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リスクマネジメント

デロイト トーマツ グループを取り巻く経営環境は、経済社会の移り変わり、クライアントや規制当局等からの要請等により常に変化し、不確実性をはらんでいます。こうした環境下において、私たちは品質管理とリスクマネジメント (QRM:クオリティ&リスクマネジメント) の徹底に最大限の注意を払い、常日頃から関連する業務プロセスや手続をきめ細かくモニタリングし、継続的な改善に努めています。

デロイトのネットワークでは各国・地域のファームのQRMプロセスの中核となる体系的なポリシー(DPM:デロイトポリシーマニュアル)が設定されており、これにより、デロイトネットワーク全体で準拠すべきポリシーが明確になり、国・地域の違いを越えて一貫性のある厳格なQRMプロセスが構築・運用されるための基盤が提供されています。

また、品質管理およびリスクマネジメントのシステムが適切に機能する上において、グローバル共通での検査および監視のメカニズムが重要な役割を果たしています。デロイトネットワークに加盟する各国・地域のファームは、デロイトグローバルの指導と監督の下、独自の業務評価を実施する義務を負っています。この業務評価は、少なくとも3年に1回実施され、各国・地域のファームがDPMポリシーに準拠しているか、DPMポリシーが効果的に機能しているか、品質の高い業務・サービスが提供されているか等について評価が行われる仕組みになっています。

各国・地域のファームはDPMポリシーに基づき、QRMプログラムの全体を主導・統括する責任者として、上級の職位にある経験豊富な人物をレピュテーション・リスク・リーダーに任命することが義務付けられています。当グループにおいて、レピュテーション・リスク・リーダーは、当グループのExecutive Committeeの一員であり、グループ全体のレピュテーション維持とリスク管理に関わる実務を統括し、関連する業務プロセスの遂行状況や取り組み状況を常時モニタリングし監督する責任を担っています。レピュテーション・リスク・リーダーは、職務の遂行状況をグループCEOとボードの双方に報告する義務を負っており、これによりマネジメントが経営リスクを適時に把握し適切な措置を採ることができる体制を構築しています。

リスクが顕在化すると当グループの評判・ブランドの維持、一貫した品質に基づくサービス提供等の点において、グループとしての安定的な事業遂行能力に重大な悪影響が生じる可能性があります。当グループでは、エンタープライズ リスク フレームワーク(ERF)を用いて、経営上対処すべき多種多様な潜在リスクを識別・評価し、設定した優先順位に基づきリスク管理を実施しています。

 

(2023年12月発行)

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