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BEPS後の中国での研究開発活動及び移転価格に関するアレンジについて

Tax Analysis:2018年11月号/中国

BEPS(Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転)後の近年において、事業の動向に対応しながら税制優遇政策を享受し、かつ所属する企業グループのグローバル移転価格方針に従いながら中国における研究開発活動と知的財産権の帰属をどのようにアレンジするべきかは、中国で事業を展開する多国籍企業にとって、益々重要な課題になってきているといえる。

研究開発活動と知的財産権の帰属は、国際財務及び税務の分野において注目を集める重要な論点である。BEPS後の近年において、研究開発活動のアレンジ及び関連する知的財産権の帰属は、税務当局の移転価格調査における重点的な対象項目となっており、知的財産権のバリューチェーンにおける開発(Development)、改良(Enhancement)、維持(Maintenance)、保護(Protection)、活用機能(Exploitation)(以下「DEMPE機能」)への寄与度は、税務当局が注目する観点の一つである。管理監督を強化する一方で、多くの国・地域は多国籍企業の技術革新を奨励するため、研究開発に関する種々の税制優遇政策を提供している。

国内生産能力の向上に伴う研究開発の需要増、及び現地での研究開発・革新活動を奨励する政府の方針の影響により、中国の研究開発に関する環境は変化しつつある。この変化により、多国籍企業の中国での研究開発に係る移転価格アレンジは、より複雑なものになると考えられる。

本ニュースレターでは、研究開発に関する中国の税制優遇政策、移転価格税制及び最近の研究開発活動の発展の状況について解説の上、多国籍企業による現地での研究開発活動及び知的財産権の帰属に関して、実行可能性のあるアレンジの分析を試みる。また、グローバルと中国の観点から見た、研究開発活動と知的財産権の帰属のアレンジに関して、多国籍企業に対し枠組みの設計に係る参考情報を提供するものである。

本ニュースレターは、以下のトピックにわけて解説する。

  1. 研究開発に関する税制優遇政策及び移転価格税制
  2. 中国における研究開発活動
  3. 研究開発及び知的財産権の帰属に関する実行可能性のある枠組みの設計
  4. 結論
(263KB, PDF)

※本記事は、掲載日時点で有効な日本国あるいは当該国の税法令等に基づくものです。掲載日以降に法令等が変更される可能性がありますが、これに対応して本記事が更新されるものではない点につきご留意ください。

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