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IASBが、意図した使用の前の収入に関するIAS第16号の修正をする      

IAS Plus 2020.05.14

IASBは、資産を経営者が意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態に置く間に生産された物品の販売による収入に関する、「有形固定資産-意図した使用の前の収入」(IAS第16号の修正)を公表した。発効日は、2022年1月1日である。

国際会計基準審議会(IASB)は、資産を経営者が意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態に置く間に生産された物品の販売による収入に関する、「有形固定資産-意図した使用の前の収入」(IAS第16号の修正)を公表した。

 

背景

本論点は当初、IFRS解釈指針委員会に提起され、それに対処するIAS第16号「有形固定資産」の解釈指針を開発することを当初意図した。しかし、議論の過程で、委員会はIAS第16号の狭い範囲の修正がより良い解決策であると結論づけた。IASBは、2017年6月に公表された公開草案(※1)を開発し、今回修正を最終化した。 

 

変更点

「有形固定資産-意図した使用の前の収入」(IAS第16号の修正)は、資産を経営者が意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態に置く間に生産された物品の販売による収入を有形固定資産項目の取得原価から控除することを禁止するように、基準を修正する。その代わり、企業は、そうした物品の販売による収入、及び当該物品の生産コストを純損益に認識する。

 

発効日及び経過措置

本日公表された修正は、2022年1月1日以後に開始する事業年度に発効する。早期適用は認められる。企業が本修正を最初に適用する際の財務諸表において表示する最も古い期間の期首以後に、資産を経営者が意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態に置く有形固定資産の項目にのみ、企業は本修正を遡及的に適用する。

 


さらなる情報
 下記リンクをクリックしてください:

》IASBのプレスリリース(IASBのWebサイト-英語)
》IAS Plusのプロジェクト・ページのIAS 16 - 使用前の収益(IAS Plus-英語版) 
IFRS in Focus -IASBは、IFRS基準の狭い範囲の修正のパッケージを公表する(デロイト トーマツのWebサイト) 

 

※1》「IFRS in Focus-IASBは、有形固定資産が使用可能となる前に生産された物品の販売収入の会計処理に関するIAS第16号の修正を提案』を公表」

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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