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5G:今後10年のビジネスをリードするチャンス

5Gの導入は経済成長の起爆剤に

AIやIoT, ARなどが単なる流行から国家の長期的な経済成長の基盤を担う存在に変化する中、世界経済は新たな重要局面を迎えています。経済成長の起爆剤となると見られているのが、新たなワイヤレス通信のスタンダード、5Gです。5Gではほぼあらゆる種類のデバイス数十億台が接続・相互通信し、そこから膨大なデータを収集することが可能になります。5Gは消費者や産業界、政府に生産性の向上やイノベーションをもたらすと期待されています。

経済成長の起爆剤

5G技術の導入は通信の新時代の幕開けを意味し、日常生活のほぼあらゆる場面に影響を及ぼします。これまでの世代のワイヤレス通信技術を最初に採用した国々、特にLTEで先行した米国は、幅広いマクロ経済的恩恵を受けてきました。5Gではさらに大きな先行者利益が得られる可能性があると考えられ、導入を先行して進めた国々は10年以上にわたる持続的な競争優位を得られる可能性があります。

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ライバルの迅速な動き

日本、韓国、中国企業は5G導入に積極的ですが、米国は投資の進展度では優位に立つとは言えない状況です。インフラ支出と基地局密度では中国の先行ぶりは顕著で、2015年からの無線通信インフラへの投資は米国での投資を240億ドル上回り、米国が新規設備を3万件設置したのに対し、中国は35万件設置しています。中国の今後5年の経済計画では5G関連にさらに4,000億ドルの投資が計画されており、さらにこの差は拡大するとみられています。

 

国別比較「1万人当たりの施設数」

スピードの重要性に対するコストの考え方

5Gによる新しいユースケースが全く新たな製品やサービスを生み出し、国の経済成長にも結びつくのは確実とされる一方、その新しい価値のうちどの程度を通信会社自身が享受できるのかはあまり明確になってはいません。

通信会社は予算を確保し、導入計画を定める前に、支出が必要になる設備投資費用の回収方法について考慮が必要になります。5Gを活用することによって実現できることは何か?5Gを活用した新しいアプリケーションやエコシステムによって投資回収が可能か?通信会社は日常的に自社の戦略部門、デバイスメーカー、業界コンソーシアム、コンサルタントにこうした疑問を投げかける必要があります。

国策としての5G競争の勝利

通信インフラ基盤強化のための投資はより重要になってきていますが、政策として具体的な措置を講じて、明確に他の産業や公共の利益となるよう民間投資の調整を図らなければ、国としてこれまでに築き上げたリードを失うことになります。マイナスの影響を払拭するには数十年を要する可能性もあります。政策立案者や通信会社、重大な影響を受ける業界は、施策やプロセスを合理化し、エコシステムの提携事業者と協調して、投資障壁を乗り越える効率的な解決策を考案する時期にあると言えます。

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