データを活用した経営モニタリング

不正会計、品質データ改ざん、大規模リコール、労働問題など、企業は日々多くのリスクに晒されています。こうした、経済的損失だけでなく、組織モラルの低下やレピュテーションの棄損につながる経営リスクに対応することは、経営上の大きな課題です。
しかしながら、日々多くの業務領域や変化に対応しなければならない経営者が全社的なリスクを把握、適切に対応することは非常に困難といえます。

一般的にリスク管理に関する経営者が抱える悩みには以下のような点が挙げられます。
①管理領域が広く、モニタリングにかける時間が限られるため、リスクを把握しきれない。
②財務諸表を見ても、業務データと紐づけることができず、財務諸表上の数値に関する原因分析ができない。
③各部署で持っているデータの形式や値が異なるため、全社的なKPI管理が難しい。

このようなリスク管理に関する悩みを解消し、効率的かつ効果的なリスク管理を実現するために、会社全体に存在するデータを統合・可視化し、経営者の意思決定のための有効なツールとして最適化する必要があります。

会社全体に存在するデータを統合し、経営ダッシュボードとして活用することで、以下のことが可能になります。

①データのビジュアル化により最小・最短の労力と時間で全社的なリスクを把握可能
　 データを統合・ビジュアル化することで一目で分析データを確認、異常値を識別できる
　あらかじめKPIを設定し、アラート設定することにより常時監視することも可能
②財務諸表から各受注・売上データ等の業務データを一つのデータベースに統合し相互に紐づけることで、データ間の因果関係が明確になり、容易な原因分析が可能
③データを共通言語化することで、全社的なKPI管理が可能

一般的な経営ダッシュボードを利用したモニタリングの取り組みステップは以下の通りです。
社内の幅広い部門からデータを収集するため、全社的な協力体制が必要となります。プロジェクト開始時点から取り組みを通して何を実現したいのかという目的を明確化し、関係者全体に取り組み意義の理解を醸成することが成功の鍵となります。