Fasten your digital seatbelt

自動車業界におけるサイバーセキュリティ対策の重要性

自動車業界はデジタル時代に向けて全速力で進化を遂げていますが、サイバーセキュリティ対策は必ずしも同じ速さで進んでいるわけではありません。コネクテッドカーやスマートファクトリーは、従来に比べ、インターネットとの接点が増えることで、侵入されやすい環境になってきています。わずか1件の侵入によって、人々が危険にさらされる可能性があるのです。また、生産の遅延や停止などにより、莫大なコストが生じ、ビジネス全体に悪影響が及ぶ恐れもあります。

デロイトはアジアパシフィック地域の主要自動車メーカーを対象とした調査により、すべての自動車関連領域に固有の高いサイバーリスクが内在していることがわかりました。サイバー攻撃は増加の一途をたどっており、様々な車両、企業システム、工場施設が標的にされています。自動車メーカーのグローバル本社（GHQ）は、サイバー成熟度の重要性をすでに認識し、最優先事項としています。今こそ、すべてのGHQがそうする時であり、社内全体が追随する道を切り開くタイミングが来ています。

本レポートでは、IT、車両、製造の3つの自動車領域に重点を置くことを推奨しています。各領域はいずれも独自のセキュリティ課題に直面していますが、これらのセキュリティ課題は、同時にさらなるデジタル時代にむけて自動車業界が強化されうる有望な機会を提供しているといえます。デジタル化に向けた最良のルートは、これらの3つの領域すべてにおいて包括的なセキュリティを確立することです。

デロイトのレポートをぜひご一読いただき、未来のクルマと私たちの道のりの安全確保に向けて、システム、車両、工場の各領域にわたる堅牢なサイバーセキュリティ対策を確立する方法について理解の一助としていただければ幸いです。

〈本冊子の構成〉

• はじめに
• 脅威インテリジェンス：サイバー犯罪阻止に不可欠なツール
• 企業全体、社会全体での連携した取り組み
• 著者および寄稿者
• 主な連絡先