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TMT業界のグローバルトレンド2015

TMT Predictions 2015

『TMT Predictions 2015』では、2015年のテクノロジー・メディア・通信業界において予見されるトレンドを取り上げています。今年はドローンや3Dプリンティングなど最近よく耳にするトピックから、コンテンツ消費やITの発展などより専門的なトピックまで、合計13のトピックスについての分析を行っています。

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TMT業界のグローバルトレンド2015

『TMT Predictions 2015』では、2015年のテクノロジー・メディア・通信業界トレンドとして合計13のトピックスについて、予見されるトレンドを取り上げています。

テクノロジー業界
・インターネット・オブ・シングス(IoT):まさにモノが主役の世界
・ドローン:注目を浴びるが市場はニッチ
・3Dプリンティング:世間のイメージとは異なる革命的な技術
・クリック&コレクト:ヨーロッパを中心に拡大
・スマートフォン・バッテリー:革新的な性能向上は期待薄
・ナノサット(小型衛星):広がるが、宇宙産業では主流化せず
・ITの発展:企業が技術を再び牽引

メディア業界
・短尺オンライン動画:テレビの「一つの未来の形」だが、「未来の姿そのもの」ではない
・コンテンツ消費:「消費しない世代」も多額の出費
・印刷媒体:紙の書籍はなくならない

通信業界
・スマートフォン:買い替え需要が10億台を超える
・通信環境:ブロードバンド通信速度のギャップが拡大
・非接触モバイル決済:ついに普及段階へ

英語のオリジナルレポートはこちら:
TMT Predictions 2015 (英語版)

(1.49MB, PDF)

テクノロジー業界

• インターネット・オブ・シングス(IoT):まさにモノが主役の世界
無線IoT デバイスの市場は2015年に全世界で対前年比で10億台に達すると予測され、その60%以上が企業によって購入・利用される見通しである。消費者が家電製品などを遠隔操作できることに注目が集まる一方、IoT固有のハードウェア市場は100億USドル相当と予測される。しかし、より大きな市場として期待されるのはIoTデバイスにより実現される企業向けサービスであり、その市場規模は約700億USドルとなる。但し、新たな市場が創造される一方、ビジネスモデルの根幹を変革する必要もあり、顧客のプライバシーを保護するうえでM2Mを用いてどのようなデータを収集しているか、またそのデータで何をしようとしているのかなど、企業は最大限の透明性を確保することが必要になる。

• ドローン:注目を浴びるが市場はニッチ
2015年には、ドローンの利用が多岐にわたる業界で普及する。デロイトの予測では、非軍事ドローン(無人航空機あるいはUnmanned Aerial Vehicles/UAVとしても知られる)の販売台数が2015年で約30万機に達し、累計で100万機を超える。購入の大半は消費者やプロシューマー(生産消費者)によるものである一方、企業・産業での利用にも期待がかかるが、積載能力や航続距離、空域規制などUAVにはその応用において限界もある。
ドローンの社会への浸透の鍵を握る規制機関は、ドローンがもたらす多くのプラス部分と、明らかなマイナス部分とのバランスを考慮したうえで今後の対応を行う必要がある。

• 3Dプリンティング:世間のイメージとは異なる革命的な技術
2015年には約 22万台の3Dプリンターが世界中で販売され、販売額は16億USドルに達する。しかし「すべての家庭が工場になり得る」といった状況が実現する可能性は極めて低い。デロイトの予測では3Dプリンターの事実上の価値は消費者用ではなく企業向けとなり、本当の革命は企業中心に生まれると考えている。
3Dプリンティングは、製品のライフサイクルを短縮し、市場投入までのリードタイムを早めるなど、サプライチェーンをより柔軟かつ機敏にする可能性を秘めている。また、従来の製作方法よりも初期コストを抑えることができる。
今後、企業向けに多彩な原料を利用できる3Dプリンターが大手メーカーから新たに登場する可能性が高く、完成部品向け市場をはじめとしたマーケットの開拓が期待できる。

