お知らせ

APEC主催のインフラPPP研修実施報告

ベトナム国職員向けのオンライン・ワークショップ(2021年3月4日-6日開催)

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(DTFA)Government & Public Servicesに所属する佐々木仁ディレクターらは、2021年3月4日~6日の三日間にわたり、APEC(アジア太平洋経済協力、Asia Pacific Economic Cooperation)が主催する “Peer Review and Capacity Building on APEC Infrastructure Development and Investment On-line Workshop in Viet Nam”の講師を務めました。

Peer Review and Capacity Building on APEC Infrastructure Development and Investment On-line Workshop in Viet Nam

研修内容

APEC(アジア太平洋経済協力:Asia Pacific Economic Cooperation)は、加盟国における質の高いインフラストラクチャーの整備やPPP(官民連携:Public-Private Partnerships)を推進するため、関連するガイドブックやガイドラインの整備を行うとともに、特に希望する国に対しては、政府職員や民間企業向けの能力強化研修を実施している。

このたびDTFAでは、当該研修を実施しているAPECならびにそのスポンサーとなっている日本の経済産業省からの依頼を受けて、 ベトナム国政府職員向けの研修 “Peer Review and Capacity Building on APEC Infrastructure Development and Investment On-line Workshop in Viet Nam”の企画に参加するとともに、研修における講師を務めた。

当該研修は、2021年3月4日~6日の三日間にわたって、WEB研修形式で実施され、DTFAからは、Government & Public Sectorsに所属する辻本令パートナー、佐々木仁ディレクターおよび高橋秀文シニアヴァイスプレジデントが講師として参加した。研修内容については、特に今回はベトナム政府からの要望に基づき、PPPにかかる基礎的事項やケーススタディをテーマにプログラムを編成した。主な研修内容は、以下のとおり。

  • APECの質高インフラガイドブックの解説
  • PPPの基礎的事項、ライフサイクル、リスク分析、財務分析
  • ケーススタディ(道路、空港、鉄道)
  • ワークショップ(ベトナムのPPP法に関するディスカッション)

研修には、ベトナム国運輸省(Ministry of Transport)の職員を中心として、連日30名ほどの参加があった。参加者のうち、70%以上の参加率の条件を満たした受講者には、APECより受講修了書が付与された。

今回の研修は、コロナ禍に鑑みて初めてWEB研修の形をとり、双方向コミュニケーションやワークショップの実施(参加者間の議論の活性化)という面ではチャレンジングな面があった。しかしながら、プログラムの内容の工夫(できるだけ先方ニーズに応じた内容とレベル、事例紹介の多用)、コミュニケーション上の工夫(通訳の活用や丁寧な資料作りと講義)、運営上の工夫(自己紹介セッションの設定や、ベトナム国のコンテクストをよく把握したうえでの解説)により、事後のアンケートでは参加者から高い満足度を得ることができた。

今回は、海外のインフラストラクチャー・PPPという文脈において、APECという国際的な協議体より研修の企画・実施の依頼を受けるという、DTFAとしても貴重な経験を行うことができた。また、対象がベトナム国政府職員ということで、リレーションの形成・強化、或いはビジネス機会の開拓という面においても非常に有益な機会であったと考える。APECおよび当該研修のスポンサーである経済産業省は同様の研修を他国にも展開してくことを考えており、DTFAとしては今後もその支援を継続していきたいと考えている。

 

ベトナムに向けてオンライン講義を配信している様子
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