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カーボンマネジメントの最新動向

カーボンマネジメント

単純なCO2管理やCO2削減に留まらず、昨今ではCDP(カーボンディスクロージャープロジェクト)や気候変動情報開示への対策など、「カーボンマネジメント」の企業内インフラとしての重要性がますますクローズアップされているようです。

カーボンマネジメント」の重要性

「カーボンマネジメント」というと敷居が高く感じますが、日本企業は省エネ法・温対法(地球温暖化対策法)の算定・報告・公表制度、地方自治体条例の報告制度や規制などで基本的な対応をしてきています。

 一方、単純なCO2管理やCO2削減に留まらず、昨今ではCDP(カーボンディスクロージャープロジェクト)や気候変動情報開示への対策など、「カーボンマネジメント」の企業内インフラとしての重要性がますますクローズアップされているようです。

 

企業活動を支えるCSR/環境推進部門、品質管理部門、購買部門、生産・技術管理部門から製造・サービスの現場に至るまで、温室効果ガス(GHG)排出を巡る「カーボンマネジメント」の課題は多岐にわたります。

 そして、最近では気候変動情報開示のニーズの高まりを反映して、「カーボンマネジメント」は経営課題としても重みを増してきており、運用上統一的な社内管理インフラ構築が求められています。

企業に求められるカーボンマネジメントシステム

次の3つをコンセプトの柱として新しいカーボンマネジメントシステムの基準を開発中です。

•「情報管理」
•「マネジメントシステム」
•「カーボンフットプリント」

企業に広く導入されているEMS(環境マネジメントシステム。ISO 14001等)をマネジメントインフラとして活かしつつ、2011年前半発行予定のISO 50001(エネルギー管理システム)の要素を逸早く導入するとこも構想の特徴です。企業の気候変動情報開示から現場部門のGHG管理まで幅広く網羅し、企業パフォーマンス向上にも資するような柔軟性が高く実用的な基準を目指しています。

 日本では「カーボンフットプリント」というと製品やサービスを対象とするイメージが強いですが、ここではの製品・サービスに留まらず企業/組織やサプライチェーンまで見据えたもので、将来は「水(ウォーターフットプリント)」や「天然資源」といった課題への応用も考えられます。

こういったグローバルな動向に逸早く対応出来るかどうかが企業のビジネス展開にとって益々重要ですが「カーボンマネジメント」は正にそのファーストステップといえるでしょう。2010年5月にはISO 14064のPart1(組織の温室効果ガス 算定・報告基準)もJIS化が完了し、日本企業にとって統一的なマネジメントインフラを構築するための環境は整って来ています。

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