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間接譲渡とインド税法~日系企業が留意すべき株式移転に伴う課税リスク~

税務研究会『国際税務』2018年Vol.38 No.9

日系企業は海外に進出しているケースが多い。また、企業は有機的にビジネスを拡大することに努めている。日系企業は、米国や中国はもちろん、インド、インドネシア、タイ、ベトナム、メキシコ、フィリピン、ブラジル等への進出に関心がある。最近の日系企業は、ビジネス、税金、コストの観点から最適な組織を実現するために、ビジネス上や日本での税制改正を考慮に入れた組織再編を検討している。

多くの場合、これらの買収、ビジネスの拡大、組織再編は、直接的又は間接的に外国企業の株式の移転を伴うことがある。日系企業が買手、売手、又はその両方(グループ取引の場合)のどちらかにより、これらの株式の移転は日系企業及びそのグループ会社にとって様々な国において課税を起こす。場合によっては、日系企業は源泉税を徴収(源泉税を徴収し、納付する。その後、源泉徴収票を発行し、源泉税の申告書を行う等)する必要がある。他には、法人税の申告書等を提出する場合もある。一部の国における国内法では、譲渡された現地企業が通知を行い、当該譲渡の報告をするケースもある。上記のようなコンプライアンスは、一定期間内に行う必要があり、その期間内に行うことができない場合、罰金、利息等が課せられる。一部の国では、刑事責任等の規定もある。

上記のようなリスクを考慮すると、日系企業は株式の移転にかかるリスクを知っておくべきである。日系企業は、直接保有する株式を売買する際のコンプライアンスは殆ど遵守しているようだが、国外に間接的に保有する株式を売買する際のコンプライアンスを軽視している傾向がみられる。

本稿では、間接譲渡の概要、間接譲渡を課税する国、この税制導入の背景、様々なコンプライアンスとそれを取り巻く諸問題について述べる。特にインドにおける間接譲渡の課税扱いについて検討する。この記事の目的は間接譲渡に関する課税と課税方法を紹介することである。

  1. 背景及びグローバル観点
  2. 通常の規定
  3. 例外
  4. 間接譲渡課税を巡る不明確な点

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