• クリック&コレクト:ヨーロッパを中心に拡大
オンラインで購入した商品の受取サービス「クリック&コレクト」はヨーロッパを中心に普及が拡大し、受取場所は2015年、50万カ所に達する見通しであり、前年比約20%の増加となる。受取場所は実店舗やショッピングモール内の預かり場所、あるいは駅構内ロッカーを中心に広がる。
ただ、クリック&コレクトは小売業者と消費者の双方に等しくメリットがあると考えられる一方で、配送業務には様々なコストが発生するため、小売業者はサービスコストを慎重にモニタリングする必要がある。また、クリック&コレクトに関する法的対策が必要であることも忘れてはいけない。

• スマートフォン・バッテリー:革新的な性能向上は期待薄
バッテリー寿命の長さは、消費者がスマートフォンの買替えする上で今後も重要な要因となる。2015年、あらゆるスマートフォンで利用される充電可能なリチウムイオン・バッテリーの技術進化は緩慢し、2014年版の同様サイズ・電圧と比較した充電性能や電池容量(ミリアンペアアワー:mAh)の改善は5%に留まる。
一方で、公共スペースやあ輸送施設、空港ラウンジや機内、または電車や車両にて充電設備が一段と拡充される可能性が高い。
現時点でスマートフォンメーカーはプロセッサー設計、バッテリー容量、急速充電性能などにおいて差別化可能であり、バッテリー駆動時間への不満は、メーカーにとって大きなチャンスを提供しているとも言える。

• ナノサット(小型衛星):広がるが、宇宙産業では主流化せず
2015年末までには、500台を超えるナノサテライト(通称ナノサットと呼ばれ、重量が10㎏以下の小型衛星)が軌道に打ち上げられる。ナノサットは従来の衛星よりも廉価・軽量であり、開発・テストそして打ち上げが容易であるなど、様々な理由から魅力的である。ナノサットはより複雑なタスクを実行できるようになるものの、2015年の時点では従来の大型衛星を含む市場におけるシェアはまだまだ小さい。
打ち上げリスクはや配置リスクは、ナノサットも大型衛星も同レベルであり、現在大型衛星が担う市場セグメントの多くをナノサットが獲得・代替する可能性は低い。但し、コスト低減などのメリットは魅力的であるため、投資家の関心は確実に集めることになるだろう。

• ITの発展:企業が技術を再び牽引
2015年には、約10年以上にわたって消費者が主導してきたITテクノロジーの変革を、企業が主導する環境に回帰すると予測する。つまり、医療業界をはじめ、最先端のテクノロジーを要する企業によるウエアラブルデバイスやモバイル端末の積極的な導入によって、いわゆるコンシュマライゼーションが徐々に終焉を向えると考えられる。
新たなテクノロジーが、消費者市場向けか企業向け市場のどちらで最初に普及するかに関わらず、テクノロジーは機能しないため、新たなエコシステムが形成される必要もある。

メディア業界

• 短尺オンライン動画:テレビの「一つの未来の形」だが、「未来の姿そのもの」ではない
デロイトの予測では2015年、短尺オンライン動画(20分以下)の閲覧時間は、全世界のビデオ総視聴時間の3%に満たない。短尺オンライン動画は画面を通じたエンターテイメントの「一つの未来の形」ではあるが、長時間の従来型コンテンツを代替することはないと考えられるため、「未来そのもの」ではないと考えている。
短尺オンライン動画が従来の長時間コンテンツと直接競合していると捉えるべきではない。むしろ、雑誌・ビデオゲーム攻略本・料理本等々にて、他メディアで提供されていたサービスを画面を通じて提供することでお、従来の多くのニーズ、そして今まで無かったニーズをも満たすことができる、付加的なメディアとして捉えるべきである。

