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国際会計基準審議会(IASB)が、1月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表

IAS Plus 2020.01.31

IASBの2020年1月の会議を受けて改訂されたワーク・プランでは、基準設定プロジェクトにおいて基本財務諸表の公開草案についてのフィードバックがあり、その他のプロジェクトでは多くプロジェクトについてプランの時期が変更された。

国際会計基準審議会(IASB)の2020年1月の会議を受けて、会議の結果に伴う変更および12月に改訂されたワーク・プランからのその他の進展を理解するために、ワーク・プランを分析した。

以下は、2019年12月14日の最近の分析からワーク・プランに行われたすべての変更の分析である。

 

基準設定プロジェクト

  • 基本財務諸表-2019年12月の公開草案の公表後、このプロジェクトの次のマイルストンは公開草案のフィードバックである。コメント期限は2020年6月30日。
  • 料金規制対象活動-公開草案の公表は2020年下半期を予定している(以前は2020年上半期)。
  • SMEsである子会社-2020年1月の会議でのリサーチレビュー後、次のマイルストンは、ディスカッションペーパーとするか公開草案とするかの決定である。時期は示されていない。

 

メンテナンス・プロジェクト

  • 2019年の中小企業向けIFRSの包括的なレビュー-2020年1月前半の情報要請の後、このプロジェクトの次のマイルストンはフィードバックである。コメント期限は2020年7月27日。
  • IFRS17の修正-修正IFRSの公表は2020年第2四半期を予定している(以前は2020年上半期)。
  • 年次改善2018-2020年サイクル-修正IFRSの公表は2020年4月を予定している(以前は2020年第2四半期)。以下のプロジェクトが年次改善に含まれる.。
    ・認識の中止についての「10%テスト」における手数料(IFRS第9号の修正)
    ・リース・インセンティブ(IFRS第16号に付属する設例13の修正)
    ・初度適用企業としての子会社(IFRS第1号の修正)
    ・公正価値測定における税金(IAS第41号の修正)
  • 負債の流動又は非流動としての分類(IAS第1号の修正)-今月に修正IFRSが公表されワーク・プランから削除された。
  • 単一の取引から生じた資産および負債に関連する繰延税金(IAS第12号の修正)-公開草案のフィードバックは2020年第2四半期を予定している(以前は2020年第1四半期)。
  • IBOR改革とその財務報告への影響 フェーズ2-公開草案は2020年4月を予定している(以前は2020年第2四半期)。
  • 交換可能性の欠如(IAS21の修正)-仕掛中から公開草案に移行した。時期は示されていない。
  • 不利な契約-契約履行のコスト-修正IFRSの公表は2020年第2四半期を予定している(以前は2020年上半期)
  • 有形固定資産:意図した使用前の収入(IAS第16号の修正)-修正IFRSの公表は2020年3月を予定している(以前は2020年第1四半期)。
  • 引当金(的を絞った改善)-2020年1月の会議でのリサーチレビュー後、IASBは本プロジェクトをメンテナンス・プロジェクトに引き上げた。次のマイルストンはプロジェクトの方向性の決定。時期は示されていない。
  • 概念フレームワークへの参照の更新(IFRS第3号の修正)-修正IFRSの公表は2020年4月を予定している(以前は2020年第2四半期)。

 

リサーチ・プロジェクト

  • 共通支配下の企業結合-ディスカッションペーパーの公表は2020年第2四半期を予定している(以前は2020年上半期)。
  • 動的リスク管理-中核的なモデルの開発は2020年第2四半期を予定している(以前は2020年上半期)。
  • 採掘活動-リサーチレビューは2020年第2四半期を予定している(以前は2020年上半期)。

 

その他のプロジェクト

  • デュー・プロセス・ハンドブックのレビュー-修正案に対して受領したフィードバックを議論した後、デュー・プロセス監督委員会(DPOC)は、最終修正に進めることを決定した。時期は示されていない。
  • IFRSタクソノミのアップデート(金利指標改革 IFRS9、IAS39およびIFRS7の修正)-2020年1月のIASB会議における議論の後、次のマイルストンはIFRSタクソノミのアップデートであり、2020年3月を予定している。

 


上記は、2019年12月14日と2020年1月31日のワーク・プランの忠実な比較である。

 

現在のIASBワーク・プランについては、いつでもこちら (IASBのWebサイト-英語※2)からアクセスできる。

 

※1》「国際会計基準審議会(IASB)が、12月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表」
※2》 ‘Work plan’(IASB-英語)

 

IASBのワーク・プラン(IASBのWebサイト-英語)
Deloitteのプロジェクト・ページ(IAS Plus-英語)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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