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連載【保険ERM基礎講座】≪第30回≫

「アイスブレイキング(その1)」

近年、企業経営を取り巻く環境が大きく変化し、リスクが複雑になりつつあります。デロイト トーマツ グループでは、保険毎日新聞に保険会社におけるERMつまり、「保険ERM」を分かり易く解説した連載をスタートしました。(執筆:有限責任監査法人トーマツ ディレクター 後藤 茂之)

出典:保険毎日新聞(12月8日発刊号)

≪第30回≫ アイスブレイキング(その1)

1. パラダイムシフトへの対応

将来に向けてのパラダイムシフトが進行中である。会社価値の枠組みの変化、規制改革の進行、ビジネスモデルの変革である。これらは、数年先には大きな変化を生まなくても、今後10年といった時間軸で見た場合、保険経営の前提を変える可能性がある。このような変化の進行の下では、戦略もリスク管理も中期的視点、動態的視点を強化していく必要がある。つまり、動態的なビジネス戦略とリスク管理が可能な態勢へと移行しなければならない。ただ、ERMにとってこの事態は目新しい視点ではない。リスクポートフォリオの変化に対してエマージングリスクのモニタリング機能を既に組み込んでいるからである。しかし、ここでの真の課題は、今後現実化するであろう根本的な変化に対し、変化を先取りし着実な対応が図れるかというERMの実効性にある。つまり、現在の延長線上の発想ではなく、新しい価値観の下で対応するといった新たな発想(アイスブレイキング)が必要となる。・・・

2. 保険サービスの変革

経済学の分野に、進化経済学という領域がある。シュンペーターが説いたイノベーションによる創造的破壊に経済変化の原動力を置いている。イノベーションの進行を正確に予測することが難しいのは、イノベーションを起こす者だけではなく、起こさない者、それに影響を受ける者にとっても同じである。結果、人は慣れ親しんだ手順や過去にうまくいったやり方(ルーティン)で対処しようとする。 しかし、そのやり方でうまくいかないと分かったとき、何か有望で新たな機会を確信したとき、われわれは新しい革新的なことを試す能力を持ち合わせている、というのが、ケインズの言う「アニマルスピリッツ」である。今日われわれが日常的に利用しているATM(現金自動預払機)は、1967年に英国のバークレイズ銀行が設置したのが最初だという。ただ、磁気ストライプカードの値段が安価になった1980年代初めまでは幅広く利用されていなかった。磁気ストライプカードが配布されるようになると、顧客がATMに殺到し、破壊的イノベーションが引き起こされた。・・・

 

つづきは、PDFよりご覧ください。

保険ERM態勢高度化支援サービス

デロイト トーマツ グループでは、保険ERM態勢に関し、基礎的な情報提供から、各社固有の問題解決まで幅広く関わり、Deloitte Touche Tohmatsu Limited(DTTL)のグローバルネットワークを駆使し、最新の情報と豊富なアドバイザリーサービスを提供します。

保険ERM態勢高度化支援サービス
(ブロシュア、PDF、384KB)

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(ブロシュア、PDF、212KB)

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