最新動向/市場予測

宇宙産業の飛躍的な成長を捉える

投資の増大、インフラの改善、およびデジタル技術が宇宙産業エコシステム潜在成長力を引き出す

宇宙産業は一時のマーケットの過熱状態を経て、現在はより慎重にビジネスとしての真の価値が評価される時代に移行しつつある。本レポートは、Deloitte USの調査結果を基に、宇宙産業の注目領域やバリューチェーンの高度化ポイント・課題等を分析する。

日本語版発行に寄せて

宇宙産業は一時のマーケットの過熱状態を経て、現在はより慎重にビジネスとしての真の価値が評価される時代に移行しつつあります。その背景の1つには、衛星の小型化技術の普及や打ち上げサービスの低コスト化等に牽引される形で宇宙利活用のビジネスが世界中で成長しつつある中、いまだ技術・サービスの改善余地は多く、果たしてどの領域が今後の成長領域であるか、いまだ不透明な状況にあるのが要因であると考えられます。宇宙産業が今後も成長が期待できるであれば、宇宙産業のどの領域に注目するべきなのでしょうか?宇宙産業のバリューチェーンはどのように高度化されて行くことが期待されているのでしょうか?

本レポートは、Deloitte USが独自に行った宇宙業界関係者60名に対するインタビュー等の結果を基に、宇宙産業の注目領域やバリューチェーンの高度化ポイント、各種高度化に対する課題等を分析しております。記載されている内容はあくまで米国からみた宇宙産業への期待と課題でありますが、本トレンドは日本においても大いに参考になるものと認識しています。実力が試されだした宇宙産業において、日本企業が果たすべき役割は何であるのか、皆様が宇宙ビジネスを考える際の一助としていただければ幸いです。
 

𦚰本 拓哉
マネジャー
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

片桐 亮
マネージングディレクター
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社

はじめに

宇宙産業は、かつてないほど魅力的になってきている。この数年の間で、人工衛星の製造をはじめ、打ち上げサービス、衛星運用等に関する課題は大幅に減少した。衛星は「小型化」され、製造や運用にかかるコストはこれまでになく低下している。また、再利用ロケットの登場により打ち上げコストは、はるかに低コストなものになっている1。こうした進歩を促進しているデジタル技術や先進技術は一方で、衛星データ利活用を行う新規参入プレイヤーを呼び込み、新しいビジネス用途を探ることも可能にしている。

このような宇宙産業の成長は、新規参入プレイヤーにはとっては機会の創出、既存プレイヤーには新しい提案の機会として捉えられている。事実、2022年は、過去最多となる186回の打ち上げが行われ(2021年比41回増)2、宇宙産業の急速な拡大を記録する年となった。

宇宙産業には依然として不確定要素や課題があるものの、宇宙産業プレイヤーが現実的かつ協力的なアプローチを推し進めることによって、宇宙産業のエコシステムは自立的な産業基盤の構築に向けて着実に成長すると考えられる。適切な公共投資と民間投資があれば、短期的および長期的な収益機会から利益を得るモデルを共同で構築することができる。既存宇宙企業と新規宇宙企業の双方がイノベーションに重点を置き、エンドユーザーにとって価値のある様々な新しいユースケースを実現する必要がある。

本レポートでは、将来の宇宙産業における成長機会がどこにあるのか、また、より責任ある・持続可能で・効率的方法でそういった機会から利益を得るためには何が必要かを検討する。

調査方法

 

Deloitte では、各分野の専門家への詳細なインタビューに加え、宇宙関連企業が宇宙開発の将来、特に今後3~5年間をどのように捉えて取り組んでいるかを把握するためのサーベイ調査を実施した。具体的には、米国の宇宙産業に関わるシニアエグゼクティブ60名を対象にして2022年12月に行われた。本調査では、宇宙産業セグメント全般にわたる新興宇宙技術の機会、課題、潜在的価値、その他重要なトレンドについて理解を深めることを目的とした。

技術の進歩、民間セクターによる投資の増加、宇宙データに対する需要の高まりによって宇宙産業の新たな形が構築されつつある

宇宙産業の近年の成長には、技術の進歩、民間セクターによる投資の増加、宇宙データや宇宙関連製品・サービスに対する需要の高まりなど、いくつかの重要な要因が寄与している。

技術の進歩がコスト削減の原動力

宇宙産業の成長の主な原動力は、再使用型打ち上げ機、小型衛星(通常2,600ポンド未満の軽量で小型サイズの衛星)、キューブサット(四角い形の超小型衛星)などの新技術の開発である。Deloitte の2023年宇宙調査では、調査対象となったシニアエグゼクティブの82%が、宇宙産業市場でのイノベーションが自社の優先事項であると回答した3

