サービス

事業ポートフォリオ改善支援

既存事業の評価から再構築戦略策定、事業再編実行までトータルサポートします。

事業ポートフォリオ管理の重要性

近年、経済のグローバル化に伴って急激に変化した競争環境に適応するため、多くの企業が事業ポートフォリオの見直しを迫られています。もはや総花的に経営資源を投入する「多角化」は困難となるなか、強化すべき事業に資源を集中投入する一方で、自社単独での維持が困難な事業は他社とJoint Venture(JV)を組む、あるいは撤退するなど、選択と集中による「事業再編」は、経営基盤の強化、企業価値向上の手段として重要な選択肢となっています。

さらに、企業価値や資本効率を意識した管理は、ここ数年より一層強く、そして広い範囲(単体だけでなく、企業グループ単位)で、求められるようになってきています。

企業価値や資本効率の意識へ影響を与えた提言、法律等
  • グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針(2019/6)
  • コーポレートガバナンス・コード(2015/6)
  • 改正会社法(2014/5/1施行)

 

企業価値や資本効率を意識した経営のためのツールの一つである「事業ポートフォリオ管理」に関して、導入はしているものの、新たな“課題”に関するご相談が増えてきました。


企業が抱える企業価値や資本効率に関する課題(例)
  • 攻めの投資、成長のための大型M&Aの失敗
  • 第二、第三の事業の柱となりきれていない、“小粒”な事業の多さ
  • 各事業の再建や再構築等は計画されているが、実行を推進する人的リソースが不足
  • グローバル化・事業複雑化に伴い、適切な経営判断が困難、減損リスクの顕在化
  • 事業撤退基準が不明確であり「悪くなりきってから売却」となるケースの多発

 

事業ポートフォリオ改善支援(PDF, 576KB)

事業ポートフォリオ管理プロセスの要諦

事業ポートフォリオ管理では、各事業の評価の上で、成長戦略を実現するための最適な事業構成を決定、実行に移すことが必要となります。

現状の事業ポートフォリオの再評価の制度設計、評価実施を行ったうえで、各事業の戦略的意義や戦略オプションを改めて問い直し、戦略策定・ポートフォリオの再構築オプションの洗い出しを行うことを推奨します。

さらにオプションを実行するにあたっての詳細検討を行うことで、精度の高い事業ポートフォリオの構築と、さらなる価値創造に向けた事業構造変革を行うことが可能になります。

具体的な管理プロセスのステップ

制度設計(評価方法、運用方法)

管理の仕組み強化
  • 評価単位(収益単位、投資単位)
  • 評価指標と評価単位
  • 運用プロセス、撤退基準・ルール

評価実施・適用

ポートフォリオ評価
  • 定量情報の収集と分析、定性情報の収集と分析
  • 事業将来予測
  • 情報の統合とオプションの抽出・評価

事業ポートフォリオ評価結果に基づく、戦略の作成

成長戦略・ポートフォリオ再構築戦略
  • 成長戦略とM&A戦略
  • 買収オプションと実務、売却オプションと実務

事業ポートフォリオ評価結果に基づく、事業再編オプションの詳細検討

拡大、成長の手法
  • 同業他社買収、ロールアップ、段階取得
縮小・撤退の手法
  • 完全撤退(株式譲渡、会社分割、事業譲渡)、段階的撤退(Joint Venture化・持分希薄化)
  • 事業売却
事業再編時の財務インパクト
  • 再編対象事業のPL,BS(カーブアウト財務諸表)、残存事業から成る全社PL,BS作成
  • 再編に伴う一時費用、資金収支の試算
リスク、留意点
  • スタンドアロンイシューへの対応
  • 再編後の事業規模と照らした本社部門のあり方、固定費削減

事業ポートフォリオ再構成に基づくステークホルダーコミュニケーション

ステークホルダー別コミュニケーションプラン策定
ステークホルダー別コミュニケーションプランの実行

 

事業ポートフォリオ改善支援におけるデロイトのリストラクチャリングチームの価値

デロイト トーマツ グループでは、企業の財務、管理プロセス、個別事業に対するアドバイザリーによる知見を統合し、事業ポートフォリオ管理の再評価・強化を支援しています。

サービスの特長

多彩な専門家の連携による一気通貫した支援
  • 事業ポートフォリオ改善では、対象事業の財務構造把握のための計数機能や、当事者間調整のための交渉、実際の再編タスクへの実行まで、複合的な機能をいかに連携し一体運用できるかが重要です。デロイト トーマツ グループは、商社・投資事業出身者、公認会計士・税理士からなるファイナンスのプロフェッショナルや戦略コンサルタントなど多彩な専門家を擁し、再編プロセス全般にわたり一貫した支援を行います。
豊富な事業ポートフォリオ管理への対応実績
  • 事業ポートフォリオ管理は、その時代背景や目的、実施したいことにより、重視すべき視点が異なります。デロイト トーマツ グループでは、他社の事例や各社の支援実績を踏まえて、各社の特性や実情にあった事業ポートフォリオ管理のあり方をご提案することができます。
グローバルネットワーク
  • 近年の事業再編は多くのケースで海外対応が必要となります。デロイト トーマツ グループは、海外拠点撤退の支援実績を多く積み重ねており、Global Restructuring Advisoryを中心に、豊富な海外拠点撤退の経験値を踏まえつつ、全世界のデロイト ネットワークと連携を図りながら、各種情報およびアドバイスを実施します。
実行へのハンズオン支援
  • ポートフォリオ改善実行においては、事業売却等のM&A実務が伴います。ビジネス面まで踏み込んだバリューアップのため、個別案件に応じて最適人材をアサインし、ハンズオン支援を行います。
  • 国内・海外を問わず、M&A実務以外にも、経営基盤強化、構造改革、PMI等の非連続な場面でボーダレスに対象会社を強力にサポートし、改革のタスクを着実に遂行支援する人材をアサインします。