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8つのテクノロジートレンド - Global Tech Trends 2015

テクノロジートレンド~ビジネスとITの融合~

Global Tech Trends 2015 は、8つのテクノロジートレンドに焦点を当てた、デロイトが発行しているレポートです。先進企業がどの様にしてITを経営に活かしているのか、CIOの役割はどのように変化しているのか、等企業とITの関わりについて解説しています。

Tech Trends 2015 日本語版レポート

テクノロジーにおいて変革をもたらす大きな力として、デジタル、アナリティクス、クラウド、コアシステムの再生、変わる企業内ITの役割の5つがある。これらはイノベーションをもたらし、新しいビジネスモデルを生み出す推進力となり、さらには、素材、医療、製造科学、その他多くの領域で歴史的な進歩に貢献するものとなっている。

デロイトのTech Trendsレポートは、こうした事象への理解を深めるための一冊である。今年で6年目になる本レポートでは、8つのテクノロジートレンドに焦点をあてている。先進企業がどのようにAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を使ってサービスを拡張し、新たな収益源にしているのか、コネクティビティやアナリティクスがデジタルマーケティングにもたらす劇的な影響とは何か、そしてCIOの役割がどのように進化し、必要とされるITスキルやサービスモデルがどう変わってきているか、などテクノロジートレンドの詳細事例を紹介している。

■関連リンク
Tech Trends 2015 グローバル版(英語)
http://dupress.com/periodical/trends/tech-trends-2015/
Tech Trends 2014
http://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/technology/articles/ta/techtrend2014.html

〔PDF, 10.0MB〕

CIO as chief integration officer

テクノロジートレンド1:チーフ”インテグレーション”オフィサーとしてのCIO

新しいCIO像とは

進化し続けるテクノロジーによって、ビジネスモデルの転換と創造が日々引き起こされている。このような中でCIOの役割は急速に進化し、その使命も変化している。CIOは現状の業務と今後のニーズのバランスを取った上で、新しいテクノロジーをビジネスに活用する必要がある。更にデジタル、アナリティクス、クラウドといった先端分野に取り組む際には、特定の部署や業務に閉じた考え方ではなく、企業全体を俯瞰した統合的なソリューションを実現するという発想がCIOに必要である。この新たなチャンスとチャレンジが交錯する時代において、これからのCIOは単なる組織のパイプ役に留まることなく、“インテグレーション”(統合)”、つまり関係組織を束ねてITイニシアチブを推進する原動力としての役割が期待される。今後、もしCIOが進化を遂げられなければ何が起こるだろうか?将来的には他のCXOがコモディティ化したテクノロジーを自分の管理下に取り込んでしまい、CIO自身は窓際へ追いやられてしまうかもしれない。

API Digital Economy

テクノロジートレンド2:APIデジタルエコノミー

開発技術から収益を産むビジネスサービスへ

アプリケーションプログラミングインターフェイス (API) は単なる開発技術から経営層の関心事であるビジネスモデルドライバになりつつある。組織の主要な情報資産はAPIを通じて再利用、配布、 収益化が可能であり、既存サービスの範囲を拡大し、新たな収益源をもたらすことができる。よってAPIは既存システム、サードパーティシステムや各種データを含む複雑な技術基盤の上に位置づけ、収益を目指した自社の製品同様に管理されるべきものである。

Ambient computing

テクノロジートレンド3:アンビエントコンピューティング

IoT(モノのインターネット)の活用に向けて

家庭、企業、そして世界へ目覚しいスピードで埋め込まれていくセンサ、ネットに繋がった機器は、これからどのような可能性を見せてくれるのだろうか。この可能性がビジネスで革新をもたらすには、目的に集中することが重要である。目的に向けて、バラバラだったパーツを繋ぎ合わせ、分析手法とセキュリティとデータを良く吟味し、スマートに“モノ”を結合するのだ。

Ambient computingとは、IoTを構成しているセンサ、機器、インテリジェンスを活用し、事業価値にとって最適となるよう協働させることである。

Dimensional marketing

テクノロジートレンド4:ディメンショナルマーケティング

デジタル時代における新しいルール

マーケティングは過去5年間において大きな進化を遂げた。デジタル化に伴い顧客の思考や行動は変化し、顧客と企業の関係や取引も劇的に変化した。

その変化の中、マーケティングオートメーション・次世代オムニチャネル化・コンテンツ開発・顧客分析・新しい商取引の施策等を実現するために、CMOやCIOはテクノロジーへの投資を行っている。マーケティングの新しいヴィジョンは、こうしたテクノロジーへの投資によって形作られている。

現在のマーケティングは、顧客エンゲージメント、顧客とのコネクティビティ(つながり)、データ、テクノロジーといったディメンションにおける新しい挑戦に直面している。

Software-defined everything

テクノロジートレンド5:すべてがソフトウェア定義に

仮想化の最後のフロンティアを切り開く

モバイル、アナリティクス、クラウドに注目が集まる中で、それらを稼働させるシステム環境や運用における技術の進歩については、多くのユーザにとっては見落としがちになっているものの、仮想化技術の進歩により、サーバ、ストレージ、ネットワークにおいて仮想化が実現され、ソフトウェア制御による自動化が可能となった。このことにより、データセンタにおいて、仮想化技術を使ったサーバ統合によるコスト削減の可能性を意味するだけでなく、システムリソースの割当やネットワークの割当およびソフトウェアの配置等の運用の自動化を図ることにより、複雑さや煩雑さの低減およびビジネス戦略における俊敏性・柔軟性に対する要求への対応が可能となることを意味する。Software-defined everythingは、仮想化技術とソフトウェア制御により、インフラストラクチャへのIT投資を競合他社との差別化戦略へと変換させる。

 

Core renaissance

テクノロジートレンド6:コアルネッサンス

基幹システムの再生

多くの企業において、業務プロセスの標準化や自動化を目指して、基幹システム構築に多額の投資が行なわれてきた。今日、基幹システムが持つ成長や新たなサービス創造への基盤としてのポテンシャルが注目されるようになっている。

既に多くの企業で、パフォーマンス改善やスケーラビリティ向上を目的にしたソリューションの再構成のみならず、新たなサービス創造を目的として基幹システムの機能を拡張する取組みが始まっている。

 

 

Amplified intelligence

テクノロジートレンド7:知能増幅

人々に力を

アナリティクスの技術は複雑さという点において成長を続けており、企業では益々膨大且つ複雑になってゆくデータを分析する手段として、機械学習や予測モデリングの採用が進んでいる。Artificial Intelligence(人工知能)は今や現実のものとなりつつある。それは将来有望なアプリケーションではあるが、労働力にとって代わるものではなく、彼らの能力を拡張するものである。この最先端のアナリティクスは、各々の知識を最大限に生かすために作られ、ビジネスインパクトの点においてシームレスに展開されるときにこそ、より効果的な意思決定をするために我々の知能をAmplify(増幅)させるのに役立つであろう。

IT worker of the future

テクノロジートレンド8:未来のITワーカー

新種の労働力

テクノロジーに関連する人材の不足は、多くの産業にとって深刻な懸念事項だ。

さまざまなテクノロジーの前線では、すでに人材不足に直面している組織もある。従来のスキルをもつ熟練層が退職を迎えつつある中、企業は、日々現れる新しい技術に必要となる人材を奪い合っている。この課題に立ち向かうためには、これまでとは違う視点で新種の労働力を掘り起こさなければならないだろう。未来のITワーカーはその性質も、動機づけや技術の面でも現在とは本質的に異なっている。

 

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