イノベーションによって、新しい宇宙システムの開発や打ち上げサービスの費用対効果が高まり、その結果、より幅広い組織が宇宙産業に参加することができるようになった。特に小型衛星やキューブサットの開発によって民間企業や政府機関がこの分野への投資に関心を高めたのは4、宇宙へのアクセスがより手頃な価格になり、コンステレーション(共通の制御下でシステムとして連携する衛星群)などの新しいビジネスモデルが可能になったためである5。2022年に打ち上げられた宇宙機では、その約95%を小型衛星が占めていた6

また、衛星コンステレーションも、今後数年間の宇宙産業市場を牽引すると見られる。このため、人工衛星のインテグレーション、コンポーネント製造、打ち上げ機に対する需要が高まると考えられる(図1)。従来のように単一の人工衛星でサービスを完結するモデルとは異なり、地球上のどこにいても少なくとも1つの人工衛星がいつでも利用できるよう、全地球または全地球に近い範囲をカバーすることができるのが衛星コンステレーションである7。しかし、イノベーション/低コスト化によって高まった需要に応えるためには、打ち上げ機の製造とサービス提供の両方のペースを速める必要があるだろう。

図 1 今後3年間、世界の宇宙産業の成長を牽引すると見込まれるセグメントのトップ3は、人工衛星のインテグレーション、コンポーネント製造、打ち上げ機である

民間投資の増加

宇宙産業の成長を支えるもう一つの重要な原動力は、民間セクターによる投資の増加である。宇宙産業に投資するベンチャーキャピタル(VC)企業やプライベートエクイティ(PE)企業が増加しているほか、新興宇宙企業も増え続けている8。世界の宇宙産業が2013年から2022年の間に呼び込んだPE投資は、1,791社に対して約2,720億米ドルに上る9。同時に、安全保障目的の宇宙投資も急速に増加している(図2)。例えば、米国では、2023年度の宇宙関連予算のうち安全保障目的として整理できる金額は、2022年度比で19.5%増となる208億米ドルとなっている10

図 2 国家安全保障、衛星通信、エッジコンピューティングと人工知能は、今後3年間で最も投資の集中が見込まれる分野のトップ3である

このような投資の増加により、競争とイノベーションが促進され、メガコンステレーション(低地球軌道(LEO)上にある数百または数千の人工衛星を利用して低遅延ブロードバンドなどのサービスを提供するシステム)などの新しいビジネスモデルが可能になった。Deloitte の予測では、2023年末までに5,000機以上のブロードバンド衛星がLEOに投入され、地球上のあらゆる場所にいる100万人の加入者に高速インターネットを提供する見込みだ11。さらに2030年までには、40,000~50,000機の人工衛星が1,000万人を超えるエンドユーザーにサービスを提供すると見られる12

SpaceX社13、Blue Origin社14、Relativity Space社15などの企業は、再使用型打ち上げ機などの新技術の開発と商業化への投資を行っている16。例えば、SpaceX社は、2022年に約20億米ドルを調達し、2023年には87回のロ打ち上げ、継続的な月探査プロジェクト、Starlinkインターネットサービスの拡大といった意欲的な計画を掲げている17。こういった民間企業は、人工衛星ベースのダウンストリームサービスなどの他のセグメントにも進出している。

宇宙産業市場の拡大に伴い、今後10年間は宇宙産業市場における民間企業の役割が大きくなっていく見通しである。調査対象であるシニアエグゼクティブの98%が、宇宙関連データサービスや宇宙空間で行う製造などの新興トレンドによって、宇宙産業市場における民間企業の役割が拡大する見通しだと回答している18。将来的には、より多くの民間企業によって資本が投下されることで、宇宙産業はますます成長し、数々の意欲的なプログラムが着手可能になると見込まれる。

宇宙データ及び宇宙データに係る関連製品・サービスに対する需要の高まり

高度な衛星データ解析技術をもった企業が提供する衛星データビジネス(”Space data-as-a-service”)も宇宙産業の成長の主要な原動力である

政府機関、民間企業、研究機関はいずれも、宇宙ベースのデータをますます利用するようになっている。

宇宙専門会社は、人工衛星の製造・所有・運用、さらにデータや通信サービスを提供することによって、エンドユーザーは宇宙事業への投資に偏ることなく、自身のコアビジネスの強化に重点を置くことが可能になる。つまりこのようなソリューションによって顧客は、宇宙データと個別ユースケース毎にカスタマイズされたデータセットを、あくまでサービスとして利用できるということである。

より広範な宇宙産業エコシステムを構築する:宇宙産業のバリューチェーンにわたる全てのプレイヤーにとっての重点分野

宇宙産業のバリューチェーンとは、宇宙関連製品・サービスの設計、開発、生産、利用に関わる様々な段階(上流、中流、下流)や活動のことをいう(図3)。宇宙産業のバリューチェーンは、政府宇宙機関、宇宙関連企業、研究機関、エンドユーザーなど多様なアクターが関わっている、複雑で相互に結びついたシステムである。宇宙産業のバリューチェーンの各段階は相互依存の関係にあり、複数のアクターの参加を必要とし、さらに国境や産業を越えた協力、様々な種類の民間投資や公共投資も含まれる。

