Global Tech Trends 2017 ブックマークが追加されました
最新動向/市場予測
Global Tech Trends 2017
The kinetic enterprise
デロイトによるTech Trendsレポートの発行は今年で8回目となる。とてつもないスピードで物事が変化する環境に対峙していく中で、広範囲にわたるテクノロジーの発展動向を長期間トラッキングしてきた経緯から、重要かつ連続性のあるいくつかのテーマを認識できることが、本レポートの魅力である。このTech Trends最新版を読み解くことで、どのような変化が目前に迫っているのかをより明確に理解する一助としていただきたい。ゲームのルールが今まさに変化しているのだ。
Tech Trends 2017 日本語版レポート
Tech Trendsは今後1年半〜2年の間にビジネスへ明確な影響を与えるものを紹介している。2017年版レポートのテーマはKinetic Enterpriseである。その狙いは、惰性的な企業運営から脱却し、常に変動し、流動的であり続けるビジネス環境で前進するための機敏さとビジョンを備える企業を表現することである。
是非レポートをご覧いただきたい。
日本語版発行に寄せて
2015年からTech Trendsの日本語版を発行して今回が3回目となる。2016年度版の発行後は多くの問い合わせや講演の機会をいただき、日本企業の情報システム部門や情報サービスを提供している部門の方々の注目が集まっていることを肌で感じることができた。
昨今では情報システム部門のみならず、いわゆる事業部門の方々や経営層から問い合わせをいただくことが多くなり、事業戦略や経営戦略を策定する上でテクノロジーが重要な要素となってきていることを想起させる状態である。その意味から今回のTech Trends 2017は企業の今後の戦略を考えていく上で、欠かすことができない要素を多く含んでいるものとなっている。
テーマは2016年度版から大きく変わっているわけではなく、よりその内容が高度化あるいは実用的に変わってきている。特に2017年度版ではダーク・アナリティクスやマシン・インテリジェンスのような大量のデータ収集とその後の大量データ解析を自動化していく世界に目が向けられている。これは単に分析の重要性、やり方を説いていた世界から、いかに日々のビジネスオペレーションにテクノロジーを無意識のうちに取り入れるのかという点にフォーカスが当たってきている現れと言えよう。
アナリティクスに限らず、あらゆるテクノロジーが自動化という方向へ進んでいることは本書を読むことでおわかりいただけるだろう。最も日本企業が理解すべきことは、グローバル先進企業において、日々のビジネスオペレーションがこれらの自動化の動きを受けて高度化しており、その波に乗り遅れると経営スピードの面、コスト競争力の面で大きなディスアドバンテージを抱えることになってしまうということである。テクノロジーが進歩するスピードは凄まじく、相当なディスアドバンテージを既に抱えている日本企業は少なくないと個人的には感じている。そのような企業に、グローバル競争に生き残る取り組みの一環として、Tech Trends 2017を活用していただければ幸いである。
安井 望
ジャパン テクノロジー リーダー
デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員 パートナー
Tech Trends 2017: The kinetic enterprise
その他の記事
日本のCIOが今、注目すべきテクノロジー活用のトレンド 「Tech Trends 2017 日本版」 発表
ダーク・アナリティクス、MR、マシンインテリジェンス、ブロックチェーンなど、テクノロジーの進化によりビジネスが激変する中、日本企業がこれらをどう活用すべきか解説
Global Tech Trends 2016
Innovating in the digital era