• コンテンツ消費:「消費しない世代」も多額の出費
北米のミレニアル世代は2015年のメディアコンテンツ消費市場を主導し、1人当たり平均合計750USドルを従来型及びデジタルコンテンツに消費する。ミレニアル世代は、課金型テレビコンテンツ、音楽、ゲーム、スポーツライブ配信、ビデオ動画、さらには紙媒体の新聞などあらゆるコンテンツを消費している。
一方で、ミレニアル世代のコンテンツ消費をさらに喚起するためには、メディア事業者従来のサービス領域とは異なる新たなサービスを提供する工夫も必要だ。同世代の3人に1人は、インターネット接続を空気、水、食料、住まい、と同じレベルで重要と考えている世代のニーズを満たすには、今後もインターネット接続に対する投資が不可欠であると考えられる。

• 印刷媒体:紙の書籍はなくならない
紙媒体の書籍売上は電子書籍の5倍に達する。新しい媒体やテクノロジーによって紙の新聞や雑誌、または音楽CDがみるみる衰退したときとは異なり、電子書籍が紙の書籍を代替することはない。若年層(18歳から34歳)は高年齢層と同様に紙媒体を好み、高年齢者層とほぼ同様の比率で紙の書籍を読み、購入している。
しかし、こういった紙書籍への愛着は、ペーパーレスオフィスのトレンドにはほぼ影響を与えない見通しである。企業が印刷する資料の多くは短期的な用途を目的としているため、長期的に保管しておく必要がない。

通信業界

• スマートフォン:買い替え需要が10億台を超える
2015年には、スマートフォン販売の世界市場は13億5千万台に達するが、そのうち約10億台は買い替え、つまり既存のスマートフォン所有者への販売である。今後買い替えサイクルが長くなる可能性は高いが、画面サイズ、スピード、容量、ソフトウェア及びデザインが進化することがスマートフォン買い替えを牽引し続ける。
しかし、スマートフォン業界に身を置くだけで成功するという保証は無く、市場の競争は激化している。スマートフォンメーカーの課題は、ロイヤルティの維持、成熟化する市場でのシェア獲得、利益率の確保、顧客が求める機能の追及など、迅速な対応が不可欠なものばかりである。

• 通信環境:ブロードバンド通信速度のギャップが拡大
ブロードバンドによる接続が可能な世帯数は全世界で約2%増加し、7億2千500万に達する。また、多くの国で平均接続スピードは約20%向上すると考えられる。一方で、ブロードバンドと括られる通信環境の中での通信速度のギャップは拡大し続ける。これにより、動画のプレイバックなど高速インターネットを必要とするアプリケーションの使用において、回線速度によってユーザーエクスペリエンスに大きなギャップが生じると考えられる。
また、ブロードバンド接続格差について語る際、ブロードバンドを「持てる者」と「持たざる者」が話題になることが多い。このギャップは確かに重要ではあるが、「持てる者」の間でも生じる格差を認識することが極めて大事であることを忘れてはならない。

• 非接触型モバイル決済:ついに普及段階へ
2015年末、店舗でのスマートフォン決済は世界各国で転換点を向える。2015年内には多くの市場において、モバイル決済のための主要な環境が整うと思われ、金融機関、小売店、デバイスメーカーのスペックと、消費者の期待がはじめて一致する年となる。2015年には全世界のスマートフォン端末の約10%が、少なくとも月に一度、店舗内での決済に利用されるようになる。これは2014年半ばの時点出に、日本を中心としたアーリーアダプターを中心に決済に利用された約4億5千万台(全世界のスマートフォン端末の約0.5%)に比べて飛躍的な数字である。
中期的には、非接触型モバイルの英子湯は広範囲に及び、新たな顧客体験提供の機会を拡大する。また、NFCはモバイル端末以外のあらゆる端末に導入される可能性を秘めている。

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Global Tech Trends 2015 は、8つのテクノロジートレンドに焦点を当てた、デロイトが発行しているレポートです。先進企業がどの様にしてITを経営に活かしているのか、CIOの役割はどのように変化しているのか、等企業とITの関わりについて解説しています。

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