宇宙産業が成長し繁栄するためには、諸課題への取り組みが重要

 

調査回答者によると、宇宙商業セグメントにおける課題のトップ3は、サプライチェーンの混乱、競争力のあるコストでの宇宙グレードの製品やコンポーネントの開発、および規制要件と許認可スケジュールである。その他の主要な課題としては、熟練した人材の不足、設備投資の削減、需要に応じた大量生産、および電子部品の小型化が挙げられた。

宇宙防衛セグメントでは、政府による調達スケジュール、資金調達、防衛政策上の優先順位の変化が、最重要課題として挙げられている。

商業宇宙活動に関する規制のトップ3課題としては、商業宇宙に関する規制の在り方、グローバルレベルでの規制の統合/運用、透明性のある規制環境の構築が挙げられている。

宇宙環境または宇宙の持続的な利活用に関連する懸念事項のトップ3は、宇宙のゴミ(スペースデブリ)、混雑、セキュリティであると回答者は指摘している。その他の主な課題としては、発射場での温室効果ガス(GHG)の排出と環境への影響、や無線周波数(RF)のひっ迫が挙げられた。

出所:Deloitte の2023年宇宙調査

図 3 宇宙産業のバリューチェーンで活動する企業には、価値を提供し成長するチャンスがある

宇宙産業のバリューチェーンは、伝統的な航空宇宙企業と宇宙スタートアップが混在しつつも、基本的には宇宙専門の企業によって形成されている。これらの企業の多くが、主に宇宙機の設計、開発、製造に重点を置いているが、その大半は、新規または改良した付加価値サービスの提供を検討している19。また、宇宙産業の多くのセグメントがまだ発展途上ではあるが、当産業は10年足らずで急速な普及期に入る可能性がある。

宇宙産業のバリューチェーンの企業同士がさらに協力することで、投資家、開発者、インテグレーター、サプライヤー、政府機関、学術機関、研究機関のネットワークを構築できると考えられる。このエコシステムは、宇宙産業市場の企業同士が連携し、ステークホルダーとより強固な関係を築くことで、ダイナミックでかつ適応力のある包括的な宇宙産業ネットワークを構築するのに役立つだろう。さらに、このエコシステムは、自律走行技術などの重要技術の実装を目指している他のエンドマーケットとの連携を促進することができる。

宇宙産業エコシステムの4つの主要プレイヤー

 

(i)宇宙関連企業:宇宙を本業とする企業、または宇宙を事業の主要なセグメントとする企業。これらの企業では、打ち上げ機や人工衛星などの製品を製造したり、宇宙データサービスを提供している。顧客には、政府セグメントと非政府セグメントの両方が含まれる場合がある。

(ii)政府機関:国家安全保障や科学技術発展のため、宇宙ベースのケイパビリティを打ち上げ、管理運用を行う。これには政策や規制などの策定も含まれる。

(iii)非宇宙関連企業:宇宙の商業化および宇宙サービスによって影響を受ける企業である。現在は宇宙にかかわりはないが、宇宙産業市場への参入を探り、参入に至るまでの支援を必要としている場合がある。

(iv)学術界:将来の宇宙ミッションのための科学技術や宇宙技術の研究開発を通じてイノベーションに貢献するとともに、業界への人材教育や人材提供においても非常に重要な役割を担っている。

宇宙産業のバリューチェーン全般にわたる潜在成長力を引き出す

宇宙産業のエコシステムは、宇宙のケイパビリティやビジネスモデルを用いて、主要な産業セクターに価値を提供するものである。商業、防衛、政府などの領域全般にわたる専門知識の広さと深さを活用することで、企業は複数の提携先と緊密に連携し、その連携を使って新しいケイパビリティや宇宙アセットの開発等といったエキサイティングな取り組みを行うことができる。

このような宇宙産業のエコシステムで活動する企業は、破壊的な成長の可能性を秘めた6つの主要分野(図4)、すなわち、サービスとしての宇宙関連データ(”Space data-as-a-service”)、宇宙空間で行う製造、積層造形、宇宙空間におけるロボティクス、宇宙空間の持続可能性、および国家宇宙安全保障に重点を置くことで成長を引き出すことができるだろう。

図 4 宇宙産業のバリューチェーンで活動する企業は、破壊的な成長の可能性を秘めた6つの主要分野に重点を置くことで、真の成長を引き出すことができる

サービスとしての宇宙データ(”Space data-as-a-service”)

