ニュースリリース

Bリーグ所属クラブをビジネスマネジメント面からランキング「Bリーグマネジメントカップ2020」を発表

B1は「川崎ブレイブサンダーズ」が初優勝、B2は「仙台89ERS」が2連覇

2021年3月3日

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、CEO:永田高士 以下、デロイト トーマツ)において、スポーツビジネスを展開するスポーツビジネスグループは、国内男子プロバスケットボールリーグであるBリーグのB1とB2に所属する全クラブを対象に、ビジネスマネジメントの側面(経営面)でランキングした「Bリーグマネジメントカップ 2020」を発表します。今回の発表において、B1は川崎ブレイブサンダーズが初優勝、B2は仙台89ERSが2連覇となりました。

スポーツビジネスにおけるクラブのマネジメントでは、いかに試合に勝つかという「フィールドマネジメント」(以下FM)だけでなく、いかにビジネスとして収益を上げ、また事業拡大をするかという「ビジネスマネジメント」(以下BM)が重要です。「Bリーグ マネジメントカップ」は、スポーツビジネスの一層の発展に向けて、事業や経営といった観点での関心と理解を広げることを目的に、Bリーグから公表された、B1とB2に所属する全クラブの財務情報などの公開情報をもとに、BMにおいて重要なテーマである「マーケティング」「経営効率」「経営戦略」「財務状況」の4つの視点で計11のKPIを設けて分析しています。ランキングはそれぞれのKPIを数値化し集計しています。

今回の「Bリーグマネジメントカップ」は、2019-20年シーズンの終盤に突如襲来した新型コロナ感染症の拡大により、Bリーグ は残り約3分の1のリーグ戦を未消化のまま終了せざるを得ないという前代未聞の状況となったことから昨年より厳しい結果になりました。BリーグやBリーグクラブは、未経験かつ先の見えない環境の中で、これまでのビジネスモデルを根本から見直す必要に迫られる厳しい状況に直面しました。このような困難な状況の中、今回B1部門において総合1位を獲得した川崎ブレイブサンダーズは、Bリーグの中でいち早く選手と協力してYouTube配信を取り入れるなどデジタルによる取り組みを推進するだけでなく、行政と連携して地域の企業向けにSDGs勉強会を開催するなど、新たな付加価値の創造に着手しています。クラブとしての発展だけでなく、そのような公器を得たホームタウンが今後どのような発展を見せるのかも、引き続き注目のクラブです。

調査結果の詳細についてはレポートをご確認ください。

 

「Bリーグ マネジメントカップ2020」ランキング上位結果

B1リーグのBusiness Managementポイント表(1位~5位)
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昨シーズンから大きくBMポイントを伸ばした川崎が初優勝

川崎はマーケティング分野で3位、経営効率分野で1位、経営戦略分野で10位タイ、財務状況分野で6位となり、2位の秋田に6ポイント差をつけての優勝となりました。各分野で着実な成長を見せましたが、特に大きな伸びが見られたのは財務分野です。コロナ禍による期中のシーズン終了の影響などで各クラブが売上に苦戦するなか、昨年比約50%増の驚異的な売上高成長率を叩き出したのは、従来の広告宣伝モデルのスポンサー営業ではなく、スポーツコンテンツの特性を活用した課題解決モデルのスポンサー営業に注力した戦略的なBM施策が功を奏したものと思われます。また、FM面での好成績もBM面に多分に良い効果をもたらしたことは明白で、まさにFMとBMの両輪がうまくかみ合った結果が表れたものと考えられます。新型コロナによる影響に出口が見えない中で、昨年の成長を止めない施策を続けられるか、引き続き注目です。

B2リーグのBusiness Managementポイント表(1位~5位)
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仙台が2位に20ポイント以上の大差で2連覇!!

B2部門の優勝クラブは、仙台の連覇となりました。 仙台はマーケティング分野と経営戦略分野でともに1位、経営効率分野で3位、 財務状況分野で2位と全分野で好成績を収め、2位の広島に23ポイントもの圧倒的な大差をつける堂々の2連覇となりました。 好成績の原動力はB2平均を大きく上回る集客力です。昨シーズンで大幅に伸ばした平均入場者数・アリーナ集客率を維持し、ブースターをがっちりと取り込んだ BM施策の効果が読み取れます。また、期中のシーズン中断にも関わらず、物販収入は昨シーズンを超える結果となりました。地区優勝を果たしたFM面での効果をBM面にうまくつなげられたものと考えられます。 コロナ禍で集客への制約が続きますが、ブースターの熱を冷めさせない施策を続け、この状況をどう打破していくか今後の動向に期待です。

ランキングの算出方法

マーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況に対して、デロイト トーマツが独自のKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)にもとづいて項目別にランク付けを行い、そのランキングに応じたビジネスマネジメントポイントを付与していきます。なお、BMポイントが同率の場合、マーケティングの順位が上のクラブが上位クラブとなります。(以下、経営効率、経営戦略、財務状況の順に同様の判定)。各KPIは以下の通りです。

  • マーケティング:平均入場者数、アリーナ集客率、客単価
  • 経営効率:1勝あたりチーム人件費、1勝あたり入場料収入
  • 経営戦略:売上高・チーム人件費率、SNSフォロワー数、グッズ関連利益額
  • 財務状況:売上高、売上高成長率、自己資本比率

 

デロイト トーマツ グループのスポーツビジネスグループ(SBG)について

クラブやリーグ、協会等競技団体の経営基盤の強化から観客・ファンの獲得、収益を最大化する商品サービスの開発、スタジアムの建設・運営管理など、スポーツビジネスを成功させるために解決すべき課題は数多く存在します。デロイト トーマツ グループでは、財務会計、戦略、マーケティング・業務改革など、多様な分野のプロフェッショナルを擁し、スポーツビジネス領域におけるグローバルでの豊富な知見を活かしつつ、あらゆる面から事業支援を行う体制を整えています。

www.deloitte.com/jp/sports-business

デロイト トーマツ グループは、日本最大規模のプロフェッショナルサービスファームとして有する圧倒的な専門性・総合力と、データ・アナリティクスやデジタル・テクノロジーに関する最先端の実践的知見を融合することで、経済社会や産業の将来像を指し示し、その実現に必要とされる経営変革と社会イノベーションを加速させる「経済社会の変革のカタリスト」となることを目指しています。SBGの活動では、日本におけるスポーツビジネス領域での産業基盤の強化や、スポーツを核とした地域活性化モデルの構築などスポーツをハブとした「経済社会の変革のカタリスト」としての取り組みを推進しています。

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デロイト トーマツ グループ
広報担当 奥村
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Deloitte(デロイト)とは、デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)、そのグローバルネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびそれらの関係法人(総称して“デロイトネットワーク”)のひとつまたは複数を指します。DTTL(または“Deloitte Global”)ならびに各メンバーファームおよび関係法人はそれぞれ法的に独立した別個の組織体であり、第三者に関して相互に義務を課しまたは拘束させることはありません。DTTLおよびDTTLの各メンバーファームならびに関係法人は、自らの作為および不作為についてのみ責任を負い、互いに他のファームまたは関係法人の作為および不作為について責任を負うものではありません。DTTLはクライアントへのサービス提供を行いません。詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。

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