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【用語解説】スピンオフ(Spin-off)

M&A税務

スピンオフとは、異なる分野の事業を営む企業が特定事業を切り出すことにより設立した新設子会社の株式または既存子会社の株式を分割または現物分配等により株主の持分割合に応じて分配する組織再編成の一手法である。

スピンオフ(Spin-off)とは

スピンオフとは、異なる分野の事業を営む企業が特定事業を切り出すことにより設立した新設子会社の株式または既存子会社の株式を分割または現物分配等により株主の持分割合に応じて分配する組織再編成の一手法である。

スピンオフの実施により、各事業の潜在的価値が顕在化することでコングロマリット ディスカウント(企業全体の株式時価総額が企業の営む個々の事業価値の合算額に比して割安となっている状態)が解消され、株式価値の最大化を達成することが期待されるが、現行法人税法上、スピンオフの手法による組織再編成は原則として非適格組織再編として取り扱われるため、企業の機動的組織再編を阻害するとの声も多く、かねてより実務家の間では税制改正を求める声が上がっていた。

平成28年12月8日に自由民主党および公明党から公表された平成29年度税制改正大綱は、スピンオフの円滑な実施を可能とするため、以下の要件を充足する一定のスピンオフについて適格組織再編成として取り扱う点について言及しており、今後の改正動向が注目される。

  1. 他の者による支配関係がない分割法人による分割承継法人株式のみを交付する新設分割型分割で分割承継法人が分割後に継続して他の者による支配関係がないことが見込まれているもののうち、按分型要件・主要資産負債引継要件・従業者引継要件・事業継続要件・役員等経営参画要件を充足する一定のもの。
  2. 他の者による支配関係がない現物分配法人による100%子法人株式の全部のみを分配する現物分配で子法人が現物分配後に継続して他の者による支配関係がないことが見込まれているもののうち、按分型要件・従業者継続従事要件・事業継続要件・役員継続要件を充足するもの。

 

(適用法令:2017年1月現在)

本記事の内容は一般論であり、特定の取引に関する税務アドバイスを提供するものではありません。したがって、いかなる者も本記事に依拠することは出来ないものであることにご注意ください。

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