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RPAの今後の進化へのリスクマネジメント対応(未来予想図)

RPAのAIを活用した進化の方向性とその際に考慮すべきリスクへの対応について

RPAの導入に伴い、これまでマンパワーで行っていたことが自動化されることで、新たな検討すべきリスクが顕在化します。RPAの進化に合わせて、新たな視点でのリスク網羅性を考慮していくことが必要となります。Deloitteは「自動化」のリスクに取り組むためのフレームワークを開発し、「自動化」ライフサイクル全体でこれらのテクノロジーが提供する価値を維持しています。

RPAにAIを搭載することが現実化してきています

Robotic Process Automation(RPA)ツールを活用することで、キーボードやマウスの操作や、エクセルでのマクロ登録する感覚でルーチンワークの自動化を簡単に行うことができ、結果として業務の速さと正確さが向上していきます。

昨今、毎日のように「働き方改革」「業務効率化」と合わせて、その実現のための手段としての「RPA」もキーワードとして目に付くようになりました。 人の判断が必要な業務や、パターン化しにくい情報を処理するような複雑な業務についても自動化していくことが検討されており、まさにRPAにAIを搭載することが現実化してきています。

詳しくは『RPAの導入における新たなリスクマネジメント検討の必要性』をご覧ください。

 

「自動化」の進化は段階があり、そのステップに合わせてリスクの見直しが必要です

複雑なプロセスを単純化するといったルールベースの「自動化」から、次第に環境は、その時点での情報を元に意思決定をしていく「自動化」に進化していくことで、より複雑化で、バラエティに富んだ業務の自動化ができるようになります。

一方、その進化に伴い、正しい経営や業務を遂行する目的と照らし合わせた際に、新たな視点のリスクが発現してきます。

下の図にあるようなRPAやBPMの時代から、さらに先に進み、自然言語生成(NLG)の段階では、機械が、データから自然言語を構築できるようになり、例えば、データからメールや物語を作ることが可能です。ただし、予期しないデータは判別できないため、素のデータを使う前に、データ分析を行い例外データへの対応を施す必要が出てきます。

自然言語処理(NLP)の段階では、構造化できていないデータからパターンを見出していきますが、学習する時間が短かったり、学習する結果が少なかったりすると、自動化した結果に信頼が保てない、処理するまでに時間がかかってしまうといった状況に陥る可能性があります。

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リスクフレームワークを活用し、効率的、効果的なリスクマネジメントの実行が求められます

Deloitteは「自動化」のリスクに取り組むためのフレームワークを開発し、「自動化」ライフサイクル全体でこれらのテクノロジーが提供する価値を維持しています。

自動化に向けた戦略策定

どのように「自動化」が企業に良い意味で影響を与えるかの戦略的なビジョン、目的やロードマップを策定します。業務の変革に対して積極的に取り組むように組織横断的な意識づけも重要ですし、また、現状のリスクフレームワークの見直しと改善も重要なポイントです。

ガバナンス、ポリシー、スタンダード

自動化への対応を進めるために、体制を構築し、機能横断的なルールや方法論を構築します。これによって、統制のデザインや構築を促します。その結果として、ポリシー、スタンダードやガイドラインといった規程類が整備され、社員全員が自動化に変革していく土壌が整います。

全社的なリスク管理

自動化によるリスクを定義し、評価し、その後リスク低減に向けたアクションを計画します。企業のリスク管理戦略を見直し、自動化に伴う新たなリスクを含めて拡張または統合していきます。

まったく新しいリスクの視点ではなく、既存のリスクマネジメントを改善することで十分対応は可能です。変革に向けて検討すべき事項に漏れがないように、フレームワークを基準として、組織・人、経営、投資対効果を検証しながら取り組んでいくことが肝要です。

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