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内部通報制度の重要性及び散見される課題
14 Feb 2024
デロイトの内部通報制度を運営するアジア太平洋地域の企業等を対象に調査を実施しました。この調査では、内部告発に関する各組織の能力と対応を掘り下げています。
はじめに
2023年11月30日に「各社における内部通報制度の活用状況の調査報告」で配信しました通り、デロイトで内部通報制度を管理するアジアパシフィック地域各地の企業等の方を対象にアンケートを実施しました。同サーベイでは、内部通報に関する各組織の能力や対応を深堀りしてますが、「従業員への周知は社内イントラネットへの掲載や従業員ハンドブックに記載等の受け身な形が多い」、「通報窓口の種類としてはEメールおよびホットラインが多く、オプションが限定的である可能性がある」、「内部通報制度の独立性や報復行為に対する不安を課題として認識」といった点がありました。
本記事では、内部通報制度の重要性や散見される課題について深堀します。また、添付資料に追加情報や内部通報制度に関する簡易セルフアセスメントシートを用意してますので、適宜ご参照ください。
本記事が各社におけるコンプライアンス意識の益々の向上につながる一助となれば幸いです。
内部通報制度の重要性
公認不正検査士協会の調査によると、通報による不正の発見が全体の42%と最も多く、世の中で起きている不正行為の約3分の1は通報から発覚しています。通報によって発見される不正は、内部監査やマネジメントレビューといった手段と比べても、3倍多く不正が発見されているルートであり、不正の早期発見においては、内部通報制度の効果が発揮される環境を整えることが重要であると示してます。
内部通報制度において散見される課題
上述の通り、通報は最も不正を発見するルートであり、内部通報制度を最大限に活かすためには、不正行為やコンプライアンス等の懸念事項に対し発言できる安全・信頼の出来るプラットフォームの提供が必要です。
デロイトが認識している主な課題は、以下の通り、「匿名・安全性」、「通報後対応」、「限定的な言語・チャネル」、「社外からの通報受付」、「周知」といった点となります。このような課題がある場合、不正行為やコンプライアンスに係る内部通報の件数が少なく、本来の目的である早期発見ができないことがあるため、課題に対応できる内部通報制度の導入や運用が肝要と考えます。
添付資料の3ページに、内部通報制度の自社の状況を把握するのに役立つ、簡易セルフアセスメントを用意していますので、是非ご活用ください。
デロイトの内部通報制度のソリューション
デロイトでは、”Conduct Watch”という独立した内部通報制度のグローバルソリューションをご提供しております。“Conduct Watch”は、高度なセキュリティ機能を備え、安全で機密性の高い報告チャネルを持つ管理システムです。豊富な言語、多数の通報チャネルに加えて、デロイトのプロフェッショナルによる通報に対する初動対応のレコメンデーションの提供や異なるチャネルを一元管理してモニタリングや内部通報の分析を実施することも可能なプラットフォームとなります。*1
また、デロイトでは、”Conduct Watch”導入時の従業員への内部通報制度の認知向上サポートの提供や通報受領後の調査・証拠保全、通報者との対話等、シームレスかつ総合的なご支援も可能です。*1
*1: 監査クライアント様においては、一部業務が制限される可能性がある点につきご留意ください。
“Conduct Watch”では、貴社のニーズに合わせ地域、言語、チャネル等をカスタマイズの上、競争力のあるフィーをご提案いたします。いくつかの事例を添付資料の8ページに記載しておりますので、ご参照ください。
もしご関心がありましたら、いつでもお問い合わせください。貴社のコンプライアンス強化を全面的にサポートいたします。
問い合わせ先
Oo Yang Ping
Executive Director
yoo@deloitte.com
松村 賢
Associate Director
smatsumura@deloitte.com
酒井 篤希子
Assistant Manager
asakai@deloitte.com