宇宙から集められるデータ、すなわち、宇宙ベースの様々な機器やプラットフォームによって収集される膨大な情報は、軍事通信、海洋監視、環境変化や気候変動の監視、危機対応など、様々な目的での利用が増える可能性がある。また、宇宙データは、自律走行車やモノのインターネット(IoT)など、新しい技術や産業を支える可能性も秘めている。宇宙への輸送コストが下がり、技術の進歩が続くにつれ、宇宙から収集されるデータの量と種類は増え続ける見通しであり、一部の産業やエンドユーザーに貴重なインサイトと利益をもたらすと考えられる。例えば、宇宙と地球との間で送受信されるデータ量は、2020年から2030年の間に500エクサバイトを超える情報量に増大(14倍増)する見通しである20。また、調査対象者の98%が、エンドマーケット全般にわたって宇宙データの利用がさらに広がり、重要視されるようになったため、宇宙データに対する需要が高まっていると回答した21。想定されるユースケースの一例としては、地球観測やリモートセンシングなど宇宙ベースの技術を利用した天然資源の監視や管理、農業支援、および災害対応や災害管理の支援が挙げられる。

さらに、エッジコンピューティングやAIなどの新たなブレイクスルー技術が、宇宙関連データサービスを大きく変えると考えられる。宇宙におけるエッジコンピューティングは、ソフトウェア用途の新しい領域を開くことができる新興技術であり、おそらくモバイル用途と同様の規模になるであろう。エッジコンピューティングは、データが生成される場所の近くでデータを処理し、より高速かつ大量の処理を可能にすることで、より実用的な結果をリアルタイムで導き出すため、宇宙機のエッジデバイスがセンサーデータ(画像など)を処理して実用的な情報をその場で生み出すことが可能となる22

また、宇宙関連データの処理には、以下のような形でAIが使われることもますます増えると考えられる。

  • 宇宙機のナビゲーション:カメラやLIDAR(光による検知と測距)など、様々なセンサーからのデータを分析し、宇宙機の周囲の詳細なマップを作成する。この情報を利用することにより、宇宙機を操作して障害物を回避し、宇宙機の軌道を最適化することができる。
  • 画像と信号の処理:宇宙機が撮影した画像を解析し、惑星表面のクレーターや山などの具体的な特徴を把握する。同様に、AIを利用して、電波望遠鏡など宇宙ベースの機器からの信号を解析し、データのパターンや異常を検出することができる。
  • 科学的データの解析:宇宙機や望遠鏡が収集した大量のデータを処理し、人間では検出することが困難なパターンやトレンドを把握する。
  • 衛星システムの制御と監視:人工衛星の位置や消費電力の調整などの意思決定を人工衛星上で行う。また、AIを利用して、人工衛星の健康状態を監視し、潜在的な問題を事前に把握して防止する措置を講じることもできる。

宇宙関連データは、地理空間情報および宇宙状況把握のためのデジタルリアリティ技術(拡張現実、仮想現実、デジタルツインなど)を可能にすると考えられる。想定されるユースケースには以下のようなものがある。

  • 地理空間情報とデジタルリアリティ技術を統合することにより、ローカルインテリジェンス(3D地理空間データを利用した動的かつ精密なターゲティング)とマッピングを強化する
  • ソーシャルメディアなどの分野で、3D地理登録データを必要とする新しい3D/メタバースの用途を開発する
  • 宇宙状況把握のデータを活用し、宇宙での交通や脅威を理解し管理するための没入型環境を構築する

しかし、宇宙関連企業は、地球映像やISR(情報、監視、偵察)のための画像とセンサーを搭載した人工衛星やシステムを使った”Space data-as-a-service”のソリューションを提供にあたり、誰がデータを所有していて、誰がどの種類のデータを必要とし、顧客がいくら支払う意思があるかを明確に理解する必要がある。

主要な宇宙データのソースとタイプ

 

(i)地球観測衛星:地球の表面や大気に関する情報を収集する人工衛星のことで、カメラ、レーダー、分光計などの様々な機器を使ってデータを収集する。収集されたデータは、土地利用、植生、気象パターンなど地球の表面や大気に関する研究、地球の気候、海面変動、自然災害の監視に活用される。

(ii)全球測位衛星システム(GNSS):GPS(Global Positioning System)、GLONASS(Globalnaya Navigazionnaya Sputnikovaya Sistema)、BeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)などの衛星システムのことで、ナビゲーションや測位のための位置や時間の情報を提供する。こうしたシステムからのデータは、ナビゲーション、輸送、精密農業など、様々な用途に活用することができる。

(iii)通信衛星:データ、音声、映像信号の送受信を行う。通信衛星は、通信サービスのためのデータを遠隔地に提供するほか、防衛通信や緊急通信をサポートする。地球の軌道を周回する人工衛星を使ったシステムが近年の流行りだが、伝統的な静止軌道衛星を使った通信サービスは今後も不可欠である。

