サービス

温室効果ガス(GHG)排出量・削減量検証

企業に求められる温室効果ガス(GHG) 排出・削減量の把握は、ますます広範に及んで来ています。デロイト トーマツ サステナビリティ株式会社は独立した第三者機関として信頼性の高い公正な検証サービスを提供します。

GHG排出量検証のプロセス

GHG排出量検証は、次のようなプロセスで実施されます(フロー図)。

1. 検証計画の策定、検証実施の準備
お客様が作成された算定報告書にもとづいて、検証計画を策定します。この際、より効果的かつ効率的な検証を計画するために、主な排出源や内部統制システムなどについて、簡単なヒアリングを実施します。

2. 現地検証前の文書等検討
算定報告書ならびに関連資料を確認し、現地検証での確認事項や確認方法などを検討します。また、必要に応じて、追加的に資料や情報を収集します。

3. 現地検証
現地検証前の文書等検討を踏まえて、検証サイトに保管されている帳票類や資料等を確認するとともに、インタビューや観察を通じて算定報告書の排出量を検証します。

4. 発見事項の指摘
検証の結果発見された事項を取りまとめかつ評価して、お客様にお伝えします。指摘事項は次のように分類されます。
•是正要求【CAR】:GHG規定に適合しない事項、あるいは排出(削減)量の算出に著しい影響を与えている事項
•確認事項【CL】:実施内容及び記載内容について明確でなく、追加的な情報が必要な事項
•追加措置要求【FAR】:現時点では問題ないものの、今後の排出(削減)量の算出に影響を与える可能性のある事項
指摘事項に対しては、お客様とデロイト トーマツ サステナビリティ株式会社の双方が納得できるよう、十分な意見交換を行います。算定報告書は、双方の合意に基づき、修正をお願いすることがあります。

5. 検証報告書の作成
指摘事項に対するお客様のご対応を確認した後、検証報告書を作成します。

6. 検証結果報告会
検証結果報告会を開催し、検証結果のご報告をするとともに、検証報告書を提出します。

GHG検証システム規程

この規程は、デロイト トーマツ サステナビリティ株式会社の温室効果ガス(GHG)検証の概要を明らかにし、お客様へ提示することを目的としています。また、この規程は、当社がGHG 検証を希望するお客様に対し、GHG 検証にかかる国内規格或いは国際規格に照らして、GHG 検証業務(以下、「検証業務」とします)を実施する際に適用します。

(597KB, PDF)

異議申立及び苦情の受付

異議申立及び苦情の受付

当社から、検証業務において、判定保留又は否定的検証結果(限定付適正意見、不適正意見、意見不表明等)の判定の通知を受けた事業者は、必要な場合、当社に異議申立をすることができます。また、当社の判定前の無限定適性意見以外の検証結果に対し不満がある事業者、或いは当社に登録された事業者に対する検証業務について不満を有する者は、当社に苦情を申し立てることができます。また、当社の判定前の否定的審査結果に対し不満がある顧客、或いは当社に登録された顧客に関する認証業務に対して不満を有する者は、当社に苦情を申立てることができます。

 異議又は苦情の申立を行う者は、その事由の発生した日から30日以内に、当社の業務管理チーム責任者宛に「申立書」を提出して下さい。

当社では、申立内容を確認し、内容に正当性があると認められる場合には、正式に受理し、以下の手順で対応処置を実施します。併せて、これらの結果を申立者等に対して通知します。 

異議申立に対する審議は、当社の異議申立等処理パネルが行います。異議申立者には、意見陳述の機会が与えられます。異議申立等処理パネルによる決定には、いずれの当事者も再度異議を唱えることはできません。

苦情に関する審議も、当社の異議申立等処理パネルが行います。異議申立等処理パネルは、必要に応じ、審査チ-ム、苦情申立者及びその他の関係者・参考人等に意見陳述の機会を与えます。

デロイト トーマツ グループのGHG排出量の検証の特徴

デロイト トーマツ グループのGHG排出量の検証の特徴
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GHG排出量検証のフロー図

GHG排出量検証のフロー図
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デロイト トーマツ サスティナビリティのGHG排出に関する審査等の実績

■CDM認証モデル事業(環境省)

・廃水バイオガス発電及び有機廃棄物コンポスト化CDM事業調査(タイ)
・水力発電所機能回復プロジェクト仮有効化審査(ベトナム)
・埋立処分場メタンガス回収発電プロジェクト仮有効化審査(ウクライナ)

■CDMバリデーション(有効化審査)/ベリフィケーション(検証)

・中国、ベトナム国、スリランカ等における水力発電、太陽光発電、風力発電、バイオマス 他

■WCD調査業務

・中国国内におけるCDM案件(大規模水力発電)に係るWCD調査 他

■Gold Standard認証業務

・ベトナム国内におけるCDM案件に係るGold Standard認証 他

■二国間クレジット制度(JCM)に係る方法論適用可能性調査

・地熱発電プロジェクト 他

■試行排出量取引スキーム検証(内閣官房/経済産業省/環境省)

・大手製紙工場、金融業事務所、電気設備メーカー工場のCO2検証 他

■自主参加型国内排出量取引制度(環境省:第1期~第7期)

■オフセットクレジット(J-VER)制度(環境省)

・廃食用油由来のBDF燃料の車両等における利用プロジェクト
・熱分解による廃棄物由来の油化燃料・ガス化燃料の利用プロジェクト

 他

■国内クレジット制度(経済産業省)

・マグネシウム溶解鋳造用カバーガスの変更プロジェクト
・高効率ヒートポンプの導入による省エネ事業

 他

■東京都「総量削減義務と排出量取引制度」/埼玉県「目標設定型排出量取引制度」検証

・特定温室効果ガス排出量検証
・都内中小クレジット/県内中小クレジット検証
・その他ガス検証
・再エネクレジット検証
・優良事業所認定検証

■J—クレジット制度(環境省/経済産業省/農林水産省)

・食品工場におけるボイラーの高効率化
・養豚事業者による低たんぱく配合飼料による豚のふん尿処理からのN2O排出抑制

 他

■ASSET(環境省)

■カーボン・オフセット制度(環境省)

・コンサートの開催に伴うCO2排出量のカーボン・オフセット 他

■フォレストック認定制度(一般社団法人フォレストック協会)

・大分県内山林 他

プロフェッショナル

船越 義武/Yoshitake Funakoshi

船越 義武/Yoshitake Funakoshi

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー パートナー

サステナビリティ関連アドバイザリー業務に20年以上にわたり従事し、サステナブル経営高度化に資する多数のプロジェクト責任者を務める。担当する専門領域は、非財務情報開示レギュレーション対応(SEC、CSRD、ISSB)、マテリアリティ特定、中長期目標・KPI策定、GHG排出量マネジメント、TCFD、TNFD、人権デューデリジェンスなど多岐にわたる。金融から商社、運輸、製造業など幅広い業種のクライアント... さらに見る