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【セミナー開催報告】ビッグデータ時代の危機管理とリーガルクライシス対応

~トレンドから見る、平時から有事までの情報ガバナンス強化~

開催日:2017年8月4日

開催地:東京

2017年8月4日にデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社とオープンテキスト株式会社共催でセミナー「ビッグデータ時代の危機管理とリーガルクライシス対応~トレンドから見る、平時から有事までの情報ガバナンス強化~」を東京ステーションコンファレンスにて開催しました。

本セミナーでは、アンダーソン・毛利・友常法律事務所で危機管理の分野を中心に多方面で活躍されている甲斐淑浩先生と三宅英貴先生を特別ゲストとしてお招きし、法律の視点からの情報ガバナンスについて解説いただきました。

当日は参加予定人数の100名を上回る多くの方々が参加され、セミナー後に行った来場者アンケートでは「危機管理とリーガルクライシス対応について最新情報の説明がわかりやすかった」や「有意義なセッションで学ぶことが多かった」などの有難いお声をいただき、盛況のうちに終了することが出来ました。

開会の挨拶

オープンテキスト株式会社 代表取締役社長 萩野 武志氏が、オープニングスピーチとして、今回のセミナーの主旨・全体像の紹介をしていただきました。

 

 

基調講演:『企業の危機管理と国内外の規制当局の最新動向』

基調講演:『企業の危機管理と国内外の規制当局の最新動向』

アンダーソン・毛利・友常法律事務所 甲斐 淑浩氏

講演では、弊社が昨年度発表した「企業の不正リスク実態調査2016」から見た近年の企業不祥事の傾向や、実例を使った不祥事発生時対応、さらには今注目すべき国内外の規制当局の動きとして、先日施行されたばかりのテロ等準備罪についてなど、大変興味深い内容を解説していただきました。

【講演の概要】

  • 企業不祥事の最新動向
    過去3年間で4社に1社の割合で不正が発生している。また、世間の目も厳しくなってきており、うまく対応できて当たり前の時代になりつつある。それゆえ小規模の不祥事も適切な対応(弁護士や専門家を入れた調査)がますます求められる時代になってきている
  • 規制当局の新たな動き
    民間事業者向けガイドラインが改正され、内部通報制度に対して不利益な取り扱いの禁止や通報ルートの改善、社内調査や是正措置の実効性の向上が図られた。また、独禁法に対するリニエンシーの見直しやテロ等準備罪について解説
  • 米国民事訴訟(Discovery)の概要について


 

基調講演:『ビッグデータ時代の危機管理の実務』

アンダーソン・毛利・友常法律事務所 三宅 英貴氏

ビッグデータ時代と言われ始めたのは、もはやひと昔前のことであり、すでにほとんどの企業でビッグデータを武器として使用しています。一方で危機管理分野においては様々な課題やリスクが発生していることも事実です。

本講演では、先生の様々なご経験から見た危機管理に対する心構え、不正調査やDiscovery対応における実務上の課題やポイントについて解説していただきました。

【講演の概要】

  • ビッグデータ時代の課題
    不正調査の際、膨大なデータから決定的証拠を見つけて実態解明に至る難易度が高まっている。そのため当然ながらコストも増大している
  • 実態解明をサポートするLegal Techの進化とAI
    Digital Forensicsの浸透により、様々なデータの保全、解析が可能となっている。また、最近ではAIやData Analyticsの技術を使用し、不正の兆候を事前に検出する方法の開発も進んでいる
  • 不正調査、Discovery対応における実務上の課題とポイント
    実際に調査する際に重要となるポイントについて解説
  • ビッグデータ時代の危機管理に対応するためのポイント
    ・危機管理分野におけるビッグデータの論点を企業が把握したうえで、実際に問題に直面した場合の課題を想定しておく
    ・事前のデータマネジメント体制の整備・運用は不可欠である
    ・当局が発見する前のモニタリングによる自浄作用の発揮


 

危機管理に向けた情報ガバナンスの実現

講演:『危機管理に向けた情報ガバナンスの実現』

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 齋藤 滋春

企業における情報ガバナンスの現状について、まず初めに日本企業独特の文化(暗号化システム、紙文書の管理、縦割り社会等)からくる課題やリスクを整理し、次にそれらの課題をクリアするために企業としてどう対処すれば良いのか、つまりは危機管理のためのデータマネジメントとはどうあるべきかについて話しました。

【講演の概要】

  • 文書情報ガバナンスの現状
    マネジメントがサイロ化されていることが多く、ガバナンスリスクを抱えている。また、危機管理を想定とした文書管理を行っていない企業が多く、有事対応時の費用が膨大になるケースが増えている
  • 危機管理のためのデータマネジメント実現の方法
    単なるIT導入で終わらせるのではなく、現状評価を踏まえて業務プロセスを検討し、最適なITソリューションの導入まで整合性を取って推進していく必要がある

 

e-Discoveryの初動に備えて

講演:『e-Discoveryの初動に備えて』

オープンテキスト株式会社 大沢 明広氏

最後にe-Discoveryの初動に備えるべきデータマネジメントのポイントとして、実際にDiscoveryが発生すると企業にとってどれほどのダメージがあるのか、またダメージを最小限にするにはどうすればよいのかを「内部統制」をキーワードにECMソリューションの観点から解説いただきました。

【講演の概要】

  • Discoveryを完全に回避することは難しい
    米国での裁判において10億円以上の制裁金が科せられたケース114件のうち日本企業が対象となったケースは実に42件と全体の37%を占めるほど多い。その原因としていわゆる「当たり屋」と言われるパテントトロールの存在が大きく、日本企業を狙い撃ちしていると思われる
  • オープンテキストのECMで実現するポイント
    ・対象のシステムほぼすべてに対応が可能なため、一元的に文書の期限管理を行うことができる
    ・ユーザーインターフェースが変わらないので、に対する手間が少なく、導入後の教育も不要
    ・ドキュメントのファイル圧縮やシングルインスタンスにより管理、ストレージコストの削減が可能

セミナー事務局よりメッセージ

近年、企業データは肥大化し続け、データマネジメントによる危機管理に強い関心が寄せられています。また、グローバル化に伴いクライシス対応の機会も増え、世界から日本のビジネスに対する注目度が高まっています。

ここで大事なことは、企業の存続・成長にかかわる「危機管理」をいかに乗り越え、好業績かつ持続可能なビジネスにいかに進化していくかということです。そのための鍵となるのは、共通の悩みを抱える企業の仲間とディスカッションをしたり、先人の工夫から示唆を得てそれらを実践の場へ生かしたりしていくことではないでしょうか。

デロイト トーマツ グループは企業の方々に常に寄り添いながら、次世代へ歴史のタスキを着実に渡すために今何をすべきかを共に考える存在でありたいと考えています。

今後もこのようなセミナー等を通して企業の危機管理とデータマネジメントの未来形成のお役に立てるように情報発信を続けて行きます。

当日のセミナー内容について詳しく知りたい方

当日のセミナー内容について詳しく知りたいという方は個別にお問い合わせください。セミナーにて使用したレジュメを使って、講義内容について解説させていただきます。

また、セミナー内容以外にもデロイト トーマツ グループのリーガル関連の取り組みにご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

デロイト トーマツ グループは全国のクライアント企業に対して、リーガル関連支援はもちろんのこと、ガバナンス構築支援など幅広く対応しています。

お問合せ

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
フォレンジックテクノロジ

E-mail: 
DTFA.forensic@tohmatsu.co.jp

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