(iv)宇宙状況把握:軌道上の物体の特性や位置情報等のデータを指す。

宇宙空間で行う製造

宇宙空間で行う製造とは、真空や微小重力など宇宙空間の特殊な環境を利用して、地上では製造が困難または不可能な材料や構造物の製造を行うことである。微小重力環境下では、沈降、対流、振動などの力が失われ、材料と容器の隔絶度をより高めることができるため、地上ではできないプロセスの研究やものづくりが可能になる。例えば、宇宙空間の微小重力環境下では、金属類を、地上で製造されるものよりも強度と耐久性に優れる大きな単結晶に成長させることができる。さらに、宇宙空間の真空を利用して、地上では達成困難な高純度を必要とする半導体や光ファイバーなどの材料を製造することもできる。例えば、宇宙で半導体を製造すると、製造プロセスの改善によりエネルギー消費を60%削減できる可能性があるとして注目されている23

宇宙関連企業は、バーチャルテスト、ロボティクス、ビッグデータ活用、品質管理プロセスなどに関する革新的な技術によって、製造技術を大きく進展させることができる。特に、表面工学、複合材生産、仮想生産、埋め込みセンサー、工程モデリング、シミュレーションなどの先進的な製造は、設計の自由度、生産段階の合理化、コスト削減、性能向上の面で、新たな産業機会を開くことができる。

また、宇宙での積層造形(3Dプリンティングとも呼ばれる)などの先進技術により、コンポーネントやスペアパーツの宇宙空間でのオンデマンド製造が可能になり、こういった部品を地上から打ち上げる必要性を減らせると考えられる。例えば、三菱電機株式会社は、衛星アンテナを宇宙空間で3Dプリントする軌道上積層造形技術を開発しており、これによりコストをさらに削減し、また打ち上げ機の積み荷スペースをより広く確保することができる24

また、地上での模擬微小重力下で部品を製造することできるだろう。例えば、AIや量子コンピューティングなどの技術は、宇宙環境(微小重力)を地上でシミュレート/模倣する潜在力を有しており、地上にいながらにして同様の結果を得られることになる25

しかし、Deloitte の2023年宇宙調査によると、宇宙空間で行う製造が大量生産に必要な技術やケイパビリティを備えていると考えているシニアエグゼクティブは、調査対象の48%に過ぎないことが分かった26。現状では、以下のようないくつかの大きな課題がある。

  • 宇宙へ機器を打ち上げるためのコスト:現在、1キログラムのペイロードを軌道に打ち上げるのにかかる費用は数千米ドルに達することがある27。打ち上げコストが大幅に削減されるまでは、宇宙での大規模な製造に着手することは依然として困難で、費用もかさむ状況が続くと考えられる。
  • 宇宙でのインフラの不備:現状、宇宙での大規模生産に必要なサポートを提供できる施設は存在しない。こういったインフラの不備に対処してこそ、宇宙空間で行う製造が宇宙産業の成長の推進力となり得る。
  • 不十分な法的枠組み:現在の法的枠組みでは、宇宙空間で起きた過失・無過失責任による例えば損害賠償等に対処するには不十分である。また過失の評価や過失責任の帰属の判断が困難な場合がある。
  • 交換:安価で短寿命の人工衛星や打ち上げコストの削減により、用途によっては保守よりも交換の方が安くなる場合がある。
  • 相互運用性:相互運用性とインターフェースの基準について業界内でのコンセンサスが得られていない。

積層造形

層ごとに積み上げていくことで複雑な物体を作ることができる積層造形技術は、宇宙関連のハードウェアやコンポーネントの生産方法を大きく変える可能性を秘めている28。この技術によって、複雑な形状の製造が可能になり、特殊な工作機械の必要性が減少し、製造時間が短縮されてサプライチェーンの課題も減ることになる。

宇宙産業のエコシステムで活動する企業は、積層造形の導入を検討するとよいだろう。これによって、製造プロセスが簡素化されて特殊な工作機械が一部不要となることでハードウェア生産が安価になるため、宇宙産業に関わるミッションコストの削減が可能となる。さらに、3Dプリンティング技術は、積層造形で作られた推進システムや高性能材料などの新技術の開発を可能にする可能性を秘めている。積層造形の実験を行っている企業の例としては、以下のようなものがある。

  • Relativity Space社は、大型の金属製3Dプリンターを使って、世界初の3Dプリンター製ロケットであるテラン1(Terran 1)と、初の完全再利用型かつ完全3Dプリンター製ロケットであるテランR(Terran R)を製造している。こういった3Dプリンター製ロケットは、原材料の段階から打ち上げまで約60日で完成する見通しである29
  • NASAでは、インジェクターや燃焼室など、従来の方法では製造が困難なロケットエンジン部品を作り出すのに3Dプリンティングを利用している30
  • 約50の宇宙関連企業が、低地球軌道(LEO)向けの宇宙機やコンポーネントの製造に積層造形を利用している31。一例として、Fleet Space社は、完全3Dプリンター製人工衛星のコンステレーションを打ち上げる計画を立てている32

