るバイアス、アルゴリズムのアウトプットの間の相互関係や、サイバー脅威が及ぼすインパクトなどについて、利害関係者間のコンセンサスを得た上で、AIに係るサイバーセキュリティ対策を検討する必要がある。
 

医療品メーカー/医療機器メーカー

・AIに基づくSaMDを医療機関向けに開発・提供するメーカーは、AIサービスを構成するデータのインプットからアウトプットまでのプロセス全体を俯瞰した上で、具体的なサイバーセキュリティリスクのインパクトを評価・モニタリングする仕組みを構築しておく必要がある。
 

サプライヤー

・AIに基づくSaMD向けに製品を提供するサプライヤーは、最終ユーザーとなる医療機関の要求事項を把握しながら、データのインプットからアウトプットまでのプロセス全体における自社製品の位置づけやサイバーセキュリティリスクのインパクトを評価する必要がある。

ライフサイエンス・ヘルスケアに関する海外サイバーセキュリティニュース

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社のサイバーセキュリティチームでは、ライフサイエンス・ヘルスケア業界に向け、海外の規制情報やそれに伴う関係業界への影響について情報提供しています。(不定期刊行)

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