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割引率

企業年金用語解説

割引率とは、将来発生する退職給付額のうち現在までに発生したと認められる額を現在価値に割引計算するために使用する率です。

割引率 とは

<定義>
割引率とは、将来発生する退職給付額のうち現在までに発生したと認められる額を現在価値に割引計算するために使用する率です。

<決定方法>
退職給付会計上、割引率は期末日現在の退職給付債務を求めるために使用するものであるため、貨幣価値の時間的な変動のみを反映させるべきであるとの考えから、信用リスクフリーレートに近い「安全性の高い長期の債券の利回り」を用いることとされています。「安全性の高い長期の債券」には、長期の国債、政府機関債、複数の格付機関よりダブルA格相当以上を得ている社債等が該当します。また、この場合の「長期」とは、原則として退職給付の見込支払日までの平均期間(年金制度がある場合には平均年金支給期間も加味)をいいますが、実務上は従業員の平均残存勤務期間に近似した年数とすることも可能です。

<決定方法の一部改正>
これまで割引率は一定期間(おおむね5年以内をいう)の債券の利回りの変動を考慮して平均値などを使用することが可能とされていましたが、2009年4月1日以後開始する事業年度の年度末からは、期末時点における利回りを基に決定することとなりました。
ただし、この改正によってもこれまでと同様に、「重要性基準」があるため、期末に算定した割引率による退職給付債務が期初の割引率による退職給付債務と比較して10%以上変動することはないと推定される場合には、期初の割引率をそのまま使用することが可能です。

 

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