一方で、克服しなければならない様々な課題がある。例えば、プリントされる材料の制御や特性といった課題に加え、宇宙の過酷な環境、放射線、真空、温度変化、微小重力に3Dプリンティングの使用材料が適合するようにしなければならない。宇宙関連製品に対する需要が高まる中、生産規模の拡大に向けたもう一つの課題が3Dプリントにかかる時間だ。これらの課題に対処するためには、宇宙関連製品により適した特殊な3Dプリンティング技術の開発や、宇宙環境に適した材料の使用などについて、さらなる投資と研究が必要になるであろう。

宇宙空間におけるロボティクス

ロボティクスは、宇宙探査において重要な役割を担っており、宇宙機や探査車、その他の機器を遠隔操作することにより、天体の探査や研究を可能にしている。この技術は年々著しく進歩しており、より高性能で多用途な宇宙探査用ロボティクスシステムの構築が可能になってきた。その最も代表的な例のひとつが、火星でのロボット探査車の使用である。NASAのマーズエクスプロレーションローバーやマーズサイエンスラボラトリーなどの火星探査車は、火星表面の探査、火星の地質や大気の研究、過去または現在の生命の痕跡を探すために使用されている33

また、ロボットアームも、宇宙機や宇宙ステーションでの整備やメンテナンス、組み立てなどの作業を行う際に広く利用することができる。NASAのシャトルリモートマニピュレーターシステム(SRMS)、通称カナダアームは、スペースシャトルでペイロードの移動やその他の作業に使用された34。国際宇宙ステーション(ISS)にもロボットアームがあり、貨物の移動やメンテナンスなどの作業に使用されている35。 軌道上の衛星への燃料補給や修理には、NASAのロボットによる燃料補給ミッション(RRM)36や欧州宇宙機関(ESA)の無人補給機(ATV)37が使われてきた。

しかし、衛星の打ち上げコストや製造コストの低下によって、故障した衛星を修繕するよりも新たな衛星を配備する方が安く上がってしまう可能性があり、それが衛星整備用ロボット開発にとっての悩みの種となっている。それでも、軌道上で衛星を整備する技術は、スペースデブリ問題への解決策になりも得るだろう。

宇宙空間の持続可能性

新しい衛星の打ち上げ、既存の衛星の衝突、使用済み衛星の廃棄など様々な要因により、スペースデブリや軌道の混雑38が加速している。特に、新しい衛星の打ち上げは、軌道の混雑化の大きな要因となっている。衛星やスペースデブリの追跡調査を行うLeoLabs社によると、2022年末の時点で地球を周回する運用中の衛星は6,000機を超えているという39。スペースデブリのもう一つの大きな原因は、既存の衛星の衝突である。2009年のイリジウム33とコスモス2251の衝突は、その顕著な例である40

スペースデブリには、地球を周回する不活性なものや制御されていないもの、つまり制御不能となった衛星や使用済みのロケットの上段、壊れた宇宙機の破片、ネジやボルトなどの小さなデブリまで、あらゆるものが含まれる。ESAによると、サイズが0.1ミリメートル(mm)のスペースデブリは約2兆個存在し、サイズが1mmのスペースデブリは1億2800万個存在している41。この中には、微小隕石のような人為的に発生したものではないスペースデブリも含まれている。近い将来、宇宙機の打ち上げが急増することが予想されるため、スペースデブリの管理は業界にとって「今必要なこと」といえる。

このように増え続けるスペースデブリはいくつかの脅威をもたらすが、その中でも最大の脅威は運用中の衛星に対するものである。スペースデブリとの衝突は、軌道上で活動中の宇宙機を損傷または破壊し、通信、ナビゲーション、その他の重要なサービスに支障をきたす可能性がある。スペースデブリが蓄積されると「ケスラーシンドローム」と呼ばれる現象に至るおそれがあり、そうなると軌道上のデブリの密度が非常に高くなるためにスペースデブリ同士が衝突してさらにスペースデブリが生み出され、結果的に継続的な衝突のサイクルが発生することになる42。この現象が引き起こされると、一部の軌道が何世代にもわたって使用できなくなり、宇宙の持続的な利用に支障をきたすおそれがある。衛星やスペースデブリの位置を高い精度で予測するうえで、AI(人工知能)やML(機械学習)などの技術が役立つ可能性がある。

