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保険ERMの実効性にとってORSAプロセスの整備は不可欠です

「2015年-ORSAの見通し」より(2015.10)

ORSA(Own Risk Solvency Assessment)は、保険会社のリスクポートフォリオの状況を分析する枠組みであり、保険ERMの中で、重要なツールです。カナダは、他地域に先駆けて2013年11月にORSAに関する最終ガイドラインを公表し、2014年1月1日に発行しました。

デロイトカナダより「2015年ORSAの見通し」レポートを発行

カナダのORSAへの言及

カナダは、他地域に先駆けて、2013年11月にORSAに関する最終ガイドラインを公表し2014年1月1日に発効している。
この結果、ORSA報告書は、連邦政府により規制されるすべての保険会社が2014年12月31日までに作成しなければならず、既に実施されている。
デロイトカナダは、カナダの保険会社がORSAの初年度をどのように受け止めたか知るため、2014年後半にサーベイを実施しました。そして、同サーベイへの回答から本レポートは作成された。

ORSAは、経営ツールであるため、この内容をいかに組織内に浸透させていくかを検討し、批判的検証を行っていかなくてはならない。
そのためには、保険会社が組織全体におけるリスクコミュニケーションやリスク認知に関する研修や実践を通じてリスク文化を浸透させていく必要がある。デロイトカナダは、今回のサーベイを通じ、得られた考慮すべき主要なORSAの強化分野を抽出している。

ORSAの強化は、保険ERMの強化

ORSAは、リスクアペタイト・フレームワーク(RAF)と同様に、保険ERMにおける重要な機能である。それ故、ORSAのアウトプット情報をいかに有効活用するか、つまり、経営での活用はもとより組織内の多くの意思決定に活用されることが重要である。そのためには、ORSAプロセスから有用な情報を発信していくためのガバナンスの整備と質の高いソルベンシー評価を可能とする態勢が不可欠である。

デロイト・カナダは、今回のサーベイ結果を分析し、今後のORSA強化のための視点を次の通り指摘している。

  • 取締役会が、承認したリスク選好(リスクアペタイト)から外れた場合のガバナンスを整備
  • ORSAプロセスと戦略経営の有機的連動を可能とするため、組織全体にリスクコミュニケーションを浸透
  • ORSAプロセスから提示される上方に対する、取締役会による批判的検討(Challenge)を実施
  • ORSA分析におけるリスクの網羅性、ビジネス環境の変化を取り込み、動態的に資本を効率する
  • 内部モデルの強化と各種レポート間の整合性ある分析の実施 等


「2015年-ORSAの見通し」

英語原文:2015 - ORSA OUTLOOK (PDF)

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