「金融機関向けIFRSニュース 2020年6月」(2020年7月掲載) ブックマークが追加されました
ナレッジ
「金融機関向けIFRSニュース 2020年6月」(2020年7月掲載)
銀行・証券・保険・リース・クレジットカード
デロイトが発信する IFRS関連の総合ナレッジサイト「IAS Plus」より、特に金融機関(銀行、証券、保険やリース・クレジットカード会社等)に関連性の高いグローバルな最新動向を日本語で集約しご紹介しております。
「金融機関向けIFRSニュース 2020年6月」
デロイトが発信するIAS Plus(外部サイト)の情報等のうち、特に金融機関に関連性の高い情報(IFRS関連に加え、日本基準やUSGAAP関連であっても関心が高そうな情報を含む)を日本語で集約しております(※1)。
<今月のハイライト>
- IFRS第17号「保険契約」及びIFRS第4号「保険契約」の狭い範囲の修正を最終化:
IASBは、2017年5月にIFRS第17号を公表以降、提起された適用上の懸念や問題点に対処するための、IFRS第17号「保険契約」及びIFRS第4号「保険契約」の狭い範囲の修正を最終化しました。発効日は当初より2年延期され、2023年1月1日以後開始する事業年度となります。 - IASB会議における金利指標改革‐フェーズ2に関する議論:
中止されたヘッジ関係の復活に係る経過措置やデリバティブの条件変更・入替え等、複数の論点に関して一部変更や明確化を行った上で、修正案を最終化することが暫定決定されました。次回7月の会議では、適格なヘッジ会計及び項目グループの会計処理に関して議論した上で、修正案の最終化が予定されています。 - 『IFRS in Focus – 新型コロナウイルス感染症に関連する会計上の検討事項』の和訳の更新:
新型コロナウイルス感染症により生じ得るIFRS会計上の重要な考慮事項について解説した、当ニュースレターの和訳が更新されました(リース契約のセクションにIFRS第16号「リース」の修正の公表を反映等)。 - 『IFRS in Focus – 新型コロナウイルス感染症とIFRS基準での財務報告-その先にあるもの』の和訳の掲載:
企業が検討すべき新型コロナウイルス感染症に関連する論点(予測、継続企業、金融資産の回収可能性等)のハイレベルな解説となるニュースレターの和訳が掲載されました。
<今月の記事一覧>
※1 公式の翻訳ではありませんので、参考情報としてご活用ください。なお、時制は、各記事の掲載時点のものとなります。
※2 発信元の正式名称は、「金融機関向けIFRSニュース 2020年6月」(右上のPDF)内のページ末尾にある凡例をご参照ください。
<記事本文>
COVID-19
【DTT】
- 『新型コロナウイルス感染症に関する会計上の検討事項 - 純損益計算書』が掲載されました。
新型コロナウイルス感染症に関するウェブキャスト・シリーズのうち今回は、純損益計算書(約6分)について論じています。
- 『新型コロナウイルス感染症に関する会計上の検討事項 - 金融資産に係る予想信用損失』が掲載されました。
新型コロナウイルス感染症に関するウェブキャスト・シリーズのうち今回は、金融資産に係る予想信用損失(約10分)について説明しています。 - 『Financial Reporting Alert 20-3 — 新型コロナウイルス感染症及び財務報告のトレンド — 今四半期におけるパンデミックに係る会計処理』(USGAAP関連)が掲載されました。
本アラート(全7ページ)は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに係る会計処理に関連する最も一般的なホット・トピックと思われるものについて解説しています。
【トーマツ】
- 『IFRS in Focus – 新型コロナウイルス感染症とIFRS基準での財務報告-その先にあるもの』の和訳が掲載されました。
当ニュースレター(全6ページ)は、上級管理職及び監査委員会を対象としており、年次報告書であれ中間報告書であれ、次回の財務報告書で最もよく取り上げられる話題について解説しています。 - 『IFRS in Focus – 新型コロナウイルス感染症に関連する会計上の検討事項』の和訳が更新されました。
当ニュースレター(全38ページ)は、3月28日に掲載した同タイトルのニュースレターの更新版です(付録Aにこれまでの更新箇所の一覧が記載されています)。
【IASB】
- IASBがニュースレター『Investor Update』(新型コロナウイルス感染症への対応を含む)を公表しました。
当ニュースレター(約7 ページ相当)は、最近の会計トピック及び財務報告関連トピックを、投資家向けに簡潔にまとめています。
【ASBJ】
- 「Covid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号「リース」の修正)の和訳が公表されました。
ASBJは、IASBが2020年5月28日に公表した「Covid-19に関連した賃料減免」(IFRS第16号の修正)の和訳(全13ページ)を公表しました。
【IOSCO】
- IOSCOが新型コロナウイルス感染症に係る開示の重要性に関する声明を公表しました。
証券監督者国際機構(IOSCO)は、投資家に対して関連性があり信頼性のある情報を提供するために、考慮すべき財務報告上の論点を強調するため、新型コロナウイルス感染症に関する開示の重要性についての公式声明(全7ページ)を発表しました。
【EFRAG】
- EFRAGがIFRS第16号「リース」の修正に関するエンドースメント・アドバイスを速やかに公表しました。
欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、IASBにより約1週間前に公表された「COVID-19に関連した賃料減免(IFRS第16号の修正)」に対し、最終的なエンドースメント・アドバイスを公表しました。
【FRC】
- 英国財務報告評議会(FRC)が投資家の求める情報に関する報告書を公表しました。
英国財務報告評議会(FRC)が公表した以下2つのレポートは、投資家が経済的に不安定なこの時期に最も重要であると考える領域について、企業に対し実務的なガイダンスを提供しています。
・新型コロナウイルス感染症 - リソース、アクション及び将来: 企業に対する実務的なアドバイス及び投資家の求める開示を提示(全57ページ)
・新型コロナウイルス感染症-継続企業の前提、リスク及び実行可能性: 左記に関する具体的なガイダンスを提示(全31ページ)
金融商品
【IASB】
- IASBが予想信用損失及び関連する開示に関する投資家向けのウェブキャストを公表しました。
IASBは、IFRS第9号「金融商品」及びIFRS第7号「金融商品:開示」を適用して財務諸表及び注記を作成する際に、企業が提供する予想信用損失(ECL)に関する情報を概説する、投資家向けウェブキャスト(約26分)を公表しました。
保険契約
【DTT】
- 『IFRS in Focus - IASBがIFRS第17号「保険契約」の修正を公表』が掲載されました。
当ニュースレター(全15ページ)は、IASBにより6月25日に公表されたIFRS第17号「保険契約」の修正について説明しています。 - 『Insurance Spotlight — FASBが長期契約に係る会計処理に係る的を絞った改善の発効日の1年延期を提案することを暫定決定』(USGAAP関連)が掲載されました。
当ニュースレター(全3ページ)は、2020年6月10日に開催されたFASB会議における暫定決定を取り上げています。
【トーマツ】
- 『保険ウェブキャスト81 - 有益な整理論点は承認され、2020年6月末までに公表される見込み』の和訳が掲載されました。
『保険ウェブキャスト81 - 有益な整理論点は承認され、2020年6月末までに公表される見込み』のスライドの和訳(全20ページ)が掲載されました。 - 『保険ウェブキャスト80 - IFRS第17号の新たな発効日:2023年1月1日』の和訳が掲載されました。
『保険ウェブキャスト80 - IFRS第17号の新たな発効日:2023年1月1日』のスライドの和訳(全26ページ)が掲載されました。 - 『保険ウェブキャスト79 - 年次コホートの要求事項は免除規定のないまま維持された』 の和訳が掲載されました。
『保険ウェブキャスト79 - 年次コホートの要求事項は免除規定のないまま維持された』のスライドの和訳(全25ページ)が掲載されました。 - 「IASBが、IFRS第17号とIFRS第4号の狭い範囲の修正を最終化する」(IAS Plusの記事の和訳)が掲載されました。
国際会計基準審議会(IASB)は、IFRS第17号「保険契約」の修正を公表しました。
【EFRAG】
- EFRAGがIFRS第4号「保険契約」及びIFRS第9号「金融商品」の修正に係るエンドースメント・プロセスの最初のステップに着手しました。
IFRS第17号「保険契約」の修正と合わせてIASBより公表された「IFRS第9号の適用の一時的免除の延期(IFRS第4号の修正)」について、欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、エンドースメント・アドバイス案を公表しました。
リース
【DTT】
- 『新リース基準の適用に関するRoadmap(2020年)』(USGAAP関連)が掲載されました。
当ニュースレター(全929ページ)では、ASC第842号「リース」の要求事項及びデロイトの解釈を、設例を用いて分かり易く説明しています。
のれん及び減損
【IVSC】
- IVSCがのれん償却に関する連載の最終回を公表しました。
国際評価基準委員会(IVSC)は、企業評価における基本原則がのれん償却の概念に適合しているかに関する連載記事(全3回)の最終回(全18ページ)を公表しました。
表示及び開示
【DTT】
- デロイトがIAS第1号「財務諸表の表示」の修正の発効日を延期するIASBの提案に対しコメントしました。
デロイトは、2020年5月4日に公表された公開草案ED/2020/3 「負債の流動又は非流動への分類-発効日の延期」について、コメント・レター(全2ページ)を公表しました。
【IASB】
- ディスカッション・ペーパー「企業結合―開示、のれん及び減損」日本語ウェブセミナーの録画が公表されました。
2020年6月9日にIASBが日本語で開催した、ディスカッション・ペーパー「企業結合―開示、のれん及び減損」に関するウェブセミナーの録画(約50分)が公表されました。
会議
【IASB】
- 2020年6月のIASB会議の議事メモ(DTT作成)が掲載されました。
2020年6月23日 - 25日に開催されたビデオ会議では、以下のトピックが議論されました(一部抜粋)。
・金利指標改革及び財務報告への影響-フェーズ2
・IAS第1号の修正の発効日の延期(負債の流動又は非流動への分類)
【IFRIC】
- 2020年6月のIFRS解釈指針委員会の会議が開催されました。
2020年6月16日に開催された当会議では、以下を含むトピックが議論されました。
・サプライチェーン・ファイナンス – リバース・ファクタリング
ワーク・プラン
【IASB】
- IASBがワーク・プランを更新しました - 変更点の分析(2020年6月の会議)。
2020年6月に開催されたIASBの定例会議及び追加会議の結果を受けて、ワーク・プランが変更されました。