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財政法:英国女王の裁可付与 ほか

Global Tax Update:2017年5月号/英国

本稿では、「財政法:英国女王の裁可付与」を含む6つのトッピクに分けて解説する。(Global Tax Update:2017年5月号/英国)

関連コンテンツ

1. 総選挙に向けた税収に関するIFSブリーフィングノート

英国の財政問題研究会(Institute for Fiscal Studies:IFS)は、次の総選挙に関する背景情報を説明するブリーフィングノートを公表した。ブリーフィングノートには、英国の現行の公的収入の内どれだけが税収で賄われ、この状況が2010年以降どう変わってきているか、また、英国政府にとっての今後の課題について記載されている。

2. 財政法:英国女王の裁可付与

2017年4月25日、原案から広範な箇所が削除された財政法案(No.2)が下院を通過した。主要な削除箇所は以下のとおりである。

  • 法人の繰越欠損金控除制度の改正
  • 法人の利子損金算入制限制度
  • 一定の株式譲渡益の非課税措置に関する改正 
  • 非英国本籍(non-domicile)ステータスに係る改正
  • 税のデジタル化(Making Tax Digital)、および事業所得や不動産所得に係る控除に関連する改正
3. 犯罪財政法(Criminal Finances Act):英国女王の裁可付与

犯罪財政法案には数多くの改正が加えられており、特に、企業またはパートナーシップの関連者が脱税行為を手助けした場合の罰則規定および、脱税ほう助行為を防げなかった場合の新たな罰則規定が導入されるものである。海外領土(Overseas Territory)において登記されている法人の受益権の公開登記簿への登録義務化に関する妥協案(同法案 Section 9)等も含まれ、これにより、原則、大臣は、2019年6月30日までに、英国と各海外領土との間で実施されている取引について、それら取引の国際基準に照らした有効性評価等を議会に報告しなければならなくなる。

4. 租税条約パスポート制度の改正

2017年3月20日、政府は、租税条約パスポート(Tax Treaty Passport)制度見直しについての意見募集に対する回答を公表した。これにより、源泉税徴収義務を有するすべての英国借主(英国のパートナーシップ、個人および慈善団体を含む)に本制度の適用が認められることになった。また、税務上透明な事業体(transparent entities)(パートナーシップを含む)についても、所得の受益権者がすべて同一の租税条約の下で同一の条約特典適用を受けられるよう、貸主として同制度の適用が認められることとなった。

5. VAT:持株会社に関するガイダンスの改訂

HMRCは、持株会社のVAT還付に関するガイダンスの改訂版を公表した。改訂されたガイダンスは、予想どおり、この分野に関する多くの重要な論点に対するHMRCの見解を確認する形となった。例えば、持株会社がアドバイザーからサービスの提供を受け、買収を考えている企業(被買収企業)の課税事業に関係する経済的活動を行う(または行おうとしている)場合、HMRCは、買収コストに係るVATを事業全体の費用に係る仮払VATとして還付申告することを認めている。

6. 欧州委員会ワーキングペーパー:移転価格がVATに及ぼす影響

欧州委員会のVAT委員会は、「移転価格がVATに及ぼす影響」に関するワーキングペーパーを公表した。詳細については下記を参照のこと。

>>VALUUE ADDED TAX COMMITTEE(欧州委員会ウェブサイト(英語))
 

 

>> Click for English [Finance Act: Royal Assent]

(203KB, PDF)
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