スペースデブリを追跡し、宇宙アセットと宇宙環境を保護する責任は、政府と産業界にある。こういった脅威を軽減するために、以下のような対策が検討され得る。

  • 積極的なスペースデブリ除去:スペースデブリ物体を除去する。Airbus社は、RemoveDEBRISと呼ばれるプロジェクトを立ち上げ、現在、実験衛星によって軌道上のスペースデブリの除去を行っている43
  • 「運用終了時」廃棄マヌーバの利用:衛星がスペースデブリになるリスクを低減するため、運用期間終了後に意図的に衛星を軌道から離脱させる。

国家宇宙安全保障

国家安全保障と世界経済における宇宙の重要性から、国家にとって宇宙は非常に重要な領域となっている。そのため、各国政府は、より高いオペレーション上の抗たん性とケイパビリティ具備を目指し、宇宙のケイパビリティへの投資を推し進めている44

このような競争の激化により、技術の進歩がもたらされるとともに、宇宙ベースの一部の製品やサービスの市場が成長している。特に、偵察、ナビゲーション、通信のための衛星の利用など、国家安全保障を目的とした宇宙アセットや技術に対する需要が高まっている。さらに、調査対象の98%が、商業打ち上げの増加によって、より低いコストでケイパビリティを得られるようになることは、軍事ユーザーにメリットをもたらすだろうと回答している45

今日、国家安全保障における宇宙領域とは、一部の先進的な軍隊に限ったものではなく、多くの国が安全保障の強化のために必要なケイパビリティとして投資している46。2022年6月、米国下院軍事委員会の戦略部隊小委員会は、2023会計年度の国防授権法に関する提案を承認した47。軍による宇宙、ミサイル防衛、核兵器に関する政策とプログラムを監督する戦略部隊小委員会は、商業宇宙技術や商業衛星からのデータの利用拡大を提唱した48。結果として、各軍は民間から調達できる高い技術・サービスの調達量を増やし、また新しい技術を開発するために民間企業と提携する可能性が高くなると思われる。このように、自国の安全を守るために宇宙利用に熱心な政府からの新たな需要により、企業は売上を伸ばすことができるだろう。

今こそ行動すべき時、行動すべき機会である

宇宙産業のエコシステムで活動する企業の潜在能力は、まだ十分に発揮されていない。近年の技術の進歩、民間投資の急増、宇宙データおよび宇宙関連製品・サービスに対する需要の高まりが、この産業の成長を後押ししている。短期的に投資が見込まれそうな分野のトップ3は、国家安全保障、衛星通信、およびエッジコンピューティングと人工知能である49。今後10年間は、何千もの新しい人工衛星が軌道に打ち上げられるメガコンステレーションの時代となり、衛星サービスの接続性が向上するだろう。計画されている打ち上げにより、大量の衛星と通信し、またデブリを監視して衝突を回避するための新しい先進的な地上局に対する需要が生まれると考えられる50

こういった機会を拡大するには、官民の協力と国際的な協力が重要になるだろう。また、宇宙関連データサービスや宇宙空間で行う製造などの新興トレンドにより、宇宙産業市場における民間企業の役割は拡大し続ける見通しである51。さらに、宇宙関連データに対する需要の高まりに応えるため、データセンターを整備し、またデータの精製・加工などの付加価値サービスを展開することで軌道上にデータを保存するという新しい市場が出現すると考えられる。こういった潜在力を引き出すには、インフラ投資を促し、需要を喚起するよう、幅広い宇宙産業のエコシステム全般にわたって協調して取り組むことが必要である。

今後数年にわたって宇宙産業市場が発展していく中で、新規参入プレイヤーと従来プレイヤーの双方に課題と機会が山積している。ビジネスと技術革新により、コスト削減と宇宙へのアクセス拡大が今後も進むことが予想される。ビジネスモデルは、少数で非常に高価なオーダーメイドのソリューションから、量を増やして低コストで提供される、標準化が進んだサービスへと移行していく見通しである。宇宙産業市場への参入を検討している企業はもちろん、既に一定の地位を確立した企業も、こうしたビジネスモデルの変化に対応する自社の能力について、また低コストで量の多い生産に対応する自社のプロセスや生産システムの成熟度について評価する必要がある。

発行人

鈴木 淳
執行役員
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

片桐 亮
マネージングディレクター
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社

谷本 浩隆
ディレクター
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

𦚰本 拓哉
マネジャー
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

本稿は、デロイト ネットワークが発行した原著をデロイト トーマツ グループが翻訳・加筆し、2023年8月に発行したものである。和訳版と原著「Riding the exponential growth in space」の原文(英語)に差異が発生した場合には、原文を優先する。

執筆者

John Coykendall
Deloitte Global, United States

Alan Brady
Deloitte Global, United States

Kate Hardin
Deloitte Global, United States

Aijaz Hussain
Deloitte Global, United States

調査研究をレポートにするにあたって貢献していただいたLars Cromley、Adam Routh、Rudy Sleiman、David Jarvis、およびTarun Dronamrajuに、著者から御礼を申し上げたい。

