ナレッジ

危機対応時の取締役会

(COVID-19対応)

本稿は、Deloitte Globalの各種記事を参照しつつ、日本企業にも参考になるような情報を中心に掲載しています。

はじめに

世界的なCOVID-19のパンデミックによる累積感染者数は未だ増加しており、企業の事業活動にも甚大な影響を与えています。これまで経験したことのない未曾有の事態に直面し、主要各国は人命保護を最優先としつつも、社会・経済活動維持のための対応に苦慮しています。

パンデミックが世界経済に及ぼす影響を、正確に予測することは困難と思われます。しかし、このような先行不透明な環境のなかでも、企業経営を担われる方々におかれては、従業員等の安全確保や社会インフラとしての機能維持をまず念頭に置きながら、事業継続に係る差し迫った様々な課題解決へ注力されているところかと思います。

そして、経営陣を監督する立場の取締役会には、以下の各ステージ(①②③)において、CEOをはじめとする経営陣のリーダーシップ発揮を支援し、またステークホルダーの利益も考慮しながら新しい環境に適したビジネスモデルの検討をリードしていくことが期待されます。

①対応段階
企業が緊急課題へ適切に対処し、まず事業活動の継続性を確保するステージ

②回復段階
企業が課題解決や教訓を活かして、経営基盤をより強固にするためのステージ

③成長段階
企業 が危機後の「新たなビジネス環境」 (Next Normal) への適応に向けた戦略を策定・具体化させていくステージ

このレポートでは、危機対応時における取締役会に期待される機能(経営陣への支援の側面から)につき、海外企業の事例を参考にしつつ、「対応段階」「回復段階」「成長段階」のステージを追って考察していきます。

※ 続きはPDFファイルをダウンロードの上ご覧ください。

お役に立ちましたか?