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2015年度 オンタリオ州予算案ハイライト

Canadian Tax Alert

チャールズ・ソーサ財務大臣は、2015年4月23日午後の立法議会で2015年度のオンタリオ州予算を提示した。この予算は、インフラに対する投資増加、人材やスキルへの着目、提案されているオンタリオ州年金制度の導入を再開する新たな取組みを含んでいる。(Canadian Tax Alert/カナダ)

財政/経済見通し

2014年度の赤字額は、従来予想より16億ドル少ない109億ドルと見積もられている。

今後の赤字額は、2015年度に85億ドル、2016年度に48億ドルとなる見込みである。

政府は、2017年度に均衡予算を達成することを表明している。

雇用率は2015年は1.1%、2016~2018年は平均で1.4%ずつ増加し、それにより、失業率は2018年には6.8%まで低下する見込みである。

実質GDP成長率は、2014年の2.2%から2015年は2.7%に上昇するが、2018年までには2.1%まで低下する見込みである。

企業に関する措置

予算では、2015年4月23日以降に実習プログラムを開始した実習生に関連する支出について、実習トレーニング税額控除(Apprenticeship Training Tax Credit)を以下のように変更することが提案されている。

  • 一般企業の税額控除率を35%から25%に引き下げ、小規模ビジネスの税額控除率を40%から30%に引き下げる。
  • 実習生一人当たりの年間最大控除額を10,000ドルから5,000ドルに縮小する。
  • 税額控除の対象となる期間を実習プログラムの最初の48カ月から36カ月に短縮する。

オンタリオ インタラクティブ デジタル メディア税額控除(Ontario Interactive Digital Media Tax Credit、以下「OIDMTC」)は、12歳以下の子供向けの娯楽作品や教育的作品に関する税額控除に焦点を当てるために、改正することが提案されている。さらに、予算では、OIDMTCの認定プロセスを改善することを提案している。税額控除を申請する会社が、作品の少なくとも90%はオンタリオ州において開発することが求められていたが、以下のような作品開発に関する人件費に基づいたルールに置き換えることが提案されている。

  • 新ルールは、税額控除資格のある作品に関する人件費総額の80%が、個人や個人的なサービス事業を営んでいる企業に支払われた適格な賃金や報酬であることに起因することを求めている。
    さらに、税額控除資格のある作品に関する人件費総額の25%が、適格な企業の従業員に対する適格な賃金に起因することを求めている。

この新しいルールは、認証待ちの作品を含む全ての作品について適用されるが、2015年4月23日以前に認証された作品については、適用されない。

予算では、2015年4月24日以降に発生した適格な作品制作の支出に対するオンタリオ プロダクション サービス税額控除(Ontario Production Services Tax Credit : OPSTC)の率を25%から21.5%に引き下げることが提案されている。さらに、予算では、税額控除について以下の変更が提案されている。

  • オンタリオ州における人件費支出が、総支出のうち少なくとも25%必要である。
  • 適格な企業と関連当事者との間の契約において発生した支出は、もしその企業が直接支出していたのであれば、税額控除のために適格だったであろう額に制限される。
  • 最終脚本段階の後から編集段階の終わりまでに発生した支出のみであることを保証できた明確なものが控除の対象となる。この改定は、2009年6月30日以降に発生した支出から適用される。

オンタリオ コンピューター アニメーション 特殊効果税額控除(Ontario Computer Animation and Special Effects tax credit、以下「OCASE」)は、2015年4月24日以降に発生した支出に対して、税額控除の率が20%から18%に引き下げられる見込みである。予算では、OCASE申請のために、2015年4月24日以降に開始した作品は、オンタリオ フィルム テレビジョン税額控除(Ontario Film and Television Tax Credit、以下「OFTTC」)もしくはOPSTCを受けていなければならないことを要求することが提案されている。

連邦政府は、他の支援形態と同様の方法で、ある作品に対して連邦政府の出資を取り扱えるように、カナダのフィルムまたはビデオ制作税額控除を改定した。OFTTCは、これまでと同様、この連邦政府の改定に合わせて改定を行っている。ただし、オンタリオ州政府は、オンタリオ州で実施されてきたこれまでの方針を継続するとともに、連邦政府の出資についてはOFTTCの支援対象として取り扱わないようにするために、この規制を2009年1月1日以降効力を発生するものとする予定である。

オンタリオ サウンド レコーディング税額控除(Ontario Sound Recording Tax Credit、以下「OSRTC」)について、2015年4月24日以降に発生した支出については、対象から除外することが提案されている。ただし、控除対象となり得る音源録音が2015年4月23日より前に開始された場合は、2015年4月24日以降2016年4月30日までに発生した費用は、オンタリオ音楽助成金をその費用に対して受け取らない場合に限って、ORSTCの対象となる見込みである。

個人に関する措置

  • 個人に関しては、新しい租税措置はない。

その他の租税措置

  • 財政法(Financial Administration Act)、所得税法(Income Tax Act)、2007年租税法(Taxation Act, 2007)、不動産移転税法(Land Transfer Tax Act)、燃料税法(Fuel Tax Act)、ガソリン税法(Gasoline Tax Act)、タバコ税法(Tobacco Tax Act)を含む様々な法律に対するテクニカルな修正が予定されている。

本内容は、デロイト カナダによって作成されたCanadian tax alert (2015-2016 Ontario budget highlights) の抄訳版です。適宜、デロイト カナダのウェブサイトで原文(英語版)をご参照いただくようお願いいたします。なお、予算案に関する詳細は財務省のウェブサイト(英語)よりご確認ください。

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