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シンガポールのサステナビリティ開示・保証の規制動向(2024年9月)

シンガポール証券取引所規制部門(Singapore Exchange Regulation (SGX RegCo))は、市中協議の検討結果を受けてISSB基準に準拠した気候関連開示の義務化に関する決定を公表

市中協議に対する回答者からの幅広い支持を受けて、SGX RegCoはISSB基準をサステナビリティ報告制度に取り込むことになりました。しかしながら、規制当局は当初2026年に計画していた、上場企業に対してISSBに準拠したスコープ3 の開示を要求する提案を取り下げました。SGX RegCoのウェブサイトに掲載された発表には次のように記されています。

市中協議に対するほとんどの回答者は、現在、特定のセクターのみが気候関連報告を義務化されているのに対し、すべての発行体に対して義務化するという動きを支持しました。しかし、それらの回答者は、スコープ3のGHG排出量の測定と報告の方法が進展する中で、特に小規模な発行体にとっての課題を強調しました。ISSB基準におけるスコープ3のGHG排出量の開示では移行時の救済措置は初年度のみとなっているにもかかわらず、このような強調がなされました。

その結果、見直された計画では、2026年度情報に関し「大規模な発行体のスコープ3のGHG排出量についての報告義務化が期待される」と記載されています。
 

 

SGX RegCoのウェブサイト上の公表へのアクセスはこちらをクリックください。

原文(英語)は、Deloitte IAS Plusからご覧ください。
Singapore will move forward with the incorporation of ISSB standards, albeit slightly scaled back

サステナビリティ開示・保証の最新規制動向

日本・ヨーロッパ・南北アメリカ・アジアパシフィックにおけるサステナビリティ開示・保証の規制に関する最新動向を取りまとめています。

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