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2016年4月CRS各国最新情報

国際税務 OECD/CRS関連情報/2016年4月13日

2016年1月1日、経済協力開発機構(OECD)の共通報告基準(Common Reporting Standards:CRS)が複数の管轄区域で発効した。CRSは米国の外国口座税務コンプライアンス法(Foreign Account Tax Compliance:FATCA)モデル1と同様に、施行管轄区域により施行内容が異なり、かつ各国の取組み状況も継続的に変化していく。(国際税務 OECD/CRS関連情報/2016年4月13日)

1. はじめに

2016年1月1日、経済協力開発機構(OECD)の共通報告基準(Common Reporting Standards:以下「CRS」)が複数の管轄区域で発効した。CRSは米国の外国口座税務コンプライアンス法(Foreign Account Tax Compliance:以下「FATCA」)モデル1と同様に、施行管轄区域により施行内容が異なり、かつ各国の取組み状況も継続的に変化していく。この状況を把握するため、月次のCRSニュースレターを通じて最新情報の要約をご案内する。本ニュースレターには、CRS署名国、法令、ガイダンスその他関連ニュースの主要な最新情報が含まれる。

2. CRS最新情報

(1) OECD最新情報

1) セントクリストファー・ネーヴィス

セントクリストファー・ネーヴィスは、CRSに基づく自動的情報交換のための多国間の権限ある当局間の協定(The Multilateral Competent Authority Agreement:「MCAA」)に署名した(2016年2月16日)。

2) パナマ

パナマは、2018年のCRS採用および情報交換を誓約した国々のリスト(非早期導入者)から離脱し、再度不参加管轄区域となった(2016年3月)。なお、パナマ文書問題を受け、再度、CRS採用の検討が開始されたとの情報が入っている。

(2) 各国最新情報

1) オーストラリア

オーストラリア政府は、2016年税法改正(共通報告基盤施行)法を成立させた(2016年3月)。

>>最終法案(オーストラリア政府のウェブサイト(英語))

2) ドミニカ

ドミニカ銀行監督庁は、本人確認要件に関するガイダンスのドラフトを配布し、業界のコメントを求めた。同ドラフトには、ドミニカの金融機関が新規顧客との取引開始時に、居住の有無にかかわらず納税者番号を捕捉・記録するための要件が含まれる。これは、将来のCRSの採用に向けたステップを潜在的に示している。

3) アイルランド

アイルランドは、最新のCRS FAQを公表した(2016年3月18日)。

>>最新のCRS FAQ(アイルランド政府のウェブサイト(PDF、英語))

4) マン島

マン島は、CRSガイダンスノートを発表した(2016年3月1日)。

>>CRSガイダンスノート(マン島政府のウェブサイト(PDF、英語))

マン島は、自動情報交換(Automatic Exchange of Information:以下「AEOI」)の更新に関する業界勧告通知を公表した(2016年3月1日)。

>>業界最新情報(マン島政府のウェブサイト(PDF、英語))

5) ジャージー島

ジャージー島は、2015年12月発行の第1版に関し受け取ったコメントを受けて、CRSガイダンスノートドラフト第2版を発表した(2016年2月)。

>>最新のCRSガイダンスノートドラフト(ジャージー島政府のウェブサイト(PDF、英語))

6) ルクセンブルク

ルクセンブルク税務当局は、CRSに基づく除外口座および参加管轄区域のリストを含む2016年3月15日大公布告(Grand DucalDecre)を発表した(2016年3月17日)。

>>2016年3月15日大公布告(ルクセンブルク政府のウェブサイト(PDF、フランス語))

7) シンガポール

シンガポール財務省は、2016年3月1日から18日まで、2016年所得税(改正番号2)法案ドラフトに関する国民の意見の聴取を行った。所得税法(Income Tax Act:「ITA」)の同改正案により、シンガポールで2017年1月1日発効のCRSが施行可能となる。さらに、シンガポール内国歳入庁および金融管理局は、2016年第2四半期までに国民の意見の聴取のため規則のドラフトの提出を行う(2016年3月)。

>>法案ドラフトおよびさらなるCRS情報(シンガポール政府のウェブサイト(英語))

8) 南アフリカ

南アフリカ財務省は、南アフリカの不報告金融機関のリスト、および除外口座のリストを含むCRS最終規則を発表した(2016年3月3日)。

>>CRS最終規則(南アフリカ政府のウェブサイト(PDF、英語))

南アフリカ歳入庁(SARS)は、業界から要請のあった修正を含むAEOI業務要件仕様の最終ドラフトを発表した。この版の業務要件仕様は、FATCAとCRSの報告要件を組み合わせたものである(2016年2月29日)。

>>AEOI業務要件仕様最終ドラフト(南アフリカ政府のウェブサイト(PDF、英語))

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