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新型コロナウイルス感染症が貯蓄に及ぼす影響:高まる経済的不安感

パンデミックによって、人々の貯蓄に対する考え方はどのように変化したのか?

COVID-19の世界的大流行(パンデミック)は、我々の日常生活に前例のない広範な中断をもたらしたが、全ての人に公平に影響を及ぼしたわけではない。それが特に当てはまるのがCOVID-19による経済的影響だ。多くの人が仕事を失ったり一時解雇されたりした一方で、好調な株式市場から恩恵を受けた人もいる。

COVID-19のパンデミックは、裕福な人々の間にさえ経済的不安感をもたらしている。パンデミックは健康危機だが、貯蓄を増やす最大の動機は「予想外の大きな出費が発生した場合の備え」であり、今回の調査で得られたこの知見は、個人が今や不測の事態に備えたいと考えていることを示す証拠を裏付けている。

我々はパンデミックが全世界の個人にもたらした経済的影響についての洞察を得るため、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、日本、英国、米国の8カ国で個人を対象に、パンデミックは様々な人口層の貯蓄にどのように影響を与えているのか、最も悪影響を受けているのはどのグループか、貯蓄に対する態度はどのように変化しているのか、人々はそうした変化に対応して経済的行動をどのように変えているのか、これらの現象は国によってどのように異なるのかなどについて調査を実施した。

このレポートでは、パンデミックの影響をどのように受けたかにかかわらず、パンデミックに関連した金銭的な不安が高まっていることが明らかになった。パンデミックが個人の経済的態度および行動をどのように変えているのかに関する有用な洞察をもたらすとともに、この不透明な時代に人々が自分の経済状況を管理するのを手助けしようとする全ての人のための教訓を提示している。パンデミック後の世界では、貯蓄者は自分の将来的な経済力に懸念を抱いている。予期せぬ危機が世界を混乱させ、ひいては自分の生活を混乱させ得ることを見てきたからだ。金融サービス業界には、同様の危機が再び起こった場合のために貯蓄者が準備するのを支援する役割がある。

貯蓄者が望む金融商品と金融サービス:

 

 

パンデミックが勃発する前は、個人は余剰現金の大部分を消費に充てていたと予想されるのに対し、現在は余剰現金の主な使途は貯蓄と投資に変わっている。このことは、個人のお金に対する姿勢が持続的に変化しており、その結果として行動が変化していることを示唆している。そしてパンデミックは、人々の生活の非常に多くの側面を覆してきた。そうした側面の一つが、人々が自分の個人的な経済的状況についてどう感じているかだ。我々の調査は、パンデミックが個人の経済的安心感に及ぼした影響の大きさを明らかにしている一方で、貯蓄者の態度と行動が長期的に変化する中で前進し続ける金融サービスプロバイダーを待ち受けるビジネスチャンスも示唆している。

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