巻末脚注

     
1   Satellite Industry Association、「Commercial satellite industry growing as it continues to dominate expanding global space business」、プレスリリース、2022年6月29日
2   Bryce Tech、2022 orbital launches year in review、2023年2月3日
3   Deloitteの2023年宇宙調査
4   カナダ政府、「CubeSats in a nutshell」、2023年1月19日アクセス
5   NASA、「Miniature satellites with massive benefits」、2022年9月21日
6   Bryce Tech、Smallsats by the numbers 2023、2023年2月6日
7   Airforce Technology、「Robotics innovation: Leading companies in satellite constellation control systems for the aerospace and defence industry」、2023年2月21日
8   Bryce Tech、Start-up space report 2022、2022年4月6日
9   Space Capital、Space investment quarterly: Q4 2022、2023年1月19日
10   Andrew Penn、Mike Slimwinski、Marguerite Manning、「Funding the final frontier: A look at the FY23 national security space budget」、Avascent、2022年7月11日
11   David Jarvis、Duncan Stewart、Kevin Westcott、Ariane Bucaille、Too congested before we’re connected? Broadband satellites will need to navigate a crowded sky、Deloitte Insights、2022年11月30日
12   同上
13   SpaceX、「Starship selected by NASA to support sustained lunar exploration」、2022年11月15日
14   Blue Origin、「About Blue Origin」、2023年1月19日アクセス
15   Relativity Space、「Rockets」、2023年1月19日アクセス
16   Marissa Torrieri、「Reusable rockets: Where are they going next?」、Via Satellite、2023年1月19日アクセス
17   Q.ai (an AI contributor group)、「SpaceX to raise $750 million in its latest round of funding」、Forbes、2023年1月10日
18   Deloitteの2023年宇宙調査
19   Dr. Veronica Martinez、「Digital twins for the space sector」、The Manufacturer、2022年8月18日
20   Northern Sky Research、「Space traffic data volumes increase 14x over the next ten years」、ニュースリリース、2021年12月6日
21   Deloitteの2023年宇宙調査
22   European Space Agency、「New φ-lab in Sweden and the rise of edge computing in space」、2023年2月27日アクセス
23   Space Forge、「In-space manufacturing」、2023年1月19日アクセス
24   Mitsubishi Electric、「Mitsubishi Electric develops technology for the freeform printing of satellite antennas in outer space」、ニュースリリース、2022年5月17日
25   Deloitte、The commercialization of LEO: Bringing Earth to space、2022年
26   Deloitteの2023年宇宙調査
27   Donatas Palavenis、「The growing importance of small satellites in modern warfare: what are the options for small countries?」、The Space Review、2022年12月5日
28   EOS、「Additive manufacturing for European new space」、2023年1月16日
29   Relativity Space、「Factory of the future」、2023年3月13日アクセス
30   Carolyn Schwaar、「3D-printed rockets set to blast off」、Forbes、2022年6月30日
31   Vanesa Listek、「3D printing and the future of space」、3DPrint、2021年3月22日
32   Fleet Space、「Alpha」、2023年1月18日アクセス
33   NASA、「Curiosity overview」、2023年1月19日アクセス
34   Michael Johnson、「Space station robotic arms have a long reach」、NASA、2022年8月12日
35   European Space Agency、「European robotic arm」、2023年1月19日アクセス
36   NASA、「Robotic refueling mission: Phase 1&2」、2023年1月19日アクセス
37   European Space Agency、「European robotic arm
38   Space Data Association、「Space debris: Tackling the problem」、2023年2月27日アクセス;
39   Shikha Subramaniam、Rekha Tenjarla、Christian Davenport、「Space dodgers」、Washington Post、2023年1月13日
40   Nicholas Johnson、「The collision of iridium 33 and cosmos 2251: The shape of things to come」、第60回国際宇宙会議にて発表、ソウル、2009年10月16日
41   European Space Agency、Space Environment Report 2022、2022年4月22日
42   Mike Wall、「Kessler Syndrome and the space debris problem」、Space.com、2022年7月15日
43   Airbus、「RemoveDEBRIS」、2022年1月18日アクセス
44   Sandra Erwin、「DoD estimates $2.5 billion price tag for global constellation to track hypersonic missiles」、SpaceNews、2022年3月15日
45   Deloitteの2023年宇宙調査
46   NATO、「NATO’s approach to space」、2023年2月16日
47   Jack Reed and Jim Inhofe、FY23 National Defense Authorization Act、米国上院軍事委員会、2022年6月16日
48   Sandra Erwin、「House armed services panel calls on DoD to buy commercial space technology and data」、SpaceNews、2022年6月8日
49   Deloitteの2023年宇宙調査
50   OceanWeb、「LEO satellites—The solution to high-speed internet at sea」、2022年9月2日
51   Deloitteの2023年宇宙調査
お